UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2021/1/25)

ハムスターを3匹飼っていますが、指を噛んできて困ります。一撃必殺のやつ、甘噛み連発のやつ、好奇心旺盛でなんでも噛むやつと、バリエーションが豊かではあります。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

スマートホームの体験はどうあるべきか (UX MILK)

スマートホームに関する記事です。
様々な IoT機器を試してみての問題点や解決方法について説明されています。
問題の原因となる事象について 4点挙げられていますが、「誤った前提からのスタート」はありがちな気がします。
私の家にもエアコンが Google Home と連携して音声操作できる機能がありますが、設定が難しく、また必要性も感じなかったので使っていません。
ユーザーの必要性にフォーカスして、機器のスマート化ではなく生活のスマート化という視点で見てみると、より良い機器が生まれるのではないかと思います。

カスタマージャーニーマップを分析する7つの方法 (U-Site)

カスタマージャーニーマップについての記事です。
As-Is のカスタマージャーニーマップ(ここでは新車購入のジャーニー)を例に取り、体験を分析するポイントについてまとめられています。
どの項目も重要なので、チェックリスト的に使うと良さそうです。
逆にこれらが読み取れない場合には、調査内容からもう少しジャーニーを詳細化する必要があるのかなと思います。
ただ、ひとつ思ったのが、この事例で在庫を探すのに苦労する体験、これは大変だけど実は楽しい時間なのかもしれません。

実物っぽい質感で思わず触れたくなるデザインの新手法「ニューモーフィズム」が注目される理由 (@DIME)

ニューモーフィズムについて、日本語の記事もだんだん増えてきているように感じます。
実際にこのデザインが採用されるサイトも、これから徐々に増えてくるのではないかと思います。
下の方にスキューモーフィズムやマテリアルデザインなどを含めた 4象限の図がありますが、これらはこうしたかたちにきっちり分かれるものではなく、むしろこの 4象限の中にプロットされるものなのではないかと思います。

各OSの標準搭載フォント一覧へのリンク集 (Rriver)

OS ごとに搭載されているフォントの一覧についての記事です。
WindowsMaciOSAndroid といったそれぞれの OS で標準インストールされている(=指定して大丈夫な)フォントがわかるので、どのフォントを使うべきか考えるときにかなり参考になるのではと思います。
使用フォントによっては文字の大きさや表示可能な文字数も変わったりするので、このあたりの情報は押さえておいて、ちゃんと表示できるかの確認を行う必要があると思います。
フォントにもトレンドがありそうで、最近は「游ゴシック」などの細い角ゴシックをよく見かけますが、将来的にそのあたりも変わっていくのかもしれませんね。

6 Reasons Your Touch-Screen Apps Should Have Voice Capabilities (UXmatters)

タッチUI を持つアプリでも音声UI に対応したほうが良いという記事です。
6項目にわたり音声UI が必要な理由が説明されておりますが、なるほどと思える項目が多いです。
特に 2番目の必要な機能を学ぶという点、3番目の情報構造をスキップできるという点については音声UI ならではのメリットです。
1番目のファインダビリティに関しては、まだ明確な解決策はないように思われ、今後の課題だと言えます。
ちょうど同じタイミングで同じトピックの記事(Adding Voice to the Touch Screen User Experience )が出ていました。
こちらは主に3番目の理由について詳述されているのでそちらも是非。

A user experience diagnosis of the COVID-19 vaccine rollout (Technical.ly Baltimore)

新型コロナウィルスのワクチン接種のための Webサイトについての記事です。
著者が祖母のためにワクチン接種を予約しようとした際に直面したわかりにくい点や課題などが順を追って説明されています。
いくらワクチンの数が十分であっても、予約がスムーズにできなければ意味がありません。
日本の場合にも近い将来似たような問題が発生しないといいなと思います。
(かなりの確率で発生しそうな気がしますが・・・。)

UX関連記事 (2021/1/18)

ふるさと納税で間違えて要冷蔵の日本酒をたくさん頼んでしまいました。いっぱい飲めてうれしいことはうれしいのですが。。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

【図解】コレ1枚でわかるUIとUX (ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)

UI と UX についてわかりやすく解説された記事です。
主に初心者向けの内容になっていますが、よく見るトマトケチャップの例をもとに、UI と UX で大切な点がまとめられています。
UI について説明されているのが、主に見つけやすさやメンタルモデルについての観点になっており、UX として説明されている部分も UI と呼べるものがありそうです。
ここで取り上げられている一通りの課題を解決していくことで、結果としてユーザーの体験(UX)が向上していくと言えるのかなと思います。

