UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2018/5/21)

勤務地が少し変わったので、定期券の経路を変更しました。この申請、いったん解約してから新規申し込みが必要とのことで、書類を2枚書きました。ちょっと面倒。。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

次世代デザインツールはどこへ向かうのか 前編 (could)

デザインツール、プロトタイピングツールに関する記事です。
最近はこの分野の進展が目覚ましいですが、そのあたりの背景や、組織での導入についての課題などが説明されています。
ちょうどAdobeがXDの無料プランを出したこともあり、今後さらに注目が集まると思いますが、最近流行の音声UI、VRやARなど、新しいインターフェースに対するプロトタイピングについても目が離せないと思います。

【2018年版】サービスの解約率を下げるための戦略7選! (Workship MAGAZINE)

サービスの解約を避けるためのUX戦略に関する記事です。
解約の動線をわかりにくくする、といったダークパターンは入っておらず、真面目(?)な対応策が紹介されています。
大事だなと思ったのは1番目の項目で、ターゲット以外の人を誰でも呼び込むより、長い目で見てずっと使い続けてくれる人に絞ってサービス展開するのが解約を避ける本質的な要素だと思いますし、ミスマッチを避ける「良いUXデザイン」になると思います。

【2018年版】アプリUXデザインのトレンド12選 (UX MILK)

アプリのUXトレンドということで、12項目(細かく分かれてそれ以上の項目数あり)が紹介されています。 2018年度版ということですが、特に7、9、11番目あたりは旬なネタです。
6番目の項目も興味深いのですが、その中にある「アプリとの自然なインタラクション」について、これは自然と呼べるのか?どうやって気づくのだろうか?などとしばらく考え込んでしまいました。

UXデザインにおけるストーリー (Toshiya Sasaki)

カスタマージャーニーなど、UX界隈で最近ブームになってきている「ストーリー」に関する記事です。
ストーリーの種類について詳しく説明されていて、今まで何気なく使っていたものがどういった位置付けなのかわかって参考になります。
ストーリーの威力についても書かれていますが、威力がある分、大元が間違えているとプロジェクトとミスリードしてしまう危険性も出てくると思います。
妥当性の検証、そのためのリサーチの重要性を感じます。

Global Accessibility Awareness Day: 10 stories worth sharing (UX Collective)

先週5月17日は「Global Accessibility Awareness Day」とのことで、当日言われるまで恥ずかしながらその存在を知りませんでした。
最近アクセシビリティ関連の記事が多いなとは感じていたのですが、この記事はそれらの記事をまとめたものです。
アクセシビリティは実際のところそれほど真剣に取り組まれていない」と指摘されていますが、確かにそういったアプリやサイトを見る機会も多く、それらを設計する立場である自分自身としても痛いところです。
ユーザビリティを検討する際に、一続きの流れでアクセシビリティも検討するよう、向き合い方を変えていかねばと思います。

What I’d Rather Talk About When You’re Talking About UX (Eleganthack)

アラン・クーパーの「UXデザインなんてものは存在しない」に端を発したUX考です。
様々なエビデンスを元に、UXが存在するかどうか?について語られていて、結論も面白くまとめられています。
ただ、「UXデザイン」と「UX」では対象が異なるので、個人的には焦点としては、「UX」は存在するが、「UX」を「デザイン」することができるのか?(あるいはすべきものなのか?)という点になってくるのでは、と思います。
(まぁその答えもこの記事の結論で回答できてしまうかもしれませんが。)

UX関連記事 (2018/5/14)

週末に母の日のギフトを送ろうとしたところ、危うく「1~2週間後の発送」となっているものを注文しそうになりました。間に合わなければ意味ないじゃん、と思いつつ、世の中にはだいぶ遅れてもいいから希望するものを届けたいという需要もあるのかもしれないなと考えてしまいました。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

意外と知らない?世界の5つの事例から学ぶ、デザインの持つ力 (Goodpatch Blog)

UIデザインやUXデザインに関する良い例、悪い例の紹介記事です。
比較的有名な事例が多いですが、どこかでこういった事例がたくさん読めるようにまとまっているものがあると良いなと思います。
2番目の例は悪例ですが、投票先をわざと間違えるよう意図的に仕組んだものなのかも、と邪推してしまいます。

フルスタックUXデザイナーに求められるスキルとマインドセット (UX MILK)

