UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2019/1/14)

まだあまり雪は降りませんが、車でお出かけするときに備えてスタッドレスが欲しいなと思っています。でも降雪の頻度のわりにコストはかかるし、タイヤ置く場所ないし・・・で買えずじまい。悩ましいところです。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

クライアントにUXデザインを理解してもらうためには?成功事例を聞いてきた (UX MILK)

UX デザイン導入についてのインタビュー記事です。
プロジェクトの中でどういったかたちで手法を使っていったのか、詳しく説明されています。
クライアントの納得感が大事で、それに気をつけながらプロセスを進めたというのはなるほどと思います。
一方で、それだと気を使いすぎて合意可能な落としどころを探してしまい、有効なアウトプットにつながらないケースもありえると思います。
そういった場合にどうバランスを取るのか悩ましいなと思いました。

消費者との「対話」「パーソナライズ」……19年のデザイン (日経クロストレンド)

2019年のデザイントレンドについてです。
何人かの人がそれぞれキーワードを挙げて説明されており、興味深い内容が多いです。
最初の「ストーリーから対話へ」というのは個人的にも今後重要になると考えていて、ストーリーから対話にシフトするのかは何とも言えませんが、ストーリーを伝えるだけでなく、フィードバックを引き出すことも今後大切になってくるのだろうと思います。
これ以外のテーマについては少しずつしか書かれてないので、もう少し深く知りたいように思います。

2019年、UIとUXデザインのトレンドを解説!デザインのテクニックやツール、ブラウザ、フォントも進化している (コリス)

こちらも 2019年のトレンドということで、主にwebサイトにおける展望についてまとめられています。 すでにトレンドと言われて久しいものもありますが、1番目のwebブラウザーの話と、6番目の可変フォントの話が興味深かったです。 特に後者は、今後これが進化していけば、サイトの自由度がかなり増すだろうと思います。

CD屋というユーザーエクスペリエンスが素晴らしい (編集長の孤独な日々)

CDショップのUX に関する記事です。
音楽と出会う体験をオンラインのサブスクリプションモデルでも実現したほうがよい、という内容で、私もその通りだなと思います。
スマートスピーカーで音楽を聴いても、知っている曲しか聴けない、たくさん曲はあるはずなのに、と感じることが多いためです。
ただ、CDショップはそこに行くこと、つまり音楽を探すことを目的に出かける必要があり、オンラインでそのプロセスを省略しつつ、どういうように体験を届けるのかが難しいところです。

What to Do If Users Mistap Your Icon Buttons (UX Movement)

モバイルの場合のアイコンボタンに関する記事です。
タップしやすくするにはどうすればいいか、イラストを多用してわかりやすく解説されています。
ミスタップをどう防ぐか、ということで、タップ可能エリアなど説明されていますが、アイコンボタンの場合は、アイコンが何を意味するかわかるか?というのも必要不可欠な要素だと思います。

Design vs User Experience meme (Syndicode)

デザインとUX に関する画像を紹介しています。
文章はほとんどありませんが、おそらくデザインがユーザーに届いていないということが言いたいのだと思います。
ユーザーが猫たちだというのがユニークですが、以前ニールセン・ノーマングループがエイプリルフールに「猫中心設計」という記事を書いていたのを思い出しました。
いずれにしても、デザインをちゃんとユーザーに届けることがユーザー体験向上に寄与する、ということを端的に伝えるために、この画像はまたどこかで引用できそうに思います。

UX関連記事 (2019/1/7)

あけましておめでとうございます。まだ年明けでエンジンがかかりませんが、1か月たっても2か月たってもエンジンがかからない、なんてことがないように気を付けます。。 さて、先週お休みしたので、年末年始の二週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

優れたデザインは「不自由への共感」から生まれる (Forbes JAPAN)

著名なデザイナーのジョン・マエダのインタビュー風記事です。
「不自由への共感」というのはなかなか深い言葉ですが、そのあたりの内容は主に前半に書かれているようです。
本文で書かれているように、「ターゲットを決めるということが、それ以外の人を仲間はずれにする」というようなことにはならないとは思いますが、こういった内容を見ると、UXデザインの使命はテクノロジー民主化にあるのでは、と考えさせられます。

消えるUX (小山田翔子 / GMOペパボ)

SNSなどで自分が残したログが消えていく体験についての記事です。
確かに私たちは普段話したことが記録されていくわけではないので、消えていくほうが自然です。
ログを残すと、後からそのときとは異なる空気感でそれらが顧みられることになるので、本来良くないことなのかもしれません。
ただ、消えるというだけがその解決策ではないような気もしているので、そのあたり自分でももっと良く考えてみたいと思います。

