UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2021/8/23)

ふと思い立ってわたあめを作る機器を買ったのですが、まだ慣れていないせいか上手に丸められません。。
さて、先週お休みしたので、ここ二週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

エラーメッセージや通知メッセージで「申し訳ございません」を言わない理由 (KOTOBA UX)

エラーメッセージなどで謝らないようにすべきという記事です。
これは問題が発生したときにユーザーに謝るよりも、問題自体を発生しないようにしたほうがよいという観点で、確かにその通りだと思いました。
個人的には、UI 上のメッセージは可能な限り短くしたほうがよいという観点からも必要ないと言えると思います。
ただ、たまにこういうメッセージを見ると「おっ」となります。
ここぞというときにとっておくとよいのかもしれないですね。

「顧客の声を聞かない」とはどういうことか (Yoshiki Hayama)

ユーザーの声を聞いていたら革新的な製品は作れないのではないか、という問いに対する答え的な記事(というより説明資料)です。
言葉で説明されている記事は過去にも見たことがありましたが、ここまで詳しく、わかりやすく書かれているのは初めてなので、冒頭の問いに対して説明するときはこれを提示すれば十分なのではと思います。
なお、天才のジャンプした思いつきからもイノベーションは生まれるかもしれませんが、それはたまたまそうなった結果、天才と呼ばれるようになった、とも言えそうです。

デザイナーが「チャット接客」で顧客と直接やりとりすることで得た学びとは (CreatorZine)

チャットによる顧客理解についての記事です。
ユーザーの生の声や困っていることについて気づきがあったとのことで、いくつかその利点について説明されています。
私も実際のユーザーコールを専門で受けていたことがありますが、後からサマリーを見るだけでは伝わってこないユーザーの感情や切迫感がわかる意味で、多くの人がこうした経験をしたほうが良いと思います。
学び3 のところに書かれている内容はユーザーの本質的なニーズを探るということだと思いますが、その製品を良く知る人が、チャットの生のデータから抽出するような取り組みができるとよいと思います。

消費者の目線で表現したブランドコピー (ビートラックス)

ブランドコピーのパロディについて紹介した記事です。
世界的に有名なブランド(日本のはありませんが)が多く登場していて、誰もが思わずあるあると言いたくなる内容です。
これらはユーザーが直面している課題でもあるわけで、解決策など考えていくと良い練習になりそうですが、まぁお盆明けということで、まずは面白おかしく眺めるだけでも良いように思います。

UX vs. Service Design (Nielsen Norman Group)

UX とサービスデザインについての記事です。 UX がユーザーの体験や感情(UI も含む)にフォーカスしているのに対して、サービスデザインは最適な体験を提供するための提供者側の仕組みにフォーカスしている、というような説明がされています。
イラストや図と一緒に書かれているので概要を掴みやすいです。
「UX」ではなく「UXデザイン」と「サービスデザイン」の関係とすると、重なり合う部分もかなり多くなりそうですし、サービスデザイン自体がユーザーも含めた包括的な視点で語られることが多いので、言葉の定義よりも何をなすべきかで両者の観点を考慮していくのが良いのかなと思います。

2 placebo buttons on our UI (UX Planet)

UI コントロールにおけるプラセボ効果についての記事です。
要は偽物のボタンといった類のもので、システムは自動で再接続をしているものの、あえて再接続ボタンを押せるようにして、ユーザーの気持ちに寄り添うようにしています。
2つの例が紹介されていますが、ここで紹介されているもの以外にも、例えば自動保存されるのに明示的に保存ボタンを置くとか、探してみると多くの例があるかもしれません。
そういえば、コンテンツが表示されるまで UI のフレームだけを表示するプレースホルダー UI も、似たようなものかもしれないですね。