フルスタック、すなわちコーディングやデザインも一通りこなせるUXデザイナーについての記事です。
すべてが完璧にこなせる人はほとんどいないとのことで、その度合いになってくるのだと思いますが、この双方は「普通」のUXデザイナーでも理解しておくべき点だとは思います。
記事ではこれにビジネスの知見も必要になっていると書かれていますが、要はUXスペクトラムで表現されるようなテクノロジー視点、デザイン視点、ビジネス視点を併せ持つことが今後は大事になってきそうです。

せっかく著名デザイナーを起用したのに長続きしない製品の裏事情 (ITmedia PC USER)

社外のデザイナーに依頼した時の課題や、社内のデザイナーを避ける理由などが書かれている記事です。
なんとなく思い当たる節があるせいか興味深く読むことができました。
社外に依頼するメリットが触れられていますが、社内のデザイナーに依頼する場合にも、契約関係が複雑でないこと、デザインポリシーを通してブランディングに寄与できること、など多数のメリットがあります。
依頼する対象範囲、あるいは参画してもらうフェーズなどの観点からも最適なケースが変わってきそうですが、そういった観点での続編があるとよいなと思いました。

新しくなったMaterial Designのココに注目!最近のUI要素・コンポーネントのデザインや使い方がしっかり学べる (コリス)

Material Design のアップデートに関する記事です。
Material Design は先日の Google I/O のタイミングで大幅に更新され、ガイドラインのサイトもリニューアルされています。
この記事はその更新ポイントを日本語でざっと紹介されているので、概略を掴むのにもってこいです。
私もまだ細かく見られていないのですが、後半に紹介されている Material Theme Editor も関係する Material Theming は、海外の記事でも多く取り上げられているので詳しく見てみたいと思います。

Filling the gap between Research and Prototype (Muzli)

リサーチとプロトタイピングの谷間を埋めるにはどうすればよいか、という記事です。
具体的なプロセス・手法を含めて丁寧に書かれていますが、かなりの長文で、ところどころキリル文字も出てくるので読むのに根気が要ります。
リサーチとプロトタイピングは同時並行で進めていくものとのことで、そのキーとなる手法としてストーリーフレームというものが紹介されていますが、ざっくりとした説明をすると、問題定義のプロセスということになると思います。

Why You Should Never Use Pure Black for Text or Backgrounds (UX Movement)

テキストや背景に真っ黒 (#000000) を使用してはダメ、という記事です。
真っ黒だとむしろ可読性が落ちる、というのはそれなりに知られている話だと思いますが、ここでは具体的なデータや事例を見ることができます。
ただ、個人的には、普通の文庫本などは文字が黒で見やすいと思いますし、会議などでプロジェクターで写したスライドでは真っ黒のほうが視認性が高まるような印象を受けます。
そういった場合には実際のところどうなのか、ご存知の方がいれば教えてください。
なお、最後のほうにリンクのある「color contrast checker」はけっこう重宝しそうです。

UX関連記事 (2018/5/7)

ついにGWも終わり。休み明けで五月病にかかる人もいるかもしれませんが、GWがなければ五月病に罹患する人もだいぶ減るのではと思います。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

ペルソナ資料作成の参考に!種類別の分析事例まとめ (Workship MAGAZINE)

ペルソナ作成に関する記事です。
4種類のペルソナが紹介されていますが、日本でも広く使われているのは2番目かなと思います。
あとはやや使用方法が限定されるものの、「プラグマティックペルソナ(簡易ペルソナ)」もここに追加してよいように思います。
ユーザーマトリックスというものも紹介されていて、これは普段ペルソナに含んで書かれることが多いかもしれませんが、個人的にはこうした情報のほうが有用だと思います。

Amazonを成功に導いたユーザーを夢中にさせる4つのUXデザイン要素 (freshtrax)

Amazon のUXデザインに関する記事です。文中に「デザインがすごい」という文言が何度か出てきますが、見た目の話ではなく、安心感であったり、物流の話だったりします。
確かに私もAmazonマーケットプレイスに出店しているECショップのほうが、他のサイトに比べて安心できるような感じがしてしまいます。。

発想したアイデアを切り捨てない投票のやり方 / UXデザインの道具箱 (メンバーズ)

