UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2021/5/17)

大量に梅をもらったので、梅シロップと梅酒をつくり始めました。梅酒のにおいが漏れている気もするのですが、これは大丈夫なのでしょうか。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

パーソナライズの死角とデジタル・セレンディピティ (ビートラックス)

パーソナライズに伴い、予想外の出会いが減っているという話です。
記事にある通り、リアルな場での行動が減っていることも関係していますが、デジタル上でも個人の好みから一歩踏み出た体験を提供することの重要性について説明されています。
個人的にもこうした発見がより良い体験として残っていくので大切だと思っており、このような仕組みは Netflix も含めて、これから増えていくのではと思います。
ただ、自分が見つけた意外性のある出会いでさえ、サービスによってコントロールされていると考えると、なんだかモヤモヤしますね。。

300タイトル超のゲームUIを画像&ムービーでまとめた「Interface In Game」 (GIGAZINE)

ゲーム UI について見ることのできるサイトの紹介です。
たくさんのゲームの UI を種類別に見ることができるということで、ゲーム UI で必要な要素の確認や、ゲーム以外も含めた UI の検討にかなり参考になりそうです。
私は知っているゲームがほとんどないのですが、あれこれ見ているとちょっとプレイしてみたくなりました。

コンテキストインタビュー: ユーザーのコンテキストで彼らを観察・インタビューし、デザインのヒントを得よう (U-Site)

https://u-site.jp/alertbox/contextual-inquiry/

コンテキストインタビューについての記事です。
ユーザーインタビューの一種ですが、「コンテクスチャルインクワイアリー」とか「師匠と弟子モデル」とか言ったほうがなじみのある人が多いかもしれません。
この記事ではコンテキストインタビューの進め方やコツが詳しくまとめられていてわかりやすいです。
リスクや欠点についてもちゃんと記載されていますが、これ以外にも B2B だと普段のユーザーの業務を観察すること自体ができないケースがあるとか、いくつかありそうです。

子どもの「MRI検査」に台本ができた深い理由 (東洋経済オンライン)

デザイン思考に関連する記事です。
子どもたちがネガティブに感じることをポジティブに変えるという観点で、子どもを観察して課題解決を図ってきた事例などがわかりやすく紹介されています。
MRI 検査の件はかなり有名な話なので、探せば より詳しい記事が出てくると思います。
ここで説明されている「捉え方を変える」というのは行動変容を促す意味でとても重要で、環境問題などに効果を発揮しそうです。
ただ、子どもへの働きかけについては、毎回できるかというとなかなか難しい感じもします。。

Do Too Many Response Options Confuse People? (MeasuringU)

アンケートなどの段階評価について、何段階が好ましいのか?という点について説明された記事です。
さまざまな論文などを引用してかなり詳しく説明されていて、 「選択肢が多すぎると選べない」「少なすぎても信頼性が落ちる」といった内容が実際にアンケート調査を考える際に参考になりそうです。
「ラベル付けを明確にする」というのも記載されていますが、確かに判断に迷ったり誤解が生じやすい文言に影響される、というケースはけっこうありそうです。

On Building a Fluid User Interface (Instagram Blog)

Instagram のエンジニアリングチームによる iOS アプリの UI に関する記事です。
主に細かいユーザーインタラクションに最適なフィードバックを提供するため、標準のフレームワークでは難しいものを自前で用意していることについて詳しく説明されています。
かなりのこだわりがあることがうかがえて、また実際の動きも確認することができるので大変参考になります。
あと、直接関係ないですが、このサイトでテキストリンクが Instagram のアイコンのようにグラデーションになっているのがおもしろかったです。