UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2018/10/29)

家の前の道を爆音でバイクが走っていくのですが、その数の多いことに前々から困っていました。最近気づいたのは、多そうに見えて実は少数が行ったり来たりしているだけのようです。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

「デザインシンキングなんて糞食らえ」。ペンタグラムのナターシャ・ジェンが投げかける疑問 (AXIS)

デザイン思考がもてはやされる現状に対する批判的な講演のレポート記事です。
ずいぶん挑発的なタイトルで賛否両論のようですが、講演者もそれを狙ったものと思います。
確かに世の中に存在する課題のかたちは様々なので、それを画一的なフレームワークで解決しようとするのは無理があるのかもしれません。
ただ、デザイン思考を実践している人たちもそれは承知で、デザイン思考を活用して成功確率を上げつつ、プラスでそれぞれのケースに対応すべく工夫しているのだと思います。 事例に目を向けると確かに物足りないかもしれませんが、そうした努力にもしっかり目を向ける必要があると思います。

外資系旅行サイトから学ぶ優れたユーザー体験とは (Battery)

Booking.com など、海外の旅行やホテルの予約サイトについての記事です。
ユーザーの不安を解消するデザインに着目していますが、確かに旅行やホテルなどのサービスの場合、その品質が目に見えないので、不安の解消はかなり重要になってくると思います。
私が最近使っているのは Agoda で、これも外資系ですね。
オンラインの旅行サイトでは外資系のサービスのほうが目立ってきているので、国内のサービスも頑張ってもらいたいです。

ネイティブアプリをデザインする際に気をつけたい、AndroidiOSの違い (Workship MAGAZINE)

AndroidiOS のアプリデザインの違いに関する記事です。
それぞれ Material Design Guidelines と iOS Human Interface Design Guidelines を参考にして詳しく解説されています。一部変なところはあるものの、わかりやすくてためになる内容です。
よく両方のプラットホームでデザインを共通化する話がありますが、この記事では「それぞれのプラットホームに従うべき」という意見が示されています。
その理由をパフォーマンスとしているのに説得力があると感じました。

非デザイナーがビジュアルデザインをレビューするための5つの視点 (UX MILK)

ビジュアルデザインのチェックポイントについてです。
原文が結構古いのですが、現在でもどれも重要な視点かなと思います。
特に3番目は客観的な(ユーザー視点での)レビューが大切とのことで、実際のユーザーになったつもりで検証する認知的ウォークスルーが役立ちそうです。 5番目の視点については、もはや言うまでもないものだと思います。

Halloween design thinking for grumpy children (Inside Design Blog)

ハロウィンの仮装に悩んでいる娘をデザイン思考で解決するという話です。
親がUXデザイナーで良かったね、とも書いてありますが、子どもの頃からこのようにして思考を可視化して整理することを練習しておくと、将来役に立ちそうです。
私も自宅でやってみたいと思いつつ、そのためにはホワイトボードを用意したいなと思います。

No Good, Very Bad UX Writing Mistakes (Real Big Words)

UI上の文言に関する "べからず集" です。
文言だけでなく、UIそのものも含めた説明になっていて、事例も豊富でわかりやすいです。
特に1番目の項目は、さすがに決済の場面ではそれほどないものの、似たような構成になっているケースは見かけます。
良くないことは知りつつも、様々検討しているうちにそうなってしまうのだと思うので、改めて全体を見渡す必要性を感じます。

UX関連記事 (2018/10/22)

先日印鑑証明を取りたいと思い、印鑑登録に行ったら「すでに登録されています」とのこと。手際よく消失届の提出を促されたのを見て、そういう人ってけっこう多いんだろうなと思いました。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

ユーザーのハートを掴むMLP(Minimum Lovable Product)を生むには? (Goodpatch Blog)

MLPというあまり聞きなれない用語についての説明記事です。
MLPには何が必要なのか、MVPとの違いはどういったところか、詳しく書かれています。
説明を見てみると、これらのどちらが優れているかというよりも、両方の要素が必要なのだと思います。
事例としては Airbnb が紹介されていますが、他の事例も知りたくなりました。

