UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2020/11/30)

あっという間に12月ですね。師走というだけあって忙しいというけれど、たぶん今までタスクを後回しにしてきたツケが年末に来ているだけのような気がします。
さて、先週一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

Business as UsualとしてのUXライティング (コンセント)

UXライティングについての記事です。
読者に語り掛ける口調で、さすがにUXライティングについて説明した記事だけあり、わかりやすいです。
ここでは単に文言だけの話ではなく、ビジョンを表現するのも UXライティングとして説明されていますが、こうしたものは「ブランドボイス」と呼ばれることもあり、これはライティングガイドなどと並んでかなり重要な点だと思います。
デザインと同じくライティングについても製品やサービスを体現するものと捉えて、大事に扱っていく必要があると思います。

HCD-Net認定|人間中心設計専門家とは?〜受験する時に知っておくべき基礎知識〜 (セブンデックス)

HCD-Net認定 人間中心設計専門家の資格に関する記事です。
資格取得の流れや受験に必要な内容など、一通り紹介されています。
HCD-Net 主催の説明会はつい先日終わってしまいましたが、ちょうど今申し込みの期間になっています。
ここで書かれているように審査書類の準備は大変なものの、自分のやってきたことを客観的に振り返る良い機会になると思いますので、興味のある方は応募してみるのもよいと思います。

なぜUXはデザインされるのか (root inc.)

UXデザインについて一通りまとめた入門的記事です。
情報を集めて仮説を立てて設計するという点について、図を含めてわかりやすく説明されています。
ここで出てくる図は(フォークの絵を除いて)どれも有名なものなので、覚えておくとよさそうです。
ブラックボックス」という表現が出てきますが、これは製品やサービスの開発に関わるうえで基本的なスタンスにつながると思います。
結局いくら調査をしてもすべてが明らかになるわけではないからそこに近づけるための取り組みとする、というのが必要ですし、自分はわかっていないのだ、という前提に立って検討する、という考え方も必要だと思います。

【練習問題】オフィスビルのトイレ(個室)のUXを高める方法は? (UX JOURNAL)

盗難防止でトイレットペーパーの予備が減らされた件について練習問題となっている記事です。
いろいろな切り口でアイデアを出していくと、より良いソリューションを考える練習になりそうです。
「UXを高める」という観点においてこの問いが難しいのは、予備品がないために問題が発生したわけではなく、予備品がないことを伝えていることに不安を覚えたという点です。
その意味で、不安を解消するのにフォーカスしてアイデアを考えてみるのもよいのかもしれません。
極論でいえば、貼り紙を貼らなければ解決するとも言えますが・・・。

Exploring usability heuristics: Visibility of system status (UX Collective)

システムの状態をユーザーに明示することの大切さについて記載した記事です。
10ヒューリスティックスのフィードバックについての話ですが、実際にこの著者が良いと思った事例とともに説明されているのでわかりやすいです。
パンくずリストについては、どうやってそこにたどり着いたか、という観点も大事てすが、どこにいるかを示して、同一カテゴリーのコンテンツにアクセスしやすくするのも大事な観点なのかなと思います。

Glassmorphism in user interfaces (UX Collective)

グラスモーフィズムというデザインテーマについてです。
ニューモーフィズムという、フラットデザインに薄いグラデーションで厚みを与えたデザインテーマが昨年末から2020年を通してのビジュアルトレンドとして話題になっていますが、2021年にかけてはグラスモーフィズムがトレンドになるか?というところです。
ニューモーフィズムと同様、アクセシビリティに課題があるとのことですが、個人的には枠線なしのボタンも同じ課題を抱えているので、これらのテーマだけの問題ではないと思います。
ただ、ガラス効果で背景が透過することで表面の内容を読み取りにくくなったり、マシンパワーを使ってしまう(Windows Vista はこれでした)というのを避けることができるかどうか、それが普及するかのポイントになるような気がします。

UX関連記事 (2020/11/23)

たまに通勤すると、新しいビルが建っていたり、街の風景が意外と変わっていることに気づきます。ただ、このご時世に新しいビル、大丈夫だろうか・・・とも思ってしまいます。
さて、先週一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

より良いUIデザインのために、認知負荷を減らす6つの方法 (Adobe Blog)

