UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2020/3/2)

世の中のイベントが軒並み中止になっていますが、それらの準備をしてきた人たちのことを考えると気の毒に思います。私も例年企画していたイベントを今年は開催しなかったのですが、もし開催しようとして準備していたらと思うとぞっとします。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

1画面を平面ではなく側面で考える UI Stack (CrowdWorks Designer Blog)

UI の各状態を考慮した設計に関する記事です。
「平面ではなく側面で」という表現がされていますが、ある画面をひとつの状態だけでなく、さまざまな状態について考慮しましょうということだと思います。
このあたりは普段から経験的に考えていることかもしれませんが、明示的に考えることで、UI の詳細化のときに考慮漏れを防ぐためにかなり有効なのではないでしょうか。
特にエンプティステートは大事なポイントながらも忘れがちなので、注意したほうがよさそうです。

テスラのユーザー体験。しばらく乗ってみてわかったその凄さ (berax)

テスラの Model S についての UX に関する記事です。
細かい点までレポートされていて、他のクルマとの違いがわかりやすく、私も乗ってみたくなりました。
特にポイントだと思ったのが、ソフトウェアが最初にあって、それに付随する形でハードウェアがあるという視点。
これは今後 IoT が普及していく中で、あらゆるプロダクトに共通していくことなのかなと思います。
テスラの弱点についても書かれていますが、個人的に一番の課題は値段の高さですかねー。

ダークパターンUX:マニピュリンクとコンファームシェイミング (UX MILK)

UX のダークパターンに関する記事です。
聞き慣れない用語が記事のタイトルに並んでいますが、選択肢を拒否するときのテキストがネガティブな言葉になっているケースなどを指すようです。
意図せずそうなっている場合もあるということで、具体的な回避策について詳しく書かれています。
中には意図したものや確信犯的なものも多いと思いますが、それらが本当にユーザーにとって有益なら別に良いのではと思います。
そうではなく無理やり誘導しているのであれば、結局マイナスになることを肝に銘じておく必要があると思います。

風邪がうつらないようにするにはどうすれば?ユーザビリティ目線で考えてみた (デジマースブログ)

感染症予防のために、ユーザビリティを向上させるという記事です。
手で触るところを触らなくても良い工夫、触っても良くする工夫についてイラスト入りで書かれています。
エレベーターのボタンの例など、そこまでしなくてよいのではと思うものも多いですが、何かしら課題に対して改善案を考える練習にはなると思います。
確かに昨今のコロナウィルスの影響で、個人的にもドアノブやつり革に触るのは抵抗が出てきた気がします。
理想的な手洗いが自動でできる機械などできるといいのになと感じています。

Drag–and–Drop: How to Design for Ease of Use (Nielsen Norman Group)

ドラッグ&ドロップに関する記事です。
ドラッグ&ドロップができることがわかる手がかりや、ドラッグ中の表現などについて、マウス操作の場合とタッチ操作の場合に分けて詳しく解説されています。
タッチ操作はドラッグ&ドロップがけっこう難しいですが、記事ではマウス操作では使えるもののタッチ操作では避けている Gmail の例も紹介されていて、わかりやすさをどう担保するかの参考になりそうです。
あとは明示的に編集モードを設けてしまい、モードに入っているときは常にドラッグ&ドロップになるといったような設計も有効かもしれないと思いました。

10 Trends in Tech Startup “Unicorn” Websites (Design Shack)

ユニコーン企業のWebサイトのトレンドについてです。
さまざまなサイトを紹介しながら10項目の要素をトレンドとして示しています。 確かに紹介されているものは似た雰囲気を持つWebサイトが多いですが、紹介されているトレンドを見ると、ユニコーン企業独自の傾向というよりかは一般的なトレンドだと言えます。
ユニコーン企業が先行して、多くの企業が後追いしたから一般的になったと言えなくもないですが。)
これらはビジュアルに関する項目が多いですが、こうした企業が自社の製品やサービスをWebサイト上でどう訴求しているのか、またどうやってユーザーとコミュニケーションを取ろうとしているのか、コンテンツも含めて調べてみても役に立ちそうだなと思いました。