UX発想:ユニーク体験を具現化するUIデザイン (株式会社日立システムズ)

https://www.hitachi-systems.com/report/suggestion/fukuda/05/index.html

UXデザインプロセスに従って実際にUIまで落とし込んでみる連載です。
アプリのコンセプトや提供価値をどうやってUIに反映するかについて、お題を元に書かれています。
この提供価値からUIへの流れが難しいところで、そういった意味ではここで書かれているソリューションは興味深い内容ですが、それ以外にもソリューションはありそうなので、そういったものを考えてみるのも面白いかもしれません。

HCDとUXデザイン (MO)

人間中心設計とUXデザインの違いや、関連職種についての記事です。
これらは本当に定義が難しく、ここで記載されていることが正解だと言えるし、他の考え方も正解ではないとは言い切れないと思います。
筆者のように、様々な役割をこなすことはよくあることなので、あまり言葉に縛られないように今のまま曖昧でもよいのかも、などと思い巡らせました。

BtoBサービスにおけるUXとは?~UX Bridge vol.7参加レポート (CAPA)

BtoBにおけるUXについて記載されたセミナーレポートです。
「BtoBでは時間を買っている、情報を買っている」という表現は本質をとらえた端的な表現だと思います。
管理者ユーザーと一般ユーザーで求められるUI/UXが異なるというのもその通りで、ユーザーの担当ごとに業務フローを明らかにし、そこからうまく回る仕組みを考えていく必要があると思います。

Good Design Is Intuitive (CMS Wire)

良いデザインは直感的であるという記事です。
ユーザーは長い説明をほとんど読まないので、直感的に使えるようにする必要がある、ということで、短いテキストや慣れたアイコンなどの使用について解説されています。
この直感的というのがなかなかの曲者で、ユーザーのメンタルモデルによって変わってくるので、ユーザー像の調査分析とセットで考えるべきだと思います。

The importance of breadcrumbs, even on mobile (Prototypr)

モバイルサイトでもパンくずリストは重要だという記事です。
いくつかのモバイルECサイトの例が紹介されていて、短縮化されたものだったり、ブロック化されたものだったりと、それぞれの特徴が紹介されています。
モバイルの場合、この記事に書かれているようにメニューが隠れているケースが多いですし、またそれ以外にも一画面あたりの表示要素が少ないためにページが階層化されるケースもあると思いますので、パンくずリストは必須要素かなと思います。

UX関連記事 (2018/10/15)

急に寒くなってきましたが、体調いかがですか?私はなんとなく体調がすぐれないときも、本格的に体調を崩すのか、一過性のものなのか判断できるようになってきました。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

2018年の世界の消費トレンドTOP10から、顧客体験の未来を予測する (XD)

今年流行している消費のかたちについてまとめた記事です。
どういう種類のものが売れているのか、といつ視点ではなく、どういう人がどういった消費行動をしているのか、という視点になっていることからもわかるように、体験ベースで一通り書かれています。
ただ、共通して言えるのが、全体的に節約志向だということ。
どうお金を落としてもらうか、という考えはもはや古い、というか通用しないのかなと思います。

UX×エンジニア~エンジニアは開発工程においてUXデザインを実践することができるのか?~ (CRESCO Engineer's Blog)

エンジニアがUXデザインを実践することに関する記事です。
実際のエンジニア視点での課題やUXデザインの取り入れ方が書かれていて参考になります。
この中で例4として書かれている「UXを意識して考える」ということはとても大事で、エンジニア職に限らず、すべてのプロジェクトメンバーがUXを意識することが、良い製品やサービスを作っていく上で一番大切なのだと思います。

ラベルデザインから読み解くコンテンツ設計の課題 (could)

コンテンツのデザインについて、主にラベル、文言をどうすべきかという観点から書かれています。
途中に出てくる「UIデザインを増幅させるラベル」の3項目はとても参考になります。
Webデザインだけでなくアプリやサービスも気を付ける点だと思いますし、またコンテンツに関するラベルだけでなく他のすべてラベルについても、これらを念頭に置いて設計すると良さそうです。