認知負荷に関する記事です。
良い UIデザインにはなるべく認知負荷を減らすことが大事だとして、その解決策について6つの項目が紹介されています。
どの項目も大切だと思いますが、要はユーザーになるべく考えさせないよう、選択肢やアクションを極力減らすということだと思います。
2番目のところで出てくる画像は、よくある新聞の折り込み広告に似ていますが、広告を見ていてわかりにくいなと思うことはあまりありません。
あれはあれでレイアウトや情報の重み付けがよく考えられているのだなと、改めて感心しました。

真のニーズはユーザーに聞いてもわからない?少し先の未来の新サービスを企画するためのリサーチとは (Tangity)

ユーザーリサーチに関する記事です。
未来を予測するためのインタビューについて、小売業を例にとって解説されています。
最初にエキスパートのインタビューをするというのはなるほどと思いました。
こだわり派へのユーザーインタビューについても記載されていますが、これはいわゆるエクストリームユーザーインタビューに近いのかもしれません。
記事の最後のほうで、変化を予測するのに100点は難しいという話が出てきますが、これは UXデザイン全般(もっといえばアプリやサービス全般)について言えることのように思います。

UI/UXという書き方は間違っている (aoxa – あおくさ)

「UI/UX」という表記が溢れており、今までも間違った使い方だという話題は多かったのですが、改めて間違っていると言えるポイントについて整理されていて興味深いです。
誤解を生まないようにわかりやすい表記にすべきだというのはその通りだと思います。
ただ、現状「UI/ UX」というときの「UX」は、ウェブとかアプリとかの UI に限定された範囲での「UX」になっていることがほとんどです。
その意味で、個人的には「UI」「UX」そして「UI/UX」は、それぞれ別の言葉と考えたほうがしっくり来るような気がしています。

ユーザーをワクワクさせる、最新UI/UXデザイントレンド5選【2020–2021】 (Workship MAGAZINE)

ユーザーをワクワクさせるデザイントレンドについてまとめられた記事です。
5項目紹介されていますが、シンプルな中にもアニメーションやイラストで目を引くようなデザインが人気となってきていると言えそうです。
最後のニューモーフィズムについては、そろそろ本格的に採用したアプリやサービスを見てみたい気がします。

Bidirectional scrolling: what’s not to like? - by Adam Silver (UX Collective)

コンテンツページについて、縦スクロールと横スクロール両方が使える場合についてです。
そのデメリットと解決策についてまとめられていてわかりやすいです。
この解決策はトップページで適用する想定になっていますが、確かにトップページをシンプルにする上では効果的だと思います。
ただ、リモコンやコントローラーでのアクセスの場合は、逆に使いにくくなってしまう恐れがあります。
その場合は、縦スクロールとカルーセルを組み合わせて、それぞれのグループごとにスクロールするパターンにするのが最適だと思います。

How to Make Hyper-Personalization in Web Design Work For You (Webdesigner Depot)

「ハイパーパーソナライゼーション」ということで、Webサイトで究極のパーソナライズをする方法について説明されています。
データを最大限活用して、個人個人に合わせたデザインにするということで、2021年のトレンドになるのでは、ということです。
サイトを開くとすべて自分好みになっている状態は、居心地の良い場所になりそうではあるものの、ある種の薄気味悪さを感じてしまいそうな気もします。
また、CTA ボタンのパーソナライズについても記載されていますが、これはダークパターンにならないように注意する必要がありそうてすね。

UX関連記事 (2020/11/16)

またまた新型コロナウィルスが広まってきていて、また元通りの状態に戻りそうな気配です。Go To Eat の食事券を買ってみたのですが、飲食店閉まったらどうしよう。。
さて、先週一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

サービスデザインで考慮すべき3種類の心理的ハードルとは (freshtrax)

サービスデザインや UXデザインを考える上で考慮すべき点ということで、3種類のハードルを下げるということについてまとめられています。
実際の例も含めて説明されているのでわかりやすいです。
これらのハードルについては「UXピラミッド」という名前で呼ばれている考え方にも似ていますが、こうして UXのレイヤーを意識して設計するのは、UXのフェーズ(カスタマージャーニーなどのように時間軸で表したもの)と同様に大切なポイントだと思います。

コロナにまつわる各社の自主調査レポート集/コロナ×キーワード別[2020年11月] (えそらLLC UX ブログ)

