UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2020/5/25)

週末にココアパウンドケーキを作りました。外出自粛で、普段やろうと思わないことをやって意外と楽しかった、という人は多そうですね。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

効果的な競合分析のためのガイドライン (UX MILK)

競合分析に関する記事です。
実際に競合を使ってみるサービスサファリや、文字ばかりのテンプレートを捨てよという点など、参考になる点が書かれています。
ジャーニーについても言及されていますが、この中で競合の画面フローとか情報構造を洗い出して可視化してみるという点はかなり重要だと思います。
競合もよくよく見てみると同じジャーニーで成り立たない場合もあり、それがそのアプリや Webサイトの特色になっているはずです。
逆に競合の情報を可視化することで、目指しているジャーニーを把握するのも有効な手段だと思います。

あなたをだますウェブサイトのデザイン「ダークパターン」を見分けるために理解しておくべきこと (GIGAZINE)

ダークパターンに関する記事です。
この場でも何回か取り上げたテーマではありますが、この記事はグロースハックやナッジの考え方でダークパターンを採用してしまうケースが増えてきている、という観点で解説されています。
結果的にユーザーに資するものであればよい、とする考えもできなくはないですが、UXデザインに携わる立場としては、ユーザー体験に寄り添うのとユーザー心理を利用するのは、きっちり分けて考えていく必要があると思います。

STAY HOME, STAY SAFE -新型コロナウイルス関連のクリエイティブまとめ- (LIG)

新型コロナウィルスについての Webサイトなどをまとめた記事です。
感染者数をビジュアライズしたサイトや、STAY HOME のロゴを配したデザインなどがいくつか紹介されています。
どれもよく考えるなぁというものが多く、アイデア発想の観点でも参考になります。
最近はウィルス関連の情報が溢れていることもあるので、情報の波に飲まれず、必要な情報を正しいものだけ届けられるようなデザインの試みもあるといいなと思います。

UIUX改善入門「UIとUXの違い」から「UX改善の3ポイント」を大解説! (メンバーズ)

UI と UX について解説した記事です。
比較的長い文章ですが、平易に書かれているので、それほど詳しくない人にとってもわかりやすい内容になっていると思います。
事例のところで書かれている例は劇的に改善されていて、成果が分かりやすいと思いますが、これは元がイマイチすぎたのではないか、とも思えます。
ただ、中に入って検討していると、こうしたこともなかなか気づきにくくなってしまうという典型例と言えるのかもしれません。

How Uber uses psychology to perfect their customer experience (UX Magazine)

Uber の取り組みとして、ユーザーが配車を待っている間、良い UX を提供しているという記事です。
心理学や認知科学の観点で、待っていることをあまり感じさせない原理と、それをどう実現しているかについて、実例を挙げて説明しています。
1番目の例の Idleness Aversion が大事で、何かやることがあればユーザーは待つストレスを感じないもの。
その意味では、行列でも暇つぶしできるスマホというのは、人が待つ行為も変えた発明なのではないかと思います。
(2番目と3番目の例の図は変えてほしかったです。。。)

Natural User Experiences - Touch, Voice, Gesture, and more... (yourstory.com)

ナチュラユーザーインターフェース(NUI)についての記事です。
タッチだけでなく、音声やジェスチャー操作といった自然なインタラクションをどう実現するか、詳しく説明されています。
個人的に大きな気づきとなったのが、マルチモーダルな UI(タッチ操作や音声操作など組み合わせた複合的な UI)についてです。
普段からインタラクションを検討する際にはタッチならタッチ、音声なら音声にフォーカスして考えがちですが、どれかに縛られないように考えた方がより良い示唆が得られそうで、何よりそれが「ナチュラル」に近いのかなと思いました。