UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2019/6/17)

この週末は大雨が降りましたが、そのせいで道もかなり渋滞していました。この「雨が降ったら車が増える」現象が謎で、増えた分の人たちは普段何を使って移動しているのだろうかと考えてしまいます。
さて、先週一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

ショッピングカートかウィッシュリストか: あとで買う商品を残しておく、ECサイトの機能 (U-site)

ショッピングカートがお気に入り的に使われているという記事です。
長文ですが、翻訳が丁寧でわかりやすいです。
今までの自分の行動を振り返ってみると、たしかに比較用としてとりあえずカートに追加するなど、本来のカートの使い方ではない使い方をしていたように思います。
吟味用のリストを用意して、そこで比較や購入に移動できるなど、現実のショッピングカートのメタファーから離れたデザインを検討しても良い時期に来ているのではと思いました。

デジタルウェルビーイングを実現する ”使わせない” デザインとは? (berax)

スマホが人々の時間を奪っていることに関する記事です。
様々なデータを元にスマホ依存の話が紹介されていますが、UXデザインにもその責任の一端があるという話も紹介されています。
「使わせないデザイン」については、どちらかというと使い過ぎにならないよう促してくれる系が多いですが、自分が本当に時間を費やすべき情報や行動を促してくれるようなデザイン(AI かな?)が出てきてくれるといいなと思います。

スイスのIT企業が“にわか応募者”対策のために「ひどいサイト」を開設!? (AdGang)

わざとユーザビリティのよろしくない採用ページを作ったという話です。
中身を見てみると、確かにこれはイライラしそうな UI なのですが、これで優秀な人材の応募が増えるというのが不思議です。
これなら自分でも改善提案できそう、と返ってレベルの低下を招くのではと思いましたが、そんなことはないのでしょうか。
それはそうと、「自称UXデザイナー」という表現が出てきますが、これは全員自称なのではと思います。

ユーザビリティテストとは?重要な理由とテスト実施の手順 (AtoOne)

ユーザビリティテストについての入門的な記事です。
Web 寄りの情報が多いですが、かなり細かく説明されています。
この記事ではユーザビリティテストの定義がかなり広くなっていて、アンケート評価も含まれていますが、ユーザー参加型のテスト、いわゆるユーザーテストと同義に使われるケースのほうが多いように思います。
最近は UXテストという表現もありますが、それぞれの正確な定義はさておき、何を確認したいか、仮説は何か、ちゃんと共通認識を得た上で、それを確認できる方法を考えるというのが良さそうです。

User Experience: Best Practices on Effective Visual Hierarchy (Design4Users)

画面内のビジュアルヒエラルキーに関する記事です。
ビジュアルヒエラルキーというと的確な訳語がないようにも思いますが、中身を読むと情報構造設計やレイアウト設計と言い換えてもよいと思いました。
主に Webサイトについて、どういう点に気を付けるべきか、事例を交えて紹介されていますが、Webサイトに限らず、アプリでもそのまま適用できるものになっているのではないかと思います。
下のほうにある別記事へのリンクも、理解を深めるのに役立ちそうです。

8 best books on color theory every UX designer should read in 2019 (UX Choice)

UXデザイナーが読むべき色彩に関する本について紹介している記事です。
UXデザイン関連の本ではなく、色彩に特化しているのはけっこう珍しいです。
8冊紹介されていて、それぞれ簡単な説明がついていますが、ざっと調べてみたところ、1冊目と 5冊目しか日本語訳で出ているものがないようです。
後者については「配色の設計」という本で、私も読んだことがあるのですが、色の基本について知るにはちょうど良い本だと思います。