カスタマージャーニーマップに落胆した君へ (in0in0)

カスタマージャーニーマップの課題などについて記載した記事です。
主にカスタマージャーニーマップ作成の目的についてと、共感するということの意味について記載されていて、示唆に富んだ文章です。
前者については、結局ツールは使ってそのあとどうするかが大事ということで、UXデザインの取り組みそれ自体についても、ジャーニーを意識する必要があるのかもと思いました。
後者については、いかに自分事にするのか、というのがポイントなのかなと思います。

ユーザビリティとは?「高い」や「低い」の使い方からわかりやすい例までチェック (CHEWY)

ユーザビリティに関する記事です。
ユーザビリティについての説明や、他の用語との関連などがわかりやすく説明されていて、アクセシビリティとの違いや UI、UX との関係も参考になります。
興味深かったのが、これが「ビジネスマナー」のカテゴリーで紹介されているところです。
確かにユーザビリティを高めることは、今の時代もはやユーザーに対するマナーと言ってもいいのかもしれません。

Top 10 UX Videos of 2018 (Nielsen Norman Group)

ニールセン・ノーマン・グループが公開しているUX関連のビデオから、昨年中に人気の高かったものについて紹介しています。
1番目と6番目はどちらもドン・ノーマンが似たような話題について話していますが、個人的にはこの2つと、4番目の「5秒間テスト」が興味深かったです。
長いのもあるので、私もまだ全部観られていませんが、大半は3分程度のビデオなので、年始に初心を思い出すべく観てみるのも良さそうです。

The 15 coolest interfaces of the year (Fast Company)

年間通して秀でていたユーザーインターフェースについてのまとめ記事です。
少し話題になって知っているものから、全く知らなかったものまで多く紹介されていて、将来的なインターフェースを考えるヒントになりそうです。
この中で紹介されている「歯のセンサー」に興味を持ちました。
違和感なく装着できるという意味で、人の体にチップを埋め込むという恐怖から逃れられる代替手段かもしれないと思いました。
あと、歯科医が儲かりそうです。

UX関連記事 (2018/12/24)

今月は advent calendar によるUX関連記事が多く、読むべき記事に困りません。advent calendar は最近増えてきましたが、年間通してやってくれるとありがたいのですが。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

半年間ユーザーインタビューを毎週続けてきたことで分かったのは、とてもシンプルで大切なことだった (PSYENCE:MEDIA)

毎週ユーザーインタビューを実施する中わかったことをまとめた記事です。
「ユーザー」の存在が自分の中で変わってくるなど、続けることで見えてきたことがいくつかわかりやすく書かれています。
最初のほうに書かれている「インタビューを実施することが目的とならないようにする」という点はかなり重要で、とりあえずわからないからやってみる、とか、インタビューをしたからユーザー理解については安心、とか短絡的に考えないようにする必要があると、改めて感じました。

できる!リモートワークでのUXデザイン (Takehisa Gokaichi)

リモートワークでのUX デザインの実践に関する記事です。
ここで紹介されている Figma や Slack だけでなく、最近はオンラインコラボレーションツールが充実してきているので、うまく活用できると良さそうです。
記事で指摘されているように、課題があったとしても本質的にはリモートが問題なのではないケースも多いように思います。
まずリモートかどうかに関わらず、コミュニケーションをどう効率的に有効に取っていくか、という視点から入る必要性を感じました。

バッドデザイン賞を勝手にノミネートしてみた-2018年度版- (酔いどれデザイン日誌)

今年見たイマイチなデザインについてまとめた記事です。
どれも確かにイマイチですが、特に4番目は何がどうなるのかさっぱりわからず、本当にこれで機能すると考えたのか首をかしげたくなります。
こうしたものは街中で良く見かけるのですが、私も見つけると写真に残したりしているので、あとでまとめて記事でも書こうかなと思います。

「規格」と「UI/UX」の話 (がんちゃんの雪山賛歌)

規格が統一されていないためにユーザビリティが低下する例に関する記事です。
ユーザーのために統一すべきところはちゃんと規格を設けて統一し、差別化するところは各社知恵を絞るというかたちになっていくとよいなと思います。
一方で、慣れが必要なだけで明らかに良いもの、というのもあるわけで、その場合には導入の仕方を工夫していけるとよいと思います。

User Experience FAQ (Prototypr)