"ただしさ"ではなく"ふさわしさ"を考えられれば、ちょっとUXが上がるかもしれない。 (UX JOURNAL)

街中の説明文を元に、ユーザーに届ける情報について考察された記事です。
正しい情報を伝えるよりも、ユーザーに寄り添った伝え方が必要という観点で書かれています。
こうした情報の伝え方は世の中に意外と多く、アプリとかの情報表示でも内部の状況を正しく説明しすぎてしまい、かえってユーザーにわかりにくくなってしまったり、不安や誤解「与えてしまったり、というケースを目にします。
ある程度正確でなくてもいいから、ユーザーにとって必要な情報の伝える、という方針で検討していけるといいなと思います。

2021年のWebはアニメーションが重要!参考にしたいUIインタラクション40個まとめ (PhotoshopVIP)

UI のアニメーションをまとめた記事です。
PCの画面からモバイルのアプリやサイトのアニメーションが数多く紹介されていて、最近のトレンドがわかります。
小さく動く、マイクロインタラクションと呼べるものもある一方で、画面全体が大きく動くものもあります。
何やら使っていたら酔ってしまいそうにも感じますが、実際のところはどうなのでしょうか。

Best 10 examples and Guidelines for Error Messages (UX Writing Hub)

エラーメッセージについてのガイドライン的な記事です。
英文ではありますが、多くの良い例、良くない例とともに、エラーメッセージで押さえるべきポイントが紹介されています。
大切だなと思ったのが 4番目、6番目、7番目で、どれもユーザーとの距離感についてです。
良い文言を書くのは、まずユーザーに寄り添う姿勢が一番大事だと思います。
あと、最後の10番目はインラインでのエラー表示はあるものの、サイトによってはお知らせのタイミングがまとめての場合もあるので、それは都度表示してほしいなと思います。

26 questions UX designers need to ask during a kick-off meeting (UX Collective)

プロジェクトの最初に UXデザイナーが尋ねる質問ということで、何を目指すのか、何をもって成功とするのか?などの質問事項がまとめられています。
アクセシビリティなどデザイン特有の質問もありますが、ユーザーは誰か?など、ほとんどの質問は UXデザイナーでなくとも、どんなプロジェクトでも必要な内容と言えそうです。
打ち合わせで全部の質問を聞くのはなかなか難しいですが、チェックリストとして持っておいて都度チェックしていくと、漏れなく確認できるのではと思います。

Significant releases of 2020 on a design scene (Prototypr)

デザイン関連のツールについて、昨年のトレンドをまとめた記事です。
昨年はリモートワークなどが主流になったこともあり、コラボレーションしやすいツール、たとえば Figma などが盛り上がりましたが、ここではランキング形式でそのトレンドについて紹介されています。
1位の Adobe は商品群全体が選ばれているのでやや反則的な気がしますが、3位の Miro については納得です。
実際に使ってみるとたしかに使いやすいので、今後のさらなる機能拡張を期待したいところですが、似たようなツール、オンラインの空間で共創できるものはこれからますます増えていきそうな気がします。

UX関連記事 (2021/1/11)

あけましておめでとうございます。年末に東海道を歩いてきました。けっこう一日に歩けるもので、人間の足ってすごいなと思いました。
さて、先週お休みしたのでここ二週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

人が色を処理する方法はたった2つ。だからG Suiteの新ロゴデザインは分かりにくい? (Workship MAGAZINE)

Google アプリのアイコン群のデザインが変わってわかりにくくなった件について、色彩心理学の観点で説明されている記事です。
トップダウンボトムアップの説明がありますが、人には俯瞰して見る状態と凝視して見る状態を入れ替えて見ている、と言えると思います。
これらの状態を理解したうえで、ロゴデザインに限らず画面デザインなどを考慮するとよさそうです。
ただ、Google アプリのアイコン群のデザインのわかりにくさはがこの観点に合致するかというと怪しく、実際には単純に似すぎていて区別しにくいだけのようにも感じられます。

ツールが効率を阻害してはいけない デザイナーも気をつけるべき、業務アプリケーション改修3つのワナ (CreatorZine)