病院サイトで最も多い色の組み合わせを調べてみた(配色の基本知識と色が与える心理的影響) (アーティス)

病院のwebサイトの配色についての記事です。
実際に調査した結果が紹介されているだけでなく、それぞれの色が与える印象についてもまとめられているので参考になります。
やはり病院だと清潔、安全、といった印象を与える色が選ばれているようですが、逆に毒々しい色使いのサイトを見たら、診察に行くのは避けたくなりますね。。

Mobile-second: when to target desktop users first (UX Collective)

「モバイル・セカンド」ということで、昨今の主流になりつつある「モバイル・ファースト」(スマホアプリやサイトの検討をまず初めに行う)の流れとは異なるケースについて紹介されています。
具体的にモバイル・セカンドが有効だった例として、現在提供されているサービスのリサーチ結果が紹介されていて、なぜそう思ったかの経緯もまとめられています。 これを読むと、まず最初にユーザーとその行動を見極めるというのは大切だということを改めて感じますが、モバイル・ファーストにすることで得られる他の利点(画面をシンプルにできるなど)は、モバイル・セカンドだったとしても意識しておいて損はないと思います。

25 Amazing Contact Us Pages That Will Make You Rethink Your Website (Search Engine Journal)

Webサイトの問い合わせページとか連絡先情報などの良い例についての記事です。
25項目ということでたくさんのポイントが載っていますが、それぞれ具体例も紹介されていてわかりやすいです。
どれも共通して言えるのは、UIをシンプルにしたりして、使い勝手を向上させている点もあるものの、それ以上に、ユーザーに寄り添うことで、問い合わせへの心理的ハードルを下げるようにしている点だと思います。

UX関連記事 (2018/10/8)

先日の台風はかなり風が強くて、家も揺れるくらいの風圧だったのでびっくりしました。危険だとわかっていても思わず窓を開けて手を出してみたりしてしまうのは、人間の持つ自己破壊本能の表れなのでしょうか。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

アプリで新しいジェスチャーを使うときのポイント (UX MILK)

モバイルアプリのジェスチャーに関する記事です。
ジェスチャーをどうテストして、どう伝えるか、概論的に書かれています。
後者はチュートリアルなどでの説明が必要と書かれていますが、個人的にはUIの中でそのジェスチャーが使えるとわかる手がかりを示してあげるのがよいと考えています。
それっぽく言うと「アフォードする」ということですが、無理やり学習させるのではなく、自然に使えるようになっていくとよいように思います。

東京五輪のボランティア応募フォームがダメな理由 -良いユーザーインターフェースを作るための必要条件- (JBpress)

五輪ボランティアの応募フォームがひどいという記事です。
私も見てみましたが、確かに近年まれにみるユーザビリティ品質です。
そもそも冒頭の「応募フォームの入力には約30分かかります」でやる気をなくす人が続出すると思います。
文中ではユーザビリティテストの必要性やユーザビリティの配慮が語られていて、確かにその通りではあるのですが、スケジュールに追われてどんどんイマイチな方向に倒れていく様は自分自身何度も(?)経験あるだけに、ちょっと同情してしまいました。

UXの2つのへだたり:評価と実行 (U-Site)

設定のオンオフに関する記事です。
「評価と実行」という表現で書かれていて、全体的に説明もやや難しいのですが、要は2つの状態を持つスイッチにおいて、表しているのが今の状態なのか、操作後の状態なのかわかるようにする必要があるということです。
これはUI設計で昔からある代表的な課題で、私も今でも頭を悩ますことがあります。
解決策として、ユーザーのメンタルモデルに従うなど、参考になる解説が書かれています。

Why the UX design world doesn’t need experts (HEROIC)

https://heroic.nz/ux-doesnt-need-experts/

UXデザインは専門家は必要ない、という記事です。
その理由も多数書かれていて、筆者はよほどイマイチなUXデザイナーとばかり仕事をしていた経験を持っているのかもしれません。
ただ、こういった記事にこそ、UXデザインの専門家が学ぶものがあると思います。
例えばUXデザインの枠内で考えようとするとか、ユーザーを知っているつもりになっているとか、専門用語を多用するとか。
私たちがUXデザインを実践する際に注意すべき点、改善すべき点がまとめられているといえます。