新型コロナウィルス関連のリサーチについてまとめた記事です。
アンケート調査やユーザーインタビューなどのレポートが、自社だけでなく他社の実施分も含めてたくさん紹介されています。
数が多すぎてとても見切れないくらいですが、この中から気になるキーワードのレポートを中心に見ていくといいのかもしれません。
ユーザーの生活様式も様変わりしているので、想定ユーザー像もこうしたレポートを元に考え直すきっかけにするのがよいように思います。

2020年のデザイントレンドと注目のWebサイト5選 (Adobe Blog)

2020年のデザイントレンドということで、代表的な傾向とそれらを盛り込んだ Webサイトが紹介されています。
主に Webデザインの観点から書かれているため、コロナ禍でのデザインといった項目はリストアップされていません。
むしろ 2020年のといえばそちらの観点のほうが大きいとは思いますが、Webサイトのデザインという点では、ここで書かれているポイントが大事で、2021年もこの傾向は続くのかなと思います。

「設計」から「デザイン」へ (U-Site)

「デザイン」という呼称に関する記事です。
英語の Design には設計と意匠という2つがあるわけですが、そのように同じ言葉で表現するのはどうかという視点で説明されています。
それぞれ技術や道具は違うが目的は同じ、というのは確かにその通りだと思います。
最近は海外の記事でも、デザイナーとエンジニアの協業や、両方の役割を担うことの有効性についての記載が目立ちます。
ここでいう設計が、インタラクションにとどまらすエンジニアリングも含めて、お互いリスペクトし合いながら、同じ目的に向けて進んでいくような環境になっていくとよいのかもしれないなと思いました。

Top UX Celebrities you MUST follow to become great designer (UXness)

UXセレブリティ、ということで、UXデザインの大御所たちについて紹介した記事です。
大半の方々が私も知っているほどの有名人ですが、ここではそれぞれの簡単な経歴や、記事やツイートなどのリンクが紹介されています。
これらをウォッチしていると、かなり有用な情報が得られるように思いますが、これを見ていて日本人のバージョンもほしくなりました。 試しに作ってみようかなぁと。。

Strong Layout Hierarchy Reduces Content Overload (UX Movement)

コンテンツのリストの設計に関する記事です。
単に一覧するだけではなく、情報の重み付けをすることで、ユーザーの認知負荷を減らしてわかりやすさを高める方法について解説されています。
同じ例が使い回されていて、そんなにコスモグラフ推しならそれだけに絞って表示しても良いのではとも思ってしまいます。
まぁそれはともかくとして、バッジをつけるという点については、ユーザーの目に留まりやすいラベリングがあると、かなり効果的だと思います。

UX関連記事 (2020/11/9)

アメリカの大統領選挙の話題で盛り上がっていますが、お互いのけなし合いではなく建設的な議論をしてほしいところです。まぁ日本もそうかもしれませんが。。
さて、先週一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

グーテンベルグの法則から考えるモバイルのCTA (UX MILK)

グーテンベルクの法則というあまり聞き慣れない用語が出てきますが、ユーザーの視線の流れをもとに、どこに CTAボタン(決定などのメインの行動のためのボタン)を置くかについて解説されています。
図で説明されているのでわかりやすいです。 左右配置のボタンは、ここで指摘されているような重みづけがモバイルでは標準になっていますね。
上下配置のボタンについては、一番下に CTA を置くことになっていますが、アクセントカラーなどで区別して上に置いてしまい、必要に応じてそれより下のボタンを見てもらうようにするのも良いのではと思いました。

UXにおけるクリティカルインシデント法 (U-Site)

ユーザーインタビューなどで用いるクリティカルインシデント法についての記事です。
名前はあまり聞き慣れていなくても、実際のインタビューで考慮している人は多いのではないかと思います。
私もやったことがありますが、記事で指摘されているように、思い出すまでに時間がかかるため、それを待つ(しかもインタビュイーに気を遣わせずに)というのが難しいけど大事な点だと思います。
良い点、悪い点もまとめられていますが、これらを考慮すると、通常のインタビューと混ぜてポイントポイントでこの方法を使うのがよいように思います。

最近のアイコンが似通ってきている問題 (freshtrax)

Google のアプリアイコンのリニューアルについての記事です。
様々な企業のアプリアイコンが似通ってきているということで、そこからデジタルウェルビーイングについての話や、デザイントレンドについての話に展開していきます。
前者はどの企業も少しでも多く使ってもらいたいと思っているので難しい問題ですが、少なくともユーザーの時間は無駄にしないようにする必要がありそうです。
後者は今後どういったトレンドになるのかわかりませんが、個人的にはスキューモーフィズムへの回帰もあり得るのではと思います。