業務アプリの UI 変更に関する記事です。
3つのワナとして、UIを変更する際に留意すべき点が記載されていますが、このうち 1つ目と 3つ目のワナは業務アプリに限らずケアが必要なものになってくると思います。
1つ目の「慣れ」のところで、新画面で効率が落ちるのを避けるために新旧画面の切り替えを用意するという解決策が紹介されておりますが、これは実際の Webアプリなどでも時折見かけます。
永遠に旧画面を使い続けてもらうわけにはいかず、どこかで切り替えが必要になるはずなので、新画面への橋渡しをどのようにするのかも含めて検討が必要だと思います。

UXデザインの基礎!ストーリーボードの概要と作成方法を解説 (in-Pocket)

ストーリーボードについての記事です。
ストーリーボードの目的や作成の手順について、入門的に説明されています。
最初に出てくる4コマのストーリーボードの例は、現状の課題や UXゴールがわかりやすくまとまっていると思いました。
製品やサービスへのインプットとする場合、もう少しコマ数が必要になるかもしれませんが、第三者へアイデアや価値を共有するという目的であれば、これくらいのコマ数の制約の中での表現を検討したほうが的確に伝わるのではないかと思いました。

行動科学でユーザーの最適なメンタルモデルを作る (UX MILK)

メンタルモデルについての記事です。
メンタルモデルを形成する必要性と、うまくやっている具体例について記載されています。
これらの例は、平たく言えばサービスがユーザーに受け入れられやすいように工夫をしているということなのかなと思います。
メンタルモデルを変えるというのはけっこう大変なので、ユーザーの中に今あるメンタルモデルを活かす、という方向でも検討すると、有効に機能するように思います。

User Indulgence Is the New User Interface (Bloomberg)

「ユーザーインダルジェンス」という造語(?)を元に UI について論じられた記事です。
かなり長く、欧米特有の表現も多くて読みにくいのですが、中身については興味深いです。
"indulgence" というのは耽溺という意味ですが、このケースでは、人の気ままさだったり曖昧さだったりと捉えるのがよさそうです。
人が面倒に感じる部分をサポートする必要性や、人がミスをする前提で製品やサービスを設計するとよいというような例がたくさん紹介されています。
後者はフールプルーフという用語があるので興味のある人は調べてみるとおもしろいかもしれません。
最後のほうに、前述の記事でも紹介した Google アプリのアイコン群の話も出てきます。

Why star ratings don't make sense for all product & services (UX Collective)

星評価についての記事です。
星評価だと評価してくれる人が少なく、極端な値(星1や5)になりやすい、とか、評価が多くなると星4.3 に落ち着く、といったような、有益な情報の多い記事になっています。
確かにサイレントマジョリティのことを考えると星評価は当てにならないと思えるものの、実際に星評価があるとそれを参考にしてしまうのは仕方ない面もあります。
ここで挙げられている事例のような解決策を取るなど、ユーザーが参考にするのに信頼できる数値となるよう工夫していく必要がありそうです。

UX関連記事 (2020/12/28)

今年ももうすぐ終わりですね。大掃除をいつも後回しにしてしまうので、今年こそは・・・!
さて、先週一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。
(来週はたぶんお休みします。)

フェーズフリーというUX (in-Pocket)

フェーズフリーということで、あまり聞きなれない用語なのですが、通常時でも非常時でも機能するプロダクトについての記事です。
具体的な事例を含めて説明されています。
よくよく見てみると、このフェーズフリーのプロダクトについては、非常時でも本来の機能を発揮できるようになっているものと、非常時なりの使い方ができるものとで分かれていて、興味深く読みました。
考え方としては、異なる利用者の状況を考慮して設計するインクルーシブデザインに似ているなと思います。

【2021年版】おすすめのプロトタイピングツール|無料/試用あり (セブンデックス)

プロトタイピングツールについての記事です。
おすすめのツールがいくつか紹介されていて、それぞれの料金プランの比較まで書かれていて参考になります。
最初に紹介されている Figma は成長著しいツールで、このところのリモートワークでさらに利用者を増やしているように思います。
共同編集というのがトレンドで、これからのプロトタイピングツールには必須な機能といえるでしょう。 個人的には Adobe XD を使うことが多いのですが、これはこれで操作が習得しやすく、少々動きが重いものの、アニメーション含めていろいろできて便利だと思っています。

UXデザイナーが実践!子供へのユーザーインタビューは発達段階にあわせた設計がカギ (A.C.O. Journal)