13 expert opinions on how to balance business and user objectives (UserZoom)

ビジネス目標とユーザー目標のバランスについて13人の専門家にインタビューした記事です。
バラエティに富んだ回答で、「長期的に見たらユーザー目標に焦点を当てたほうが良い」とか、「まずはビジネスで成功しなければならない」とか、どれも読みごたえのある文章です。
この二つは実際に問題となるケースは多く、私自身もそれらが相克するケースで議論を交わしたことが何度もありますが、今後悩んだときはこの記事を読み返そうと思いました。
特に印象に残ったのは、"Ask the right questions to get the right answers"で書かれている内容です。是非読んでみてください。

Micro nudge: a micro animation for behavioral change (UX Planet)

マイクロナッジとは、ユーザーにアクションのきっかけを与える小さなアニメーションなどのふるまいのことを指しています。
文中ではこれをリマインダーとも表現していますが、ユーザーに忘れていた行動を呼び起こすきっかけづくりのような役割になっています。
いくつか実際の事例が載っていますが、そう言われるとSNSサービスなどではよく見かけるふるまいで、こういったものをデカデカと画面上にダイアログで表示するのではなく、さりげなく出すのがトレンドなのかなと思います。

UX関連記事 (2018/10/1)

iPhone XS を購入しましたが、最近まで使っていた iPhone 6s とそれほど変わらず。使い慣れていた通りに使えて安心しつつ、新しさを感じられず残念に思っている自分もいて、いったいどっちを望んでいたんだろうと考えてしまいました。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

3人の専門家が語る、2018年のUXデザインにおける変化 (UX MILK)

今年のUXデザインにおける変化という記事です。 すでに2018年も残すところ3か月ですが、原文は今年の1月に出ているようです。
おもにアクセシビリティに関する記事が取り上げられているのですが、個人的に気になったのは2番目、アクセシビリティのカスタマイズの話です。
どちらかというと「誰にでも使いやすいアプリやサービスを」という文脈でアクセシビリティユニバーサルデザインについて捉えていた節がありますが、「その人にとって使いやすいアプリやサービスを誰にでも」というほうが理にかなっていて、これからはそれを目指すべきだと思い直しました。

わからないことを理解することが第一歩。 (UX TIMES)

UXデザインでわかったつもりになっていることに関する記事で、記事自体はとても短いです。 ソクラテスの「無知の知」という言葉が引用されていて、確かにこれはUXを考えるうえで大事な要素だと思います。
この記事ではUXやUIに関する知見を指しているようですが、それ以外にも、例えばユーザーテストを行ってはじめて気づかされるものとか、自分ではない他者をわかったつもりになっているケースも多いと思います。
ユーザーのことがわかっていると思うのが一番危険で、わかっていない可能性を意識することは大切にしていきたいと思います。

UIデザインは人の好奇心に依存している (@Mister_K)

機械音痴とか、UIを上手に使えない人は好奇心が不足しているのではないか、という記事です。
この記事で引用されている「機械音痴の正体」は確かになるほどと思えます。
これらを手当てしてあげればよいわけですが、好奇心を持つように仕向けるのもなかなか難しいもの。
ユーザビリティの視点で考えれば、なるべくユーザーのメンタルモデルと合致するものにして、学習コストを減らすのが良いのだと思います。
最後の行に書かれた叫びには、3D Touch も付け加えてほしいところです。

よりスマートへ、より高いカスタマー・エクスペリエンス提供へ。空港の飽くなき挑戦 (wisdom)

空港のCXの取り組みに関する記事です。
いくつかのキーポイントと、取り組み事例について紹介されています。
空港はやはり行列とか待たされることが課題で、その取り組みについても書かれていますが、これらはそのうちAIが予測することで最適化されていくのかもしれません。
なお、5番目のバゲージロストはまだ経験ありませんが、なったら泣けると思います。