イデアの要素を分解し、それらについて投票することでよいアイデアを埋もれないようにする、という記事です。
個人的にはこういったことをちゃんと時間をとってやることが大事だと思っていて、ただブレストしただけで後に続くアイデアが出てこないのはその過程を疎かにするからだと考えています。
普段はワーク終了後にひとりでこうした作業を行うことが多いのですが、この記事にあるように、ブレストしつつも全員でそういった観点で考えるほうが、より良いアウトプットにつながるかもしれないと思いました。

リクルートテクノロジーズ担当役員に聞く、「UXは現場任せでないとダメ」な理由 (ビジネス+IT)

UXデザイン、サービスデザインに関するインタビュー記事です。
UXという言葉を使わなくても顧客価値にフォーカスして考えていたことや、ダサくても課題解決を最優先する、など個人的に興味深い内容が多く含まれていました。
「UXは現場任せ」という件は、うらやましいと感じる現場の人も多いのではないかと思います。

World Design Day: Is UX Experiencing an Identity Crisis? (Adobe Blog)

UXのアイデンティティの危機ということで、UX(という用語を中心とした役割)が直面している問題について記載されています。
UXデザインといいつつ実際にやっていることが偏っているという点、ビジネスについても考えていく必要があるという点など、いくつか問題点が記載されています。
特に後者については、ビジネスコンサル的な立場で業務を行ったり、そういったスキルを身に着けることが、今後UXデザイナーを名乗るうえで大切になってくるということなのでは、と思います。

3 design thinking techniques to run before a redesign (Invision Blog)

アプリやサービスを再設計する際に用いるデザイン思考の手法についての記事です。
課題抽出→解決策のアイデア出し→アイデアの収束・選定という流れになっていて、それぞれひとつずつ手法が紹介されています。
特に最後の収束フェーズの手法がいわゆる$100テストに似た手法なのですが、ゲーム感覚で楽しくできそうです。
今度機会があったときに、一通りの流れを一度やってみたいなと思いました。

UX関連記事 (2018/4/30)

いよいよGWに突入ですね。どこに出かけるにも混んでいて嫌になりますが、それでもせっかくの連休だから出かけないわけにはいかない自分に人間味を感じてしまいます。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

モバイルアプリのブーム終焉と、その次に来るもの (Adobe Creative Station)

モバイルアプリがダウンロードされない、あるいはダウンロードしてもほとんど使われないというものか大半、ということに関する記事です。
対応策として書かれているPWAは大変魅力的ですが、課題のところで言及されている「使おうと思わないこと」の本質的な改善にはならないのが難しいところです。
モバイルアプリは終わりが近づいているわけではなく、進化してきているとの記載もありますが、そういった成熟期に何をすべきか、そもそもなぜアプリを提供するのか、改めて考えるタイミングなのかもしれないと思いました。

「もっと見る」をちゃんとデザインする (gihyo.jp)

より多くのコンテンツを読み込むときの「もっと見る」ボタンについてです。
aとbの2つの使い方が出てきますが、aの使い方で私が良く気になるのは、「もっと見る」を推す前にいくつか出ているコンテンツについてです。
というのも、押す前に出ているコンテンツは、押して遷移した後ではリストアップされていない(ことが多い)ので、両方を合わせて比較検討がしづらいと思うことがあるからです。
遷移先にすべての項目を表示して、「もっと見る」ではなく「すべて見る」的なボタン名にするのもよいと思います。

サービスデザイン事例:エフコープ生協『コープのれいちゃん』 (テックファーム)

サービスデザインの実践事例に関する記事です。
普段こういった事例は守秘義務の関係でなかなかお目にかかることがないので、興味深く拝見しました。
ここで書かれている「サービス仮設ツリー」というのは初めて見ましたが、これは今後記事として公開するであろう、STEP2やSTEP3の内容も記載しないと埋まらないように思います。 いったんSTEP1で仮置きして進めて都度修正したのか、あるいはこれをSTEP2や3へのインプットとしてどう活かしたのかなど、今後の記事で確認できることを楽しみにしたいと思います。

ピクトグラム標準化とWebデザインについて (CJコラム)

ピクトグラムの標準化に関する記事です。
トイレのピクトグラムに代表されるような、似て非なるものが増えるのは逆効果なので、なるべく統一できると良さそうです。
今後isoの規定に従うものも増えていくのかもしれませんが、少なくともここで紹介されているものについてはisoに倣ったほうが良さそうです。
それにしても温泉マークは、人物が入るとどうしても釜茹でに見えてしまいます。。