子どもへのユーザーインタビューの知見についてまとめた記事です。
実際のインタビューの経験や工夫したところについてまとめられていて、とてもわかりやすいです。
仮定の質問が通じないというのは子ども特有だと思いましたが、一方で利用シーンをなるべくリアルに再現するというのは被験者が大人でも大切だなと思います。
私は子どものユーザーインタビューは直接実施したことがないのですが、子どもは素直なだけに自分の行動の矛盾を気にせず話してくれそうで、その点は良いかもと思いました。

UXデザイン解体新書 (NRIネットコム)

UXデザインの考え方について記載された記事です。
ユーザーとは何か、エクスペリエンスとは何か、という観点でわかりやすく説明されていて、 UXデザインについてあまり詳しく知らない人に最適な内容になっています。
対症療法ではなく全体のデザインを、という件もその通りなのですが、これを実行するのがなかなか難しく、関係者をどう説得していくか、巻き込んでいくかがポイントになってくると思います。

Feature Prioritizing: Ways To Reduce Subjectivity And Bias (Smashing Magazine)

機能の優先順位付けに関する記事です。
アイディエーションのワークショップなどで収束のために行うドットボーティング(ドット投票)はバイアスがかかって正しく評価するのは難しいということで、いくつかの解決策が記載されています。
個人的にもドットボーティングは利害関係者の数に引っ張られたり、似ている優秀な案が複数あると票割れを起こしたりと不都合も多いので、結果の取り扱いは慎重にしています。
ここで紹介されている解決策はそれらの課題を考慮しているものもあり、特に最後に記載されている、参加者のバックグラウンドに応じてドットの色を変えるというのは、見えていなかったものが可視化されそうで、是非実践してみたいと思いました。

Infinite Scroll: What Is It Good For? (Built In)

無限スクロール(画面スクロールして下端につくと自動的にコンテンツがロードされて下に続くパターン)についての記事です。
無限スクロールの利点や問題点についてまとめられていて、特にユーザビリティに関する問題以外にもエシカルデザインの観点での問題が挙げられているなど、最近の潮流を踏まえた内容になっています。
特に、最後にまとめられている使う場合の注意点はすべて押さえておくべきだと思います。
ページ番号のリンクを置くページネーションについても触れられていますが、双方の比較については、ちょうど時を同じくして発行された以下の記事も参考になると思います。 Should we get rid of pagination for infinite scrolling? (UX Collective)

UX関連記事 (2020/12/21)

最近オンライン飲み会を行う機会も増えてきましたが、オンラインで会った後は「今度は対面で」という会話になります。なんだかんだで、やはりオフラインがいいなぁと思います。
さて、先週一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

シナリオに乗せられる経験とユーザの主体性 (U-Site)

アプリやサービスの提供者側が考えるシナリオが、ユーザーの自由とか主体性の妨げになるケースについての記事です。
そのシナリオが本当にユーザーのやりたいことといえるのか、考えさせられる内容です。
こちらで描くシナリオにいかに乗ってもらうか(行動変容を促すか)を考える必要もあるとは思いますが、ユーザーの達成したいことをよく理解し、いかにそれをサポートするか考え、シナリオ上の課題を取り除いていくというアプローチも欠かせないのかなと思います。
ただ、小説や映画については、シナリオに乗せられるというより、シナリオを消費する、要するにエンターテイメントだから別に良いのではとも思います。

工具で学ぶユーザビリティー(入門編)とアクセシビリティー (ヌーラボ)

工具からユーザビリティアクセシビリティについて説明した記事です。
記事内のスライドと併せて確認すると理解が増すと思います。
レンチの幅を変える際の回転方向の対応づけについて案が出ていますが、こうして普段からユーザビリティの課題を考えるのは良いように思います。
記事に左利きの話も出てきますが、私もハサミは左手で使いたいときがあり、うまく切れず困るときがあります。
そういう場面でどちらの手でも切れるのがあるとよいのですが、これはアクセシビリティというよりインクルーシブデザインの範疇かもしれません。

2020年12月、LINEがNew Designでユーザーと再会しました! (ITmedia NEWS)

LINE のデザインのリニューアルについての記事です。
アイコンが明るくなっただけではなく、見やすさの改善や共通コンポーネントの採用など、細かい点が多く変更されているようです。
たくさんの UI案を作ったということで、そのいくつかを見ることができますが、基本の骨格がそのままなのは、ある程度これがベストプラクティスということなのだと思います。
ちなみに私はダークモードで使っているため、全体的な UI の変化はほとんど気づかずじまいでした。。

丁寧すぎる文章は逆効果? 読み手に気持ちよく行動してもらうための「UXライティング」を学ぶ (SalesZine)