Is Your Freemium Strategy Harming Your App's UX? (Usability Geek)

基本的な機能を無料で提供し、もっと多くの機能を使う場合に課金するモデルをフリーミアムと呼びますが、これがアプリのUXを阻害しているという記事です。
フリーミアムや無料トライアル(こちらは一定期間など制限を設けてフル機能が使えるモデル)についていくつかのパターンを紹介しつつ、問題点などについて記載されています。
最後の方に書かれている「無料の機能の中でユーザーの行動を把握することが大事」というのは確かにその通りだと思うのですが、一方で無料慣れしているユーザーが増えてきている状況でどこまで有効なのかも気になってしまいます。

What Origami Can Teach UI/UX Designers? (Decklaration)

パッと見、プロトタイピングツールの "Origami Studio" とか、発想共有ツールの "Business Origami" の記事かなと思いましたが、そうではなく、純粋に折り紙に関する記事で、UI/UXデザイナーが折り紙から学べることが記載されています。
「最終形を意識して折り始めるようにプロジェクトを進める」とか「最初に折り目を付けておくように準備が肝心」など、確かにそういわれればもっともな話、と思えるような内容になっています。
個人的にはこれを機に、折り紙の哲学や歴史に詳しくなろうかなと思いました。

UX関連記事 (2018/9/24)

近所に時間貸しの駐車場ができたのですが、値段が安い割にあまり停める人が少ない模様。新しくできて知られていないというのもあると思いますが、全然停まってないので返って不気味で停めにくいなのかもしれません。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

ハイパーレコメンデーションな未来で求められる、ユーザーの「裁量権」のデザイン (XD)

レコメンデーションばかりではなく、自分で決める範囲のデザインもできたらよいのに、という内容の記事です。
これは個人的にも共感できる内容で、レコメンデーションが「ハイパー」になるのであれば、その人の決める範囲すらもおススメしてくれるようになる必要があると思います。
もっといえば、「面倒くさい」とその人が考えても、その人にとって主体性を奪う場合にはちゃんと本人に決めさせるような、「人を正しく導くレコメンデーション」であってほしいなと思います。

オムツ体験を再発明してみよう【前編】 ぴったりサイズが分かる『オムグラフ』 (BACKYARD)

赤ちゃん用のオムツのアイデアをUXデザイン手法で考えたという記事です。
ユーザーインタビューからペルソナ作成など一通り回していて、興味深く読めます。
出てきたアイデアは磨けば光りそうなものでしたが、テーマがオムツそのものではなくオムツ体験にフォーカスしているので、既存のオムツにこだわらないアイデアも考えられそうです。
後編もあるらしいので、その辺期待していようと思います。

無印良品の懐中電灯にみるUXデザイン (Yoshita Takehiro)

無印良品の懐中電灯に関する考察です。
この懐中電灯は私は知らなかったのですが、記事を読むと確かに良く考えられていて、私も欲しくなってきました。
これの優れているところは、やはり「使っていないときのデザイン」が秀逸だということだと思います。
そういう観点では、あらゆるプロダクトに適用できる話だと思います。

The Paradox of Intelligent Assistants: Poor Usability, High Adoption (Nielsen Norman Group)

平たく言うと、スマートスピーカーは使い勝手悪いのに何でこんなに売れているんだ!?といったことを考察している記事です。
ユーザーが依頼を単純化することで、誤認識などのリスクを避けているといったことも書かれていますが、確かにまだまだ「会話する」状態には程遠いレベルで、ユーザーが機械に合わせる必要があります。
Webの初期状態に似ていると説明されていますが、WebだけでなくWindowsやモバイルも同様に最初はユーザーが相手に合わせて使い、市民権を得てからユーザビリティの改善が進んだと思うので、今後スマートスピーカーは普及期を経てユーザビリティがホットなトピックになっていくかもしれません。

The Worst UX Design Advice I've Heard in 15 Years as a UX Designer (DesignMap)

