UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2021/3/8)

この週末は花粉症がひどく、目があまりにもかゆくて少しかきつつ寝たら翌朝目が腫れて人相が悪くなってしまいました。。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

天気のことだけじゃなく、もっと話をしよう (UX MILK)

何の話かと思ったら、音声UI の普及についての話でした。
確かに我が家でも一番利用頻度が高いのが天気を聞くことになっていますが、この記事ではもっと会話に近づけること、その普及のためにプロトタイピングできる環境を広めることを指摘しています。
天気やタイマーとか、何か調べるという行為以外となると、なかなかIoT機器も揃わないとその効果を発揮しにくい面もあると思います。
その意味では、この記事の最後の方にあるクルマの音声UI のように統合された環境で使うケースだと、良い体験を作りやすいのではと思います。

ミニマリズムがUI/UXの基本、ガラパゴスになりつつある日本式「賑やかなUI」 (Geekroid)

家電を例にとって、ミニマリズムな UI が良い UX を生むという話です。
いくつかの実例も載っていて、日本製と海外製の違いが如実にわかり、考えさせられます。
家電量販店で目立つというポイントは確かにと思います。
ただ、あまりにシンプルすぎて機能に気づかない、どう操作していいかわからない、というのも問題です。
家電がシンプルならアプリは複雑でいいというわけでもないでしょう。
ミニマリズムそのものを目的とするのではなく、対象となるユーザーが使いやすい・困らない、必要十分な UI/ UX を探究するのが良いのではと思います。

UXデザイナー直伝!本当に機能するカスタマージャーニーマップの作るポイント (ビートラックス)

カスタマージャーニーマップについての記事です。
マップを作成する上で押さえるべき点についてわかりやすくまとめられています。
最初の方で映画の事例が出てきますが、これは初耳で興味深かったです。
ストーリーボードも映画制作から来ていますし、ユーザー体験の可視化は映画などエンターテイメントと共通点が多いのかもしれません。
一点だけ、「多くの人と編集する」というポイントについては、様々な視点が入る利点に加えて、メンバー間の意識や理解を合わせられる利点もあると思います。

Amazonアプリの新アイコンはまるであの人? 好ましくない連想でデザイン変更 (CNN.co.jp)

Amazon のアイコン変更に伴う騒動についての記事です。
新アイコンがヒトラーに見えるというユーザーの声を受けて、別のデザインに変わっています。
日本人の私からすると、うーん、見えると言えば見えるけど・・・というレベルですが、欧米の人たちからすると大変なことなのでしょうし、そこに反応し、すぐさま変えた Amazon はさすがというべきだと思います。
ただ、この新しいアイコン、そもそも矢印のモチーフを見てすぐに Amazon だと想起できる人はどれほどいるのでしょうか。
短期的に機会損失を生んでしまうのでは、と、むしろそっちのほうが心配に思えてきます。

Top vs side navigation: Which one is better for your product? (UX Collective)

トップナビゲーションとサイドナビゲーションでどちらを使うのが良いかという記事です。
前者は Webサイトでよく見るグローバルナビゲーションで、後者はモバイルアプリでありがちなドロワーと呼ばれるコントロールに近いですが、そうした分類ではなく、それぞれどういう文脈で使うのが良いか、具体的な理由含めて説明されています。
最初に両方のナビゲーションを使うケースが書かれていますが、最近はトップが主、サイドが従で使われる場合も多いようにも思います。
トップに載せるほどの大きな機能やコンテンツ分類があるかどうかで、トップ+サイドにするか or サイドだけにするかを決めるというのもありなのではと思いました。

Design is an Open Door (The Avion Newspaper)

http://theavion.com/design-is-an-open-door/

ドアの開閉に関する考察記事です。
ドアの UI 要素をピックアップし、例示したドアがなぜ開けにくいかを解説しています。
大体こうしたドアの開閉については、アフォーダンスの問題が指摘されることが多く、この記事からもその問題が大きいことが読み取れますが、それ以外の UI の問題も指摘されていて興味深いです。
こうしたものをみると、やはりインタラクション(少し年季の入った言い方をすれば、HCI)というのは「対話」なんだなと思います。