UXライティングに関する書籍の PR記事です。
書籍の内容が一部紹介されていて、おもしろそうなので書籍も読んでみたくなりました。
ただ、最初の例は UI が悪いからこんな説明が必要になっているとも言え、UI と文言は不可分だなと思います。
最後のほうに書かれている丁寧さの加減については、昔の PCアプリなどと比べて最近のモバイルアプリや Webサイトはだいぶフランクになってきているように感じます。

Design Trend: Imagery Without People (Design Shack)

Webサイトで人のいない画像を利用するというのがトレンドであるという話です。
製品だけの写真とか、人が出てこない Webサイトが多く紹介されていて、人が出てきているとしてもイラストだったり、小さい登場のみだったりしています。
この背景にパンデミックにより人が多くいるような表現を避けるという意識が働いているようです。
確かに人混みの写真やマスクなしの画像は古臭く見えるようになりつつあるのかと思いますが、一方で人の表情や視線ユーザーにが与える影響も大きいことがわかっているので、なかなか悩ましいところです。

10 Mobile UX Trends for 2021 (UX Planet)

モバイルをとりまく UX のトレンドに関する記事です。
2021年に向けての10項目ということで、モバイルの領域に止まらず幅広く取り上げられており、UIデザインも含めてバランス良くまとめられています。
やはり新型コロナの影響があり、2番目のビデオインタラクションは外せない項目だと思います。
あと、4番目のフェイクニュース関連については、情報に対するバイアスから解放するような、世界平和に資するデザインといったものが早く登場するといいなと思います。
(といっても自分自身も良いアイデアはないのですが。。)

UX関連記事 (2020/12/14)

最近は鬼滅の刃の旋風がすごいですね。私も子どもの影響で少しずつ詳しくなり、コミックは全巻読破、映画も2回も観に行ってしまいました。
さて、先週一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

パンデミックが生んだニューノーマルなUXとは (UX MILK)

コロナ禍での UXデザインについて説明された記事です。
このところの急激なオンライン化の波に対してどう適応し、どう成長させていくかという観点でまとめられています。
広範な内容ですが、 接触を避けるという点以外は以前から大事だと言われていたものが多いように感じます。
もちろんこのタイミングで重要度が増したということもあるわけで、常に世の中の流れを見つめておく必要があるなと改めて感じました。

【UXデザイン事例集】 2020年ヒット商品に見るUXデザイン事例3選 (えそらLLC UX ブログ)

今年のヒット商品をピックアップし、 UXデザインのポイントについて説明した記事です。
UX をデザインしているかというとそこまでいかない例もありますが、どれもコロナ禍という状況下で受け入れられやすいものだと思います。
個人的に男性化粧品は良く知らなかったのですが、ヒット商品ランキングを一通り見ると他にもよく知らないものがちらほらありました。
こうしたものも含めて、それぞれのストーリーと、そこでの UXデザインの要素を見つけていくのも興味深いと思います。

心理的・情緒的価値をデザインする (in-Pocket)

CX の観点から顧客の体験価値について説明している記事です。
5つの価値の分類を元にカスタマージャーニーマップにマッピングしてみる方法は実際に使ってみたいと思いました。
ここではブランドの評価を明らかにするという視点で利用されていますが、アプリやサービスで不足している価値の洗い出しと解決策の検討というかたちで用いれば、HCD の分析フェーズでも役立つのではないかと思います。

スタバやドミノピザのロゴが、実は変わっていた理由 (日刊SPA!)

企業のロゴについての記事です。
いくつかの有名なロゴの変遷について説明されていますが、なるほどと思える理由があり、興味深いです。
ロゴ以外にも事例が紹介されており、デザインが単に見た目だけで終わらずにうまく機能しているものばかりで参考になります。
ちなみに私が個人的に好きなロゴはアルファロメオのロゴで、これにも興味深い話があります。肝心のクルマのほうは高くて買えませんが。

100 design lessons for 2021 (UX Collective)

今年の総括から来年に向けたデザインのトレンドやトピックについての記事です。リンク先に100項目のリストがまとめられています。
今年の総括という意味では、やはり新型コロナによる生活の変化が大きく取り上げられていますが、アメリカの大統領選挙や BLM などにまつわる項目も多いです。
記事には「トレンドではなく教訓である」と書かれています。
デザインだけの問題ではないものも多いと思いますが、確かにこれらの経験を将来に活かしていく必要があると思います。

