UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2019/8/12)

今週は家族が旅行に行ってしまい一人で過ごしていました。一人だと家では話をする機会がないのだな、と当たり前のことを改めて感じました。
さて、先週一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。 (来週はたぶんお休みします。)

入力フォームにおけるUI設計の基本とUXを改善するためのデザインルールとは? (Act.3 Consulting Blog)

Webサイトの入力フォームに関する記事です。
注意すべき点が 20項目紹介されていて、それぞれに記載された「ここがポイント」も内容が濃く、入力フォームを作るならこの記事だけ読んでおけば十分だと言えるのではないでしょうか。
私が特に大事だと思ったのは、11番目の「リアルタイムでのエラー表示はしない」という点と、最後 20番目のスマホ入力でのキーボード制御で、これらができていないサイトが意外に多いです。
一点だけ注意が必要なのが 13番目の非アクティブ状態で、どこの入力が抜けているのか簡単に気づけるようにしておく必要がありそうです。

Webサイトはリニューアルによって改善するのか?WebサイトリニューアルとCV・CVR向上の相関関係についての調査 (WACUL)

Webサイトをリニューアルする場合に、見た目の変更だけだとあまり意味がなく、むしろ逆効果だったという記事です。
見た目の変更は「表層的変更」で、必要なのは「構造的変更」というわけですが、こうした情報構造まで手をつける改善を行うべき、という根拠となるデータが示されているのは貴重だと思います。
最後のほうの「何のためにリニューアルをするか?」という言葉に集約されていますが、ユーザー不在の変更であれば、ただユーザーの慣れをリセットするだけの「改悪」になりそうで、注意が必要だと思います。

ぜユーザーは無償のアンケートを引き受けるのか (UX MILK)

アンケート調査に関する記事です。
アンケートを引き受けた人に対して聞いたという、この調査自体もアンケートなわけです。
アンケートを取るときにありがちな各種のバイアスも紹介しつつ調査結果がまとめられているので、興味を持って読むことができました。
サービスやブランドに貢献したいと考える人がアンケートに対して積極的のようですが、一方でこうした人ではない、サービスやブランドに対して不満を感じている人をどうすればアンケートに引き込めるかが課題だなと思いました。

UI/UXをテーマに「夏休みの自由研究」を考える (ZDNet Japan)

自由研究に関する記事です。
確かに自分以外の他社という視点を持って観察し、気づきをアウトプットすれば良さそうな自由研究ができそうです。
私の子どもが通っている学校では自由研究と自由工作が選べるのですが、作りたいものを表現すればいい後者のほうが簡単です。 前者は人に伝えるために表現する必要があり、それが子どもだけでなく大人でも難しいなと思います。
どうでもいいですが、これを読んでいて、まだ夏休みの宿題がほとんど終わっていないのでは、という疑惑がわいてきました。

What Was Wrong With My UX Design Presentations? (UX Planet)

UXデザインについてクライアントへのプレゼンテーションに関する記事です。
同じ UI案でも伝え方ひとつで印象も変わるし納得のされ方も変わる、というのは私も身を持って感じているところです。
ここで紹介されている Why, How, What というフレームワークを元にプレゼンテーションを組み立てると、その価値が伝えやすくなりそうです。
クライアントと Why が共有されていることも大事だと思いますし、UXデザインのプレゼンテーションについてはもっと多くのノウハウを知って活かしていきたいと思っています。

The Layer-Cake Pattern of Scanning Content on the Web (Nielsen Norman Group)

Webサイトの読む際に小見出しやスペーシングを利用してわかりやすくしようという記事です。
ここでは「レイヤーケーキパターン」と呼ばれていますが、従来の「Fパターン」と似ているものの、見出しをわかりやすく配置するなどして素早くページ全体の内容が理解できるようにするということで、最後のほうに違いがまとまっています。
たくさん例が載っていて、英語のサイトとはいえその可読性は一目瞭然です。
また、要素のグルーピングや対応付けといった話も出てきて、ユーザビリティの基本原則は最低限押さえておく必要があるなと感じました。