良くないUXデザインのアドバイスに関する紹介記事です。
これは良くないUXデザインというよりは、UXデザインを考慮していないアドバイスだと言えると思います。
読んでいると心当たりがあるものばかりですが、実際にはここまで直接的な表現ではなく、暗に言われている場合が多かったと思います。 顧客のリクエストとしては当たりさわりはなくても、ちゃんと裏を考えて、ここで書かれたことに行きつくかどうか、ちゃんと確かめる必要性を感じます。

A user friendly dictionary of UX terms, phrases and abbreviations (UserZoom)

UX用語に関する辞書、というか用語集です。
新しい用語もカバーしていて、サンプルと一緒に説明されているものもあり、わかりやすいです。
個人的にはエキスパートレビューとヒューリスティックレビューが分けられていたのが興味深かったです。
後者はチェックリスト評価的な意味合いかと思いましたが、そうではなく、多くの専門家が集まって相談するような場のことだったようです。

UX関連記事 (2018/9/17)

いつも合計6件のUX関連記事を紹介していますが、内訳は日本語4件、英文2件にしています。たまに日本語が不作の時は3件ずつにしていて、今回もそれ。でも、日本語でも翻訳記事が多いんですよね。がんばれ日本語!(?)
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

楽しいユーザー体験をつくるための5つのコツ (UX MILK)

楽しい体験ということで、ちょっとしたギミックを含めてまとめられている記事です。
原文は少し前の記事ですが、今でも変わらず大切にすべき点が多いです。
UXデザインでは全体を俯瞰して見ることが大事なので、ついそちらに意識が行き過ぎてしまう感じもしますが、だからといって細かい点が疎かになっていいというわけではないので、注意していかなければと思います。

UXデザインのKPIってどうやって設定するの!?ユーザー体験の評価手法とは (えそらLLC UX ブログ)

UXの評価に関する記事です。
定性的な評価をKPIにするといった点はあまり意識したことがなかったので参考になりました。
ただ、悩ましいのが UXの評価イコール UXデザインプロセスを実施したことによる成果の測定にはならないところです。
この手法を使わなくても成果は出たのでは、と言われると、そうかもしれないし、そうでないかもしれない。
でも、成果を出す近道であり、確率も上がるということは説明していきたいところです。

NETFLIXで観られる!未来のUIが登場する作品5選 (Goodpatch Blog)

SF映画は新しいUIのアイデアを学ぶのに最適だと言われていますが、それらの代表的な作品を紹介した記事です。
こうしたテーマを扱った書籍に『SF映画で学ぶインタフェースデザイン』という本もあるので、興味のある方はご覧になると良いと思います。
ちなみに私の好きなSF映画は「スターファイター」という映画なのですが、あまり評価は高くなさそうです。。

Simplicity Isn't Simple: How Complexity Is Managed on Behalf of Users (Appcues)

「シンプルさはシンプルではないものだ」という哲学的なタイトルですが、シンプルさを実現するためには複雑なことをシステム側でいかに処理するかを考慮せよ、という内容になっています。
そういえばドンノーマンの著作『複雑さと共に暮らす―デザインの挑戦』も似たようなテーマを取り扱っていたと記憶しています。
機能をそぎ落としてシンプルにする必要もありますが、機能を落とさずにシンプルに見せる必要もあるのだろうと思います。

Ever wonder why the most popular apps are starting to look the same? It might be a good thing (UX Collective)

有名なモバイルアプリの見た目が似たような感じであることに関する記事です。
ユーザーゴールやコンテキストが似ていれば、UIを突き詰めると必然的に似た感じになっていくのかもしれません。
この利点として、ユーザーが起動してすぐ使い方がわかったり、コンテンツに集中しやすかったりすることが挙げられていますが、私も同じ理由から、当然の流れなのではと思っています。

ux vs ui design (radiotoulal.tk)

UX記事というか、まとめ記事ですが、UXとUIの比較について書かれたインフォグラフィックなどをまとめたページです。
これのすごいところは圧倒的な数。
世の中にはこれほど両者の違いについて書かれたものが多いのかと感心してしまいます。
裏返せば、一般的にこれらが混同されて解釈されることが多いということなので、普段からそのつもりでことに当たる必要がありそうです。