Skeleton Loader: An overview, purpose, usage and designa (Prototypr)

ケルトンローダーということで、画面表示までに待たせるときの表示について紹介した記事です。
進捗表示として空の UI を表示するのをプレースホルダー UI と呼びますが、その中でもテキストなどコンテンツ部分を明滅させたりして、よりユーザーに待ってもらいやすくしています。
この記事ではその利用すべき場面や利点など、詳しく触れられています。
ユーザーの待ち時間を短くできない場合でも、体感的に短くする工夫は様々考えられていますが、スケルトンローダーの利用はかなり有力な解で、今後のトレンドになるのではないか(もうなっている?)と思います。

UX関連記事 (2020/12/7)

スピーカーを新調して、おしゃれジャズなどを聴いてます。ちょっと前まではロック&ポップス専門だったんですけどね。
さて、先週一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

開発した製品を成功させるためにまず実行すべき「真にユーザーを理解するためのガイド」 (GIGAZINE)

ユーザーリサーチについての記事です。
ユーザーインタビューやユーザビリティテストなど、ユーザー理解に必要なステップが 4つ紹介されています。
特に大事だと思ったのが、最初の項目での仮定質問を避けるという点です。
いくらなら買うか?とか、こんな機能があったら使うか?というのはつい質問したくなってしまうものですが、それに基づく意思決定は危ないということを心に留めておく必要がありそうです。
参考程度に聞いたとしても、あくまで参考として取り扱うよう注意しないとですね。

メタファーとは?UI/UXの世界でなぜ重要なのか?具体例をもとに分かりやすく徹底解説! (UX JUMP)

UI のわかりやすさに直結するメタファーについての記事です。
メタファーとは何かがかなり詳しく書かれていてわかりやすいです。
実際のアプリUI とのつながりや実例も多く紹介されていますが、このほかにもマイクアイコンだったり、タブコントロールなど、アプリUI はメタファーで溢れていると思います。
良くない例がメタファー自体の問題ではなさそうなので、もっと当てはまる例はないかなと思って探してみましたが、ひとつ思い出したのは音楽のエフェクターを模したつまみUI で、マウスで回転させるのが大変だったのを覚えています。

ついに出た!2021年注目のWebデザイン人気トレンド9個まとめ (PhotoshopVIP)

来年トレンドになるであろう Webサイトの UIデザインについてまとめた記事です。
すでにトレンドになっていると言えるものも多いですが、9項目が実例とともにまとめられていてわかりやすいです。
個人的に気になったのが8番目の「魅惑的なアンケート機能」で、ユーザーが答えていて楽しいと思えるアンケートが今後主流になっていくのでしょう。
ただ、いきなりポップアップで出すのではなく、うまくユーザーの文脈に沿って提示する必要があると思います。
あと、4番目の「目に優しい配色」は本当に目に優しいのか怪しい気もします。。

コンビニレジのインターフェイスが、客側に向いていること気づいていますか!? (PIVOT R&D Div.)

ルフレジに関する記事です。
セルフだから客側に向くのは当然と言えば当然ですが、この記事ではユーザーの学習効果についても触れられていてなるほどと思います。
新しいUI(従来型の対面での接客もユーザーとのインターフェースと言えます)に慣れるのも大事で、こうした思想は製品やアプリの UI変更でも応用できそうだなと思いました。

The Best UX Design Books for Experience Designers (Adobe XD Ideas)

UXデザインに関する本の紹介です。
日本語に翻訳されている本も多いので、気になった本は調べてみるとよいかと思います。
個人的におすすめは 2番目に紹介されている本で、『インターフェースデザインの心理学』という翻訳が出ていますので未読の方は是非。
あと、最後から2つ目、『ヘルスケアデザインシンキング』は、もうすぐ訳本が出ますね。
記事の冒頭に書かれている、UXデザイナーは継続的な学習と好奇心が大切、というのは個人的にとても共感できました。

Thinking outside the box model for GUI design (UX Collective)

UI のコントロールについての新しい提案です。
ボックスを使って組み立てられた今の UI について、ユーザーにとって操作しやすい形に変形できることにより、使い勝手を向上させる試みが紹介されています。
確かに現在の UIコントロールは操作につまづくところもあるので、こうした思想や試みはとてもよいと思います。
ただ、ここで紹介されているムービーを見ると、わかりやすいかどうかは・・・どうなんでしょう。。
本文の最後にも触れられていますが、こうした見慣れない UI には、フィードフォワードが鍵になると思います。