UXに関するFAQというタイトルですが、どちらかというと、UXについて知っておくべきことリスト、といった記事になっています。
基本的な内容についても書かれていますが、「UXへの投資でコストを下げることができる」など、端的に説明しにくいこともわかりやすく説明されています。
最後のほうにUXデザインのプロセスの図が紹介されています。
これあHCDプロセスとほぼ一緒ですが、中央にユーザーを置いて全てのプロセスでそこを向いているという点がユニークかつ重要だと思いました。

Brand experience ≠ user experience (Landor)

ブランドエクスペリエンスについての記事です。
ユーザーエクスペリエンスは機能性やパフォーマンスだが、それだけでは差異化要素にならず、ユーザーの記憶に残るものとしてブランドエクスぺリンスの大切さが説明されています。
個人的には、UXはユーザーの感情も含むはずで、それらの積み重ねがブランドを作るという点で、ここでいうブランドエクスペリエンスは累積的UXに当たるのでは、と思います。
いずれにしてもここではその事例として、ブルーボトルコーヒーが詳しく紹介されていてわかりやすいです。

UX関連記事 (2018/12/17)

クリスマスツリーを出して飾りつけをしたのですが、何やら願い事の書かれた短冊が下がっております。。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

メルカリが実践する「サロン」による共創型サービスデザイン (Biz/Zine)

メルカリのユーザーを呼んで話し合う場をつくるという、まさにサービスデザインといった記事です。
ユーザー同士の情報交換の場として適していて、ユーザーサイドも参加するメリットが大きいのが利点だと思います。
ここから真の共創にいくには、こうしたユーザーからのフィードバックをどう開発に結びつけるかが大事なポイントだと思います。
ちなみに私もメルカリに出品したのですが、まったく売れずに撤収しました。
おそらく値付けが強気過ぎたのだと思います。

プロトタイピングで陥りがちな6つの落とし穴 (UX MILK)

プロトタイピングについての「べからず集」です。
どれもあるあるな感じがしますが、特に大事だと思うのが、3、4、5番目です。
これらは互いに密接に関係していて、最初に力を入れて作ったものを捨てられず、結局それを改善していく方向でしか議論が広がらないという危険性があります。
やはり最初のうちに入れ込まないように、軽いもので作っていく必要があると思います。

アプリの検索UIを考える (in-Pocket)

コンテンツの検索UIについての記事です。
検索UIについて必要な要素がいくつか記載されていますが、1番目の項目については私は気づいていませんでした。
けっこう便利なので使っていこうかなと思いますが、それなら1タップでフォーカスを入れてくれてもいいような気がします。
ただ、その場合、2番目の項目(検索履歴)との両立が難しくなるわけですが。

ユーザーの声に振り回されないデザインの改善プロセス (dely design)

https://dely.design/n/nfff10800b770

ユーザーの希望は必ずしもニーズを満たすものではないという記事です。
これはよく聞く話で、本文では「願望」と「事実」とに分けられています。
ただ、実際願望しか伝わってこないケースもあり、その際は背後にある事実を見つける必要があります。
「願望」に対するアプローチはあまり書かれていませんが、願望そのままの案と事実に対応したオススメの案の両方を示して比較できるようにするのが一番良さそうです。

The paradox of choice for UX designers (Justinmind)

「選択のパラドックス」に関する記事です。
選択肢が多すぎることがどういう悪影響を及ぼすのか、そのための解決策として「ユーザーを導く」ことの方法などについて詳しく記載されています。
私はこのパラドックス自体は知っていたものの、文中で紹介されている著作(の邦訳版)『なぜ選ぶたびに後悔するのか』は読んだことがなかったので、今度読んでみようと思います。

6 Ways Bad Localization Can Ruin the User Experience (IRIS)

悪いローカライズや翻訳がUXを損ねるという記事です。
AIにより機械翻訳の精度は向上したものの、やはりまだまだなので、ちゃんとした翻訳を行う必要性が語られています。
言われてみれば納得というのが、世界の大半の人が簡単な英単語ならわかるという点で、すべて母国語でなくても問題ないケースも検討していく必要があるかもしれません。
また、世界人口の60%は「マルチリンガル」だと書かれていますが、これに日本人は含まれるのかどうか?
多分大半の人が含まれないのだろうななと思いました。

作り手への共感というUX

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Photo by Przemyslaw Marczynski on Unsplash

iPhone XSに機種変更してしばらく経ちました。 Face IDによるロック解除やポートレートモードでの写真撮影など、素晴らしいUXだなと思えるものがある反面、以前使っていた iPhone 6s と比べてそこまでの違いがないような・・・。
ハード的にこれ以上必要なものはそれほどないのかもしれません。

