UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2020/2/24)

この週末あたりから花粉症がひどくなってきました。今はコロナウィルスの影響でマスクをしている人も多くなっていますが、そうした予防なのか、花粉症なのか、本当に風邪なのか見分けがつかないですね。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

高齢者も障害者も産業活動の中心に、「インクルーシブデザイン」の威力 (Beyond Health)

インクルーシブデザインに関する記事です。
けっこう詳しい説明で、インクルーシブデザインとはどういうものか、その内容について実例を元に記載されているのでわかりやすいです。
リードユーザーという表現は初めて聞きましたが、こうしたユーザーを観察することにより見つけた課題は、健常者にとってもより良いプロダクトやサービスになっていくために効果的だと言われています。
インクルーシブデザインではなくとも、そもそも開発プロセスにユーザーが参加すること自体が少ないので、今後そのあたり変化していくと面白くなっていくのではないかと思います。

ゼロクリックサーチとは?コンテンツが見られない状況への対応 (ferret)

Google の検索結果で満足してしまい、クリックされずに終わる「ゼロクリックサーチ」についての記事です。
確かにこれだとどれだけ中身をよくしても意味がない、となってしまいそうです。
そろそろ Web の世界でも Google 以外のタッチポイントが出てきてもいいようには思いますが、なかなか難しいのでしょうか。
いずれにしても、記事でも書かれているように、ある程度関心の高いユーザーがサイトを訪れることが多くなってくると言えます。
そうしたユーザーが期待外れで離脱しないよう、求めるコンテンツをなるべく早く提示するなど、今まで以上の UXデザインが必要になりそうです。

「心を動かすデザイン」を作る (Goodpatch Blog)

心を動かすデザインということで、ファンを育むとか、愛情を持つといった表現について記載されています。
冒頭に「なくて良いもの(だけど大切)」というかたちで書かれていますが、心を動かすデザインが「価値を伝えるためのユーザーとのコミュニケーション」だと捉えれば、かなり重要なものになってくると思います。
こうしたものはビジュアルデザインにフォーカスされがちですが、最後のほうの「番外編」で書かれているようなユーザー参加型のサービスデザイン的なアプローチなど、様々な形があり得るなと思いました。

UXフルな アプリ サービス 厳選6本! (brave one)

良い UX を実現しているアプリを紹介した記事です。
「UXフル」という言葉は初めて聞きましたが、あまり一般的ではないように思いますが、ここでの独特の語り口調が小気味良く、それぞれのアプリにも興味を惹かれます。
特に動植物のアプリは少し使ってみようと思いました。

Visual metaphors are the ultimate UX design and writing collaboration—here’s why (Inside Design Blog)

視覚的な比喩効果についての記事です。
実際のいくつかの事例が紹介されていて、どれも効果的に比喩を用いることによって、より強い感情を呼び起こすとしています。
この中で個人的にお気に入りなのがアディダスのサイトで、靴に対する照明効果があってビジュアルとしてきれいであるだけでなく、余計な情報を与えないことで、より製品にフォーカスしやすくなっている点が良いと思いました。
こうした「あえて情報を絞る」というデザインは他でも使えそうだなと思います。

Explaining UX to your Parents (SAP User Experience Community)

UX について両親に説明する、ということで、その(擬似的な)やり取りについてまとめられています。
記事の中でもあるように、わかりやすく例を出したつもりが余計な誤解を生むというのはよくある話です。
そういえば私も同様のやり取りを経験したことがあり、私の親も未だに私が何をやっているかわかっていない感じです。
こうした伝わりにくさが、UXデザインの浸透を妨げている一要素であると言えなくもなく、また「UXのUXが悪い」と言われる所以なのではないかなと思います。