ペルソナの作成・活用はなぜ失敗してしまうんでしょうか?/インフォバーンの井登友一さんに聞いてきた (Web担当者Forum)

ペルソナについての記事です。 ペルソナの利点や誤解について、漫画形式でわかりやすく解説されています。
記事中ではペルソナのアップデートについても記載されていますが、環境や成長に合わせてペルソナも変わっていくことを考慮して、更新しつつ継続利用していく姿勢が大事だと思います。
(まぁそれが難しいから失敗しがちなのかもしれませんが。。)
あと、最後の落ちところですが、この場合でもペルソナは必要かもしれないですね。

Average UX Improvements Are Shrinking (Nielsen Norman Group)

UX改善の効果が昔に比べて減っているという記事です。
2006年~2008年のデータでは UX改善の効果が大きかったが、今年のデータではそこまで大きくない、ということで、要はベースとなる UX が向上してきていると言えます。
これは UXデザインに従事してきた人たちの功績と呼べるのかもしれませんが、iPhone 登場以降ユーザーインターフェースに対するユーザーの目が肥えてきて、それに鍛えられている、という面もありそうです。
記事ではそうしたユーザーの期待値が上がることで、改善幅が減ったとしても依然としてUX改善は大事だとしています。
個人的にはまだまだ改善幅の大きそうなものが多いと思うものの、まぁ単純に良い製品、アプリが増えてきているということは喜ばしいことだと思います。

UX Specializations. Let your skillset do the talking this time. (Prototypr)

UX関連の専門職についての記事です。
ここ数年でメジャーになったものも含め、9つの職種が紹介されていて、それぞれどういう役割か、どういうアウトプットをするのかがまとめられています。
最初の UX/UI Designer は Generalist とされていますが、そういう位置づけだと私はこれに一番近いと思います。(あるいは Interaction Designer。) ただ、日本で UI/UXデザイナーというと、こと求人などの場面では、ビジュアルデザイナーを指すことが多いように思います。
本文の最後のほうでスキルセットが大事、とまとめられていて、日々の進歩についていくために常に学ぶ姿勢が大切だなと改めて思いました。

UX関連記事 (2020/11/2)

すっかり記事紹介のブログになっていますが、オリジナル記事もそろそろ書こうかなと思って昔の記事を見てみたら、意外とまともなこと書いていて何だか敷居が上がってしまいました。。
さて、先週一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

デザインを模倣することのリスク(それが成功している企業のものであっても) (U-Site)

他の有名企業の Webサイトに似せて作っても効果が上げられない場合があるという記事です。
こうした企業はリリースした結果失敗だと判断したらすぐに変えられる体力がありますが、真似るほうはそうではないのでは、と言った話が展開されています。
よく「○○のようなデザインでお願いします」といった具合に名前指定で依頼を受けるケースがありますが、ちゃんとその背後にあるやりたいこととか、なぜそれが良いと思ったのかなど掘り下げつつ、それに適した設計を考えていくのがよいと思います。

ユーザーからのフィードバック率を高める9のポイント。平日午前10時&午後2時が狙い目? (Workship MAGAZINE)

ユーザーへのフィードバックを促すポイントについてまとめた記事です。
記事のタイトルにあるように、促す時間帯などいくつかのポイントについて説明されていて参考になります。
個人的には、こうしたものはタスクがひと段落したときや、余裕があるときに回答してもいいかなと思うことが多いです。
その意味で、ポイントのひとつとして書かれている「ジャーニーマップを活用する」というのは大事な点だと思います。
あと、フィードバックを求める企業に好意的な印象を抱く人が多い、というのは意外に感じました。

ペルソナに付ける名前の選び方 (UX MILK)

ペルソナの名前のつけ方ということで、かなりニッチーな記事です。
元々海外記事なので、英語圏の名前を例にとって解説されていますが、珍しい名前か一般的な名前かどちらを選ぶかなど、日本の場合でも参考になると思います。
日本人の名前の場合は英語圏ほど名前によって想起されるイメージがないと思うので、比較的自由に命名できそうですが、身近な人と名前がかぶって余計なイメージを与えないよう、あらかじめ確認する必要がありそうです。

