UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2022/2/14)

近所で古い家屋の取り壊しが行われていますが、そういえば小さいころ実家の近くで取り壊し作業があり、ショベルカーの一撃で家が一気に崩れてしまって戦慄したのを思い出しました。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

Adobeがダークパターンでユーザーをだまし12カ月間契約をさせているとして海外で話題に (GIGAZINE)

Adobeサブスクリプションがダークパターンになっているという翻訳記事です。
今だとこの手順通り誰でも確認できるようになっていますが、確かにわかりにくいですね。
デフォルトの選択肢が年間契約になっているのは、確かに意図しない契約になってしまう可能性もあるので、真摯に行くなら明示的に選択させたほうが良いように思いました。
細かい条項を読まない、というのは大半のユーザーで共通だと思いますが、そういえば最近アメリカのほうで利用規約の要約を必須とする法案が提出されたという話もあるので、徐々に良い方向に変わってくるかもしれません。

細部に宿る、UI・UXデザイン。 (セブンデックス)

細かい UIデザインについての記事です。
細部まで丁寧に考えられている事例がいくつか紹介されています。
数字キーボードの例は確かにときどき見かけますが、メールアドレス入力用キーボードが出てこないパターンもよく見かけます。
これはどうにかしてほしいなといつも思います。
最後の例はいわゆるマイクロインタラクションと呼ばれるものですが、こうしたところがちゃんとしていると、サイトやサービスに対する信頼も高まるのではと思います。

ユーザビリティの変質 (U-Site)

ユーザビリティについての記事です。
UX というキーワードが主流となり、ユーザビリティが隠れつつあるものの、その重要性は変わらないという点について説明されています。
確かに最近ユーザビリティ観点の記事は少なくなっていますが、ある程度品質の高い製品やアプリがベストプラクティスとなり、当たり前品質になってきていたり、UXデザインという枠組みでユーザビリティの向上も図られていると思われ、ユーザビリティというキーワードが聞かれなくなったのはポジティブに解釈しても良いのかなと思います。
ただ、そうした流れの中で、ユーザビリティについての理解がないまま設計するという風潮になってしまったら、それはそれでかなり危険だなと思います。

トイレの違和感に気づく? 前に戻る勇気が成功の確率を高める (日経クロストレンド)

多目的トイレを題材にインクルーシブデザインについて説明した記事です。
評価フェーズで発見された課題について、ちゃんと前のステップに戻って課題定義や設計をやり直す必要性についてまとめられています。
インクルーシブデザインに限らず、評価フェーズでの課題を場当たり的な対応で乗り切ろうとするケースはあると思うので、気をつけねばと思いました。
トイレの違和感について言えば、私が気になったのはトイレットペーパーの位置がここでだ丈夫なのか?ということですが、こうした部分もインクルーシブデザインの成果のひとつなのかもしれません。
(詳しい方がいたら教えてください。)

Using QR Codes In Your Business: Best Practices And Pitfalls (Smashing Magazine)

QRコードのデザインについての記事です。
QRコードによるアクセスはユーザーのタッチポイントとして適しているが、注意すべき点もあるということで、それらについて詳しく説明されています。
パンフレットや街中の看板など多くの実際の事例が紹介されているのですが、ロシア語の事例ばかりで理解するのがちょっと大変です。
(私は Google のリアルタイム翻訳を使いました。。)
ユーザーが見やすい位置に置くとか、リンクの説明とリンク先が合っている必要があるなど、一通り押さえておくべき点が書かれているので、QRコードの使用を検討する際のチェックリスト的に使えるなと思いました。

Making a great first impression in product design (UX Planet)

アプリの起動画面についての記事です。
起動画面での第一印象が全体の評価にも影響してくるということで、Apple の OOBE(Out-Of-Box Experience)などをはじめとした実例を引き合いに、どういう起動画面にすべきかがまとめられています。
悩ましいなと思ったのが、デザインガイドラインなどで記載されている「起動画面は極力短くする」という内容です。
筆者はこのために 2つの起動画面を用意すると良いとしていますが、開発が大変になりそうではあります。
初回利用時のオンボーディングに、良い第一印象をもたらすような表現を入れるなどして便宜上分ける、というのが現実的かもしれません。