そんな中、ひとつ気づいた細かい動きについて今回は考えてみます。

ホーム画面に戻るジェスチャー

iPhone X からホームボタンが消え、全てジェスチャーでの操作になりました。 アプリを閉じるときも、下にあるバー(ホームバーというらしいです)を上に持ち上げると画面が徐々に小さくなっていき、最後にはホーム画面のアイコンに戻る、という見た目になっています。

この操作は、別にバーのところを持ち上げなくてもよくて、下端のどこでも上に持ち上げれば、同じようにアプリを閉じる振る舞いになります。
要は下端のエッジスワイプがアプリを閉じるトリガーになっているわけです。

バーのバウンス

この操作で気づいたことがあります。
バーを少し持ち上げて戻したとき、つまりアプリを閉じる操作をしようとして「やっぱりやめた」なったとき、バーがバウンスするのです。
ビヨヨヨーンとバネのように動くということですね。
これがバーではない位置で下から持ち上げて戻したときには、バウンスしないのです。

動画を撮ったので載せておきます。 バーがバウンスしたタイミングがバーの位置で下からスワイプしようとした場合、バウンスしなかったタイミングがバー以外で下からスワイプしようとした場合です。

おわかりいただけただろうか?
・・・いや、細かすぎてわかりにくいですね。。

マイクロインタラクション

こうした細かい挙動はマイクロインタラクションと呼ばれ、最近特に増えてきているように思います。
マイクロインタラクションには UI の品位を上げるという役割もありますが、どう動くのか、どういう機能なのか、理解を助ける役割もあります。

今回のこのケースは、アプリを閉じるまでにはいかなかったため戻った、ということがわかる動きになっています。
ただ、それならバー以外のところで同じ操作をしても、バーがバウンスしてくれてもよいのではと思います。
私はこのあたりにAppleのこだわりを感じます。

これらはユーザビリティの向上にどれだけ役に立っているかというと、実際のところ、ほとんど役立っていないのではと思います。
ただ、こういったところに職人芸を見て嬉しくなったり、作り込みに感動を覚えたりすることで、ひいてはそのブランドのファンが増えるのではないかと思います。

作り手への共感

最近よく耳にするデザイン思考では、ユーザーへの共感がまず第一にあります。
ただ、「提供者側に対してユーザーが共感する」という方向も十分に考えられます。

バーのバウンスは些細なものですが、こうした「作り手のこだわり」に共感するUXというのも無視できません。
一方通行ではない、「双方向の共感」についても考えてみる必要がありそうです。

UX関連記事 (2018/12/10)

引っ越ししたのですが、荷物がまったく乗らず・・・。半分近くの荷物を自分で運ぶことになりました。ということで、かなりお疲れモードです。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

UXデザインに欠かせない”スキャナビリティ”とは? 可読性の高いページを作るための10のヒント (Workship MAGAZINE)

スキャナビリティという、日本語で言うと読みやすさとか可読性といった要素に関する記事です。
10のヒントとありますが、この6番目の項目はWeb記事などで特に大事になってきていると思います。
といいつつ、この記事自体があてはまりますが。
他にも内容面について、わかりやすい平易な文章で書かれているか、専門用語など使っていないかという観点も大事だと思います。

特別な日のプレゼントを UXデザインする ー 日常の課題解決にも使える HCDプロセス (96/KuRo)

プレゼントを贈るという、この時期にぴったりのテーマです。
考えてみればプレゼントを贈るという行動は、相手のことをよく考えてどうすれば喜ぶかを検討し、実行に移すという、UXデザインそのものだといってもよいかもしれません。
なので、練習の場として最適なように思います。
この記事でも細かいところまで書かれていてわかりやすいですが、アドバイスする人の言いなりになってしまってはあまりよろしくないのてはと思います。

【サービスデザイン】会議の内容がひと目でわかる!グラフィックレコーディングとは? (Battery)

グラフィックレコーディング、略してグラレコの紹介記事です。
グラレコのメリットや実践方法について入門的に説明されています。
ポイントのところで「構造化する」という話が出ていますが、実際に話を聞きながら描くとこれがなかなか難しいです。
私もそれほど慣れていないので、描いたものを他の人が見ても意味不明なものにしかならないのですが、それだとただテキストで書き起こすのよりも伝わりにくくなるので注意したいです。

有料ウェブサービスで「コンバージョン向上のためわずかな変更を繰り返すのは意味がない」という主張 (GIGAZINE)

わずかな変更が悪いといっているわけではなく、ちゃんと今回の変更で利益が得られたかを評価するのが必要という記事です。
その意味では、事前にKPIを設定して、リリース後にそれが達成されたかを見るのが大事だと思いました。
なお、最初のほうに「スプリットテスト」というのが出てきますが、これはA/Bテストのことです。