【検証結果と示唆】ブログ読了を促すプログレスインジケーターの最適化テスト (プリンシプル)

ブログなどの Web記事で本文を読んだ割合を示すプログレスバーの表現についてです。
複数案のプロトタイプを作って簡易的なユーザーテストを実施したという内容で、結果だけでなく、その実施の流れがわかりやすくて興味深いです。
Webサイトのページ上部に横棒で進捗を示すパターンはけっこうメジャーになってきていますが、この結果にある通り、何を示すかわからないというケースは多そうです。
個人的には、プログレスインジケーターではなくスクロールバー(スクロールインジケーター)で表現するべきだと思っています。
(最近はフッター部分に情報の多いブログも多く、正しく進捗が読み取れないことも多いですが。)

How to satisfy the need for human touch in a suddenly touchless world (Adobe Blog)

タッチレスな社会でのインターフェースについて解説した記事です。
新型コロナウィルスの影響により、こうしたニューノーマルについての記事を多く見ますが、この記事ではタッチ操作の代わりとなるものにフォーカスして、音声UI やモバイルによる非接触な体験の拡がりについて記載されています。
電車のつり革やドアノブに触るのに抵抗があるという話も聞きますが、私も最近はそう感じるようになってきてしまいました。
こうした意識の変化はこの先だいぶ大きな影響力になるだろうと思います。

16 Core UX Principles That Will Have Your Users Smiling (UXPin)

UX の原則についての記事です。
16項目の原則が紹介されていて、UX というより UI の原則と呼ぶべき項目が多い気がしますが、どれも押さえておくべきポイントだと思います。
大事だなと思ったのは最後のポイントで、見直しをして改善を繰り返すことについて書かれています。
今の世の中では当たり前になっていますが、出して終わりではなく、ちゃんとその後の効果測定まで含めて UXデザインだということを改めて感じました。

UX関連記事 (2020/10/26)

最近また少し出社するようになりましたが、リモートワークに慣れてしまうと通勤時間がひどくもったいなく感じるようになりました。
さて、先週一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

Googleも採用するめっちゃ使えるUXデザイン手法 (freshtrax)

Google での UXデザイン手法に関する記事です。
ここで紹介されているポジティブな感情とネガティブな感情の割合は、カスタマージャーニーマップをつくって体験を評価するときにかなり参考になりそうです。
ただ、新規に体験をつくりあげるときは初めからネガティブな部分を敢えて作り込む必要はなく、そうした部分をどう解消していくかの観点で考えるとよいように思います。

従来のUIデザインの常識はモバイルアプリに当てはまらないことが判明:大きく明るいUI要素は効果薄 (@IT)

モバイルアプリの UI についての記事です。
PC など大画面と比較した場合の、モバイルアプリの特徴について、調査結果をもとに解説されています。
スクリーンサイズの影響はとても大きいと思いますが、スクロール前提であるということも特徴的な行動につながっていると思います。
個人的に大きな気づきだぅたのが、テキストに引き寄せられるという点です。
UI 上の文言は疎かにできないと改めて感じました。

行動変容デザインという魔法 (UX MILK)

行動変容のデザインということで、ユーザーがやってみようと思うきっかけづくりについてまとめられています。
本文の中程で登場するモデルはけっこう有名なので、覚えておいて損はないものだと思います。
たびたび紹介されているこの方の著書を読んでいないと深く理解できないような個所も多いと感じるのですが、まだ日本語版は出ていないようなので、そのうち出てくれることを祈ります。

iPhone12の日本語サイト、翻訳に苦悩してそうと話題に (秒刊SUNDAY)

Apple のサイトの日本語への翻訳に関する記事です。
元々の伝えたいことを残しつつ、日本のユーザーに伝わりやすいように変えていくのはローカライズも含めた広義の翻訳といえますが、 UXデザインとして大事な要素だと思います。
このケースでは元々がぶっ飛んでいるだけに、ローカライズ担当の苦労が偲ばれます。
そう考えると、ダジャレ満載の海外コメディの字幕を考える作業はかなり大変そうですね。

State-Switch Controls: The Infamous Case of the "Mute" Button (Nielsen Norman Group)

状態を切り替えるコントロール、いわゆるトグルボタンに関する記事です。
実際のイマイチな例や改善案などがわかりやすく解説されています。
このコントロールは、今の状態を指しているのか、押した後の状態を指しているのかわかりにくいという伝統的な問題があります。
この記事ではこの両者を明確に分けて表示するのが良いと書かれていますが、確かに UI としてデファクトになったものでなければこの対応が安全だと思います。
最近の UI は現実世界のふるまいから離れつつあるわけですが、この場合は押されたままのボタンをイメージしつつ検討したほうが良いといえるように思いました。

10 UX Monsters that designers fear, and how to overcome them (Mooncascade Blog)

ハロウィンの季節、ということで、 UX にまつわるモンスターを紹介した記事です。
UXデザインを実践する中で出会うモンスターと、それぞれの対処方法についてまとめられています。
ユーザーテストやフィードバックをモンスターと呼ぶのは言い過ぎのようにも思いますが、結果に対してどう対処するかは大切ですね。
サービスデザインモンスターの項は何が書かれているかよくわかりませんでしたが、分かる人にはわかるのでしょうか。

UX関連記事 (2020/10/19)

早速鬼滅の刃の映画観てきました。心を熱く燃やそうと思いました。
さて、先週一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

最適なタイミングを考慮したデザインをする (UX MILK)

Webサイトの表示時間やユーザーのタスク達成にかかる時間に関する記事です。
この記事では Powers of Ten について触れられていて、表示にかかる具体的な秒数がかかれています。
ただ、ユーザーが待てる時間はだんだん早くなってきているという話もあるので、サイトのパフォーマンスは良いに越したことはないと思います。
あと、フォームが長い場合はステップを分けるという話も書かれていますが、あまりに分かれすぎて全然終わらないというのも問題です。
やはりフォームで聞く項目の精査から入ったほうが良さそうです。

UXデザイナーへのガイド – The Guide To Design (UX TIMES)

UXデザインの入門的な翻訳記事です。
章立てになっていてかなり分量が多く、私もまだすべて読み終わってないのですが、こうしてかなりの情報量を翻訳して提供してくれるのはありがたいことだと思います。
各章にはそれぞれのテーマに関する書籍や記事が紹介されており、こちらも参考になりそうです。

2020年の最新事例に学ぶ BtoB サービスサイトに必要な9要素とは? (えそらLLC UX ブログ)

SaaS のサイトについて分析し、サービスの紹介サイト、ランディングページに必要な要素を分析した記事です。
実際に分析した事例を多数掲載していてわかりやすいです。
BtoB にフォーカスされていますが、 BtoC であっても必要な要素が多いと思います。
料金表についてあまり掲載されていないという件については理由含めて納得感がありますが、ユーザーサイドからすると、やはり問い合わせすべきかどうかの基準にもなると思うので、ざっくりとした規模感はわかる程度に掲載されていると良いなと思います。

人の感情を軸にした「共感ドリブン」なUXデザイン (Workship MAGAZINE)

共感ドリブンな UXデザインについての記事です。
一通りのプロセスがわかりやすく説明されていますが、普通の UXデザインとそれほど違いはなさそうで、言ってみれば UXデザイン自体が人の共感に根ざしたプロセスだと言えそうです。
ただ、最後に出てくるテクノロジーの人間化というのは、アプリやサービスがユーザーの気持ちを汲んで人との会話のようにやりとりできる世界を考えたときに、大事なキーワードになっていくのではないかと思います。

Stop Counting Clicks. (boxes and arrows)

Webサイトの使いやすさにクリック数は関係ないという記事です。
コンテンツは 3クリック以内にアクセスできるようにしておくべき、といういわゆる「3クリックルール」は、調査してみると今の時代にはほとんど意味がないとのことで、そのあたりの調査結果や、代わりにどうすべきかについて書かれています。
クリック数が多いと認知負荷が高まるという話も聞いたことがありますが、そのあたりはどうなんでしょうか。
まぁ少なくともクリック数を使いやすさの指標にするのではなく、ページの複雑さを減らすなど、全体としてユーザーにアクセスしやすいものにしていく必要があるのだと思います。

Design Trend: Modern Tappable Targets (And How to Do It) (Design Shack)

タップ可能なターゲット、まぁボタンと言っていいと思いますが、そのルールに関する記事です。
最近のトレンド含めて、色や大きさ、文言などの要素について説明されています。
色については確かにここでの指摘のとおり、トレンドが暖色系から寒色系に変わってきているかもしれません。
広告の閉じるボタンは小さいというのもあるあるですが、これはダークパターンですね。