Users Don’t Hate Change. They Hate Our Design Choices. (UIE Brain Sparks)

https://articles.uie.com/users-dont-hate-change-they-hate-our-design-choices/

システムを変更するときに、ユーザーに受け入れやすいようにするにはどうしたらよいか?という記事です。
今まで使い慣れているものがガラッと変わると、既存ユーザーからは必ず不満が出てきます。
この記事では、ユーザーは変更を望んでいないわけではない、我々の変更の仕方がまずいのだ、ということで、ソフトランディングのためのアドバイスなどが記載されています。
中ほどに登場する「デザインの良し悪しは空調のようなものだ」という件は、私の考えに近くてとても共感できました。

Font Psychology: What The Marketing Posters For Netflix's Top 50 Shows Can Teach Us (Venngage)

フォントの心理学、ということで、Netflixのポスターを分析してどういう効果を与えようとしているのか、詳細に説明されています。
かなり長いですが、実際のポスターを見ながら読み進められるのでわかりやすいです。
特に少し下がったときに載っている "感情ごとに適しているフォントTOP3" はとても参考になりそうです。
日本語フォントの場合でもこういった調査があるとよいですね。

UX関連記事 (2018/4/23)

こちらのブログを始めたせいか、個人ブログのほうの更新がだいぶ疎かになってきてしまいました。まぁひとりの人間ができることは限られていますね。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

Webの読み方のF字型パターン: 誤解もあるが、今も(そしてモバイルでも)重要 (U-Site)

Webページの読み進め方に関する記事です。
上部から横に読んで、少し下がって横に読んで・・・というのを繰り返す「F字型パターン」について、その背景となるユーザーの意図などを含めて詳しく記載されています。
対応策についても記載されていますが、見出し以外にキーとなりそうなビジュアル要素(図やイラストなど)の効果についても知りたいところです。
私もここで紹介するWeb記事を見つけるために、普段から膨大な量のフィードを読んでいるのですが、この記事で紹介されているような読み方をしていることに気づかされました。

効果が実証されている7つのUXリサーチ手法まとめ (UX MILK)

UXデザインに関する手法が7つ紹介されています。
入門的な内容で、一通りご存知の方も多いと思いますが、個人的に気になったのが「調査」と「評価」の境界線です。
一般的には 1, 4 が調査のための手法(7 もどちらかというとこちら)で、2, 3, 5, 6 が評価のための手法と分類されますが、ここで一緒くたに取り扱っているのが興味深かったです。
短いスパンでUXデザインを回していくには、あまりそうした分類は必要ないのかもしれないと思いました。

記事をより読みやすくする『NewsPicks』のデザイン (CAREER HACK)

ニュースアプリのUXに関する記事です。
コンテンツそのものがUIであるという点や、広告型のビジネスモデルがコンテンツに影響するといった話は参考になります。
今まで20種類近くのニュースアプリをインストールしてみた身としては、「NewsPicks」はその中でも一二を争う読みやすさだと思うのですが、それはこれらのUX要素だけでなく、すっきりとしたUIもかなり寄与しているように思います。

なぜUXという言葉は広まったのか (Tsutomu Sogitani)

UXという言葉にフォーカスしつつ、「UXとは何か?」を語る内容になっています。
ここで挙げられている3つの視点は、それぞれその通りだと思いました。
ただ、言葉だけ広がっても、記事の最後のほうに書いてあるように誤解が生じているケース、あるいは実際にはあまり重視されていなかったりされるケースも見受けられます。
UXを重視して成功した事例も多く出ている昨今、これらを有効活用し、UXデザインの浸透を目指す取り組みがもっと必要なのかもしれません。

Why Users Make More Errors with Instant Inline Validation (UX Movement)

Webサイトでのフォーム入力時、入力エリアの近く(インライン)で表示するエラーをどのタイミングで表示するかという記事です。
送信ボタンを押したときにエラー表示したほうが混乱が少なく、短い時間でタスク完了できるのことですが、確かに入力中に早々とエラーが表示されてしまうと、それほどリテラシーの高くないユーザーの場合は混乱してしまう可能性があるように思います。
これを読み進めながら「パスワードはちょっと毛色違うけどなぁ」と思っていたら、最後のほうにその件も書いてありました。

Participants at Usability Tests (Skcript)

ユーザビリティテストの参加者について、いくつかの型に分類した記事です。
どれもよく見かけるような型だと思いますