UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2020/11/30)

あっという間に12月ですね。師走というだけあって忙しいというけれど、たぶん今までタスクを後回しにしてきたツケが年末に来ているだけのような気がします。
さて、先週一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

Business as UsualとしてのUXライティング (コンセント)

UXライティングについての記事です。
読者に語り掛ける口調で、さすがにUXライティングについて説明した記事だけあり、わかりやすいです。
ここでは単に文言だけの話ではなく、ビジョンを表現するのも UXライティングとして説明されていますが、こうしたものは「ブランドボイス」と呼ばれることもあり、これはライティングガイドなどと並んでかなり重要な点だと思います。
デザインと同じくライティングについても製品やサービスを体現するものと捉えて、大事に扱っていく必要があると思います。

HCD-Net認定|人間中心設計専門家とは?〜受験する時に知っておくべき基礎知識〜 (セブンデックス)

HCD-Net認定 人間中心設計専門家の資格に関する記事です。
資格取得の流れや受験に必要な内容など、一通り紹介されています。
HCD-Net 主催の説明会はつい先日終わってしまいましたが、ちょうど今申し込みの期間になっています。
ここで書かれているように審査書類の準備は大変なものの、自分のやってきたことを客観的に振り返る良い機会になると思いますので、興味のある方は応募してみるのもよいと思います。

なぜUXはデザインされるのか (root inc.)

UXデザインについて一通りまとめた入門的記事です。
情報を集めて仮説を立てて設計するという点について、図を含めてわかりやすく説明されています。
ここで出てくる図は(フォークの絵を除いて)どれも有名なものなので、覚えておくとよさそうです。
ブラックボックス」という表現が出てきますが、これは製品やサービスの開発に関わるうえで基本的なスタンスにつながると思います。
結局いくら調査をしてもすべてが明らかになるわけではないからそこに近づけるための取り組みとする、というのが必要ですし、自分はわかっていないのだ、という前提に立って検討する、という考え方も必要だと思います。

【練習問題】オフィスビルのトイレ(個室)のUXを高める方法は? (UX JOURNAL)

盗難防止でトイレットペーパーの予備が減らされた件について練習問題となっている記事です。
いろいろな切り口でアイデアを出していくと、より良いソリューションを考える練習になりそうです。
「UXを高める」という観点においてこの問いが難しいのは、予備品がないために問題が発生したわけではなく、予備品がないことを伝えていることに不安を覚えたという点です。
その意味で、不安を解消するのにフォーカスしてアイデアを考えてみるのもよいのかもしれません。
極論でいえば、貼り紙を貼らなければ解決するとも言えますが・・・。

Exploring usability heuristics: Visibility of system status (UX Collective)

システムの状態をユーザーに明示することの大切さについて記載した記事です。
10ヒューリスティックスのフィードバックについての話ですが、実際にこの著者が良いと思った事例とともに説明されているのでわかりやすいです。
パンくずリストについては、どうやってそこにたどり着いたか、という観点も大事てすが、どこにいるかを示して、同一カテゴリーのコンテンツにアクセスしやすくするのも大事な観点なのかなと思います。

Glassmorphism in user interfaces (UX Collective)

グラスモーフィズムというデザインテーマについてです。
ニューモーフィズムという、フラットデザインに薄いグラデーションで厚みを与えたデザインテーマが昨年末から2020年を通してのビジュアルトレンドとして話題になっていますが、2021年にかけてはグラスモーフィズムがトレンドになるか?というところです。
ニューモーフィズムと同様、アクセシビリティに課題があるとのことですが、個人的には枠線なしのボタンも同じ課題を抱えているので、これらのテーマだけの問題ではないと思います。
ただ、ガラス効果で背景が透過することで表面の内容を読み取りにくくなったり、マシンパワーを使ってしまう(Windows Vista はこれでした)というのを避けることができるかどうか、それが普及するかのポイントになるような気がします。