How AI Can Drive User Experience (Becoming Human)

AI についての良いUX、ここでは主にパーソナライゼーションについての記事です。
パーソナライゼーションの強化と、プライバシーの確保のバランスは大切で、AIがどこまで踏み込むかも我々にかかっているというように記載されています。
個人的には、人が人であるためには「自分の意思」が大事であり、パーソナライゼーションの強化はやってほしくないなと思っています。

Content Management is Design (Webdesigner Depot)

コンテンツマネジメントはデザインだ、という記事です。
確かにUI上はコンテンツで成り立っているといえなくもなく、各項目の見せ方や鮮度などといった要素は重要だと思います。
興味深かったのがbeautiful defaults という言葉で、ユーザーが変えよう、別のものにしようと思わなくさせるくらい考慮されたデフォルトを提供するという話です。
デフォルト設定や項目などを考える際には、そうした高みを目指す必要があるかなと思いました。

UX関連記事 (2018/12/3)

直近で引っ越しが控えているため、荷物の梱包などでかなりバタバタしています。人間長く生活していると、その分だけ荷物も増えてくるのだと実感しています。(というか、困っています。)
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

人間中心設計から日本人中心設計へ (42/54)

この週末に行われたHCD-Netフォーラムに私も参加してきましたが、そこでの基調講演のひとつはこちらのアジェンダ風の記事を元に語られました。
話の内容は日本人の特性や文化を活かしたサービスの在り方などが説明され、時に脱線した話も織り交ぜながらで、非常に興味深かったです。
より詳細な内容を記事化していくということなので、今後が楽しみです。
ひとつUX観点で興味深かったのが「使い易い駐車場のデザインではなく、駐車場が不要な社会のデザインを」という内容です。
ひとつ上のレイヤーで考える、という視点もそうですが、自動運転の社会になると、オーナーが用事を済ませている間、駐車場に停車することなくずっと動いているなんてことも起こり得るなと思いました。

ディズニーランドから学ぶ究極のUXデザインとは (berax)

ディズニーランドのUXデザインに関する記事です。
ディズニーランドが優れた体験を提供しているというのは、UXという言葉が出る前から言われていたことですが、そのあたりが詳しく説明されています。
最後の方で「ミッキーによる10の戒律」というものが紹介されていますが、これはそのままUXデザイン原則として適用できるものなのではと思います。

【UXデザイン事例集】2018年ヒット商品の裏側に見る、UXデザイン事例3選 (えそらLLC UX ブログ)

ヒット商品について、UXデザインプロセスや手法を取り入れてできあがった例が3つ紹介されています。
どれも興味深い内容で、関連リンクから更に詳しい情報を得ることができます。
ここで紹介されているのはどれもユーザーの観察や分析をしっかり取り組んだもので、やはりこのフェーズを大事にする必要があるなと感じました。

ページ読み込みは「2秒以内」に - 3秒待てないモバイルユーザー、画像圧縮で表示速度改善を (Beyond)

Webサイトのページ読み込みで3秒以上かかると離脱率が大幅に上がるという記事です。
Web上でユーザーが待つ時間はどんどん短くなっているという話は有名ですが、このようにはっきり値が示されるとわかりやすいです。
開発時にはこの2秒以内という値を非機能要求として盛り込んでおくのがよいように思いました。

Product Page UX: Include Descriptive Text or Graphics for Some Product Images (52% Don't) (Baymard Institute)

https://baymard.com/blog/product-images-descriptive-text

製品ページのUXということで、ECサイトでどういった製品ページがよいのかまとめた記事です。
これによると、単に製品画像を表示するのではなく、説明的な画像だったり、説明文を入れておくのが良いとのことです。
こういったケースは最近増えてきたように思いますが、個人的にもこれは有効だと感じています。
実際に手にとって見られない製品の場合、製品イメージに寸法入りで書かれていたり、実際に利用しているシーンが表現されていたりすると参考になるし、購入後のミスマッチも起きにくいのでは、と思います。

Design Debt (DesignMap)

「Design Debt」という小難しい用語が使われていますが、この場合は「デザインの瑕疵」と訳すのがよさそうに思いました。
内容も小難しいのですが、ざっとまとめると、アプリ開発を行っているとどうしても瑕疵が発生してしまう。デザインというかユーザビリティの問題も出てくるが、これらも開発の瑕疵対応と同じように、デザインの対応も行っていく必要があるという感じです。
パレートの法則の話も出てきますが、実際のところ開発全体で20%もユーザビリティ改善に当てられたら御の字ですね。