UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2019/5/20)

最近コーヒーを飲んでも眠くなってしまうので、カフェインに耐性がついてしまったかなと思っていたのですが、先日珍しくコーヒーを飲まなかったらもっと眠くなったので、安心(?)しました。
さて、先週一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

ユーザーエクスペリエンス(UX)は「マクドナルド化」しているという指摘 (GIGAZINE)

この記事は先週原文を見つけて紹介しようかと思っていたのですが、ちょうど翻訳が出てきたので助かりました。
マクドナルド化していると言う指摘は、UXデザインで求められるものがコストや効率重視だったりして、結果どれも似通ってしまうとのことです。
これだとその製品やサービスに対して新たな気づきも生まれにくいでしょうし、差別化を図るのも大変なのかなと思います。
一方で、使いやすさや満足感を突き詰めると、目指すべき方向が似通ってしまうのは、昨今の Webサイトでも話題として良く上がっているように、仕方ない側面もあるのかもしれません。

なぜ日本製はどれもデザインがダサいのか (プレジデントオンライン)

デザインを重視する企業が伸びる、ということについて書かれた記事です。
デザインという言葉は広義に捉えるべき、という説明ながら、話が見た目のデザインに行きがちなところが腑に落ちない感もありますが、イノベーションというのは技術革新ではなく新結合、という説明は確かにそうだと思いました。
そしてそれが、ユーザーリサーチからはイノベーティブな製品を生み出しにくいのではという疑念の答えになりえるのでは、と思います。

ECサイトAmazonと勝負する、6つの方法 (U-Site)

ECサイトAmazon と競合して生き残る道を示した記事です。
6つの方法が記載されていますが、共通するのは規模の小ささを逆手にとって手厚いユーザーサポートを含めた購買体験を実現するという点です。
中には Amazon がサイトを改善すればすぐにキャッチアップされてしまうようなものもありますが、たとえばリアル店舗との連携については、うまくやればオンリーワンになれそうです。
例えば特定の商品に特化したお店だとか、こだわりのものを集めたセレクトショップなどに対するフォローアップとして、独自の ECサイトの存在が役立つのではと思います。

習慣は力なり!「Daily UI」でUIの引き出しを増やそう! (LIG)

毎日 UI を検討してはアップロードするという、Daily UI に関する記事です。
最近やっている人が徐々に増えてきて、日本でも時折 note などで見かけますが、これを毎日続けるのは大変だと思います。
お題がかなりザックリとしているようで、ユーザーにとって良い UI になっているかどうか振り返りしづらいようにも思えますが、確かに「引き出しを増やす」という観点で役立つでしょうし、手が早くなりそうな気もしました。
私も週一くらいならできるかなと思いましたが、そう考えてしまう程度のやる気の時点でダメなのかもしれません。

Why you need to test UX with non-users (UserZoom)

ユーザーでない人に対してもユーザビリティテストを行うべき、という記事です。
理由として 3項目があげられていますが、重要なのが 2番目で、記載されているとおり既存ユーザーの慣れを排除してフラットに見る必要性はあるとは思いますが、既存ユーザーの反応自体はちゃんと留意しておくべきだと思います。
3番目の項目も大事なのですが、好きじゃないから使っていない人、というのはなかなかリクルーティングで集めにくいんですよね。。

UX Meetings: You're (probably) doing it wrong (DEV Community)

爆速で有名な DEV.to からもときどき UX関連の記事が出ることがありますが、今回は UXミーティングについての記事を見つけました。
簡単にいうと UXデザイン、というか UI に関する意思決定を行う会議ですが、その UX 自体が最悪だという内容です。
専門家でない人の意見でも、単なる主観であっても、すべての意見が等価に扱われるのは避けるべきと書かれています。
現実にこうした会議は多く、特に日本の場合、役職が上の人の意見に右往左往するケースはよく目にします。
ただ、少なくとも UXデザインに携わる者であれば、エンドユーザーの利益を念頭に置いて忘れず議論する必要があり、そのときに専門家でない人の意見でも、良い意見は良いと言えるようにしたいものです。