UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2021/12/06)

早くも12月ですね。よく12月は忙しいと言いますが、確かに忙しくなりそうで・・・、そういえば毎年そんな感じがしていますが、何でなんでしょうね。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

Microsoftデザインストラテジストが「ペルソナ」に警鐘を鳴らす理由 (デザインビジネスマガジン"designing")

ペルソナに関する記事です。
平均的なユーザーはいない、ということで、属性ではなく動機にフォーカスするペルソナスペクトラムについて説明されています。
私もペルソナスペクトラムは興味があって調べたことがあったのですが、動機に着目するのは非常に大事で、また実践的であると考えています。
なのでもっとこの考え方は、インクルーシブデザインの文脈だけでなく、もっと広く認知されてもよいのではと思います。
注意したいのは、平均的なユーザーを割り出すのがペルソナの役割ではないことで、「ペルソナに警鐘を鳴らす」というよりは「ペルソナの誤用に警鐘を鳴らす」と捉えたほうが良いと思いました。

2022年はこれだ!注目のWebデザイン人気トレンド16個まとめ (PhotoshopVIP)

来年トレンドになりそうな Webデザインのポイントについてまとめた記事です。
グラスモーフィズムなどは去年あたりもトレンドだと言われていた気もしますが、あまり馴染みのないようなものも含めてたくさん紹介されています。
スクロールする文字テキストはマーキーが戻ってきたみたいで懐かしいですね。
この記事も元は海外の記事ですが、海外の記事では 2021年のトレンド総まとめや、2022年のトレンドについて書かれたものが多く出てきているので、併せて確認すると面白いと思います。

「職種にしばられず誰でも人間中心設計ができる組織にする」 ゆめみの社内啓発の取り組み (U-Site)

人間中心設計専門家・スペシャリストの受験申し込みが始まっていますが、この時期この資格に関連する記事が多く出てきます。
この記事もそのうちのひとつですが、実際のプロジェクトについて、具体的にどのように進めたか、インタビュー形式で書かれているのでわかりやすいです。
元々 HCD に取り組みやすい社風があったのかもしれませんが、どの会社でもこうした地道な取り組みから HCD が広まっていくのかなと思います。
この資格、自分のやってきたことを客観的に見られる良い機会なので、受験を検討している人は是非受けてみるのがよいのではと思います。

UI Stackに基づいた状態変化に強いUIを作ろう! (デジタルアイデンティティ)

UI stack についての記事です。
コンテンツやデータのさまざまな状態に応じたUIの見せ方を考えるというもので、アプリやWebサイトの UI を考える上で欠かせない考え方だと思います。
この記事ではそれらの中身が紹介されていて、実際の画面イメージもあるのでわかりやすいです。
Empty State について書かれている部分について、スケルトンスクリーンに関しては、コンテンツが表示されるまでの体感的な時間が短く感じるという効用もありそうです。

2021 Design Tools Survey (UX Tools)

デザインツールの 2021年の利用調査です。
UIデザインからデザインシステムの管理やリサーチのリクルーティングまで、様々な観点で、世界中のデザイナーがよく使ったツールがランク付けされています。
Figma が無双状態になっていますが、他のツールも頑張って欲しいところです。
ユーザーテストに Zoom が入ってきているのは、ツールとしては確かに使うわけですが、なんだか変ですね。
日本のデザイナーはあまり回答してなさそうですが、日本だけの結果をまとめたら、この傾向とは異なってくるかもしれないなと思いました。

Multilevel Menu Design Best Practices (Toptal)

マルチレベルメニューということで、主に Webサイトで複数の情報階層がある場合のメニューデザインについてまとめられています。
具体例も記載されていてわかりやすいです。
マウスホバーによる展開は避けるという話が記載されていますが、確かに操作性やモバイルとの整合を考えると、最近はクリックやタップによる明示的な展開のほうが好まれる傾向にあるのかなと思います。
この記事でもたびたびハンバーガーメニューが登場していますが、気づきにくいという課題はまだ抱えたままのような気がしますので、そろそろ代替案が育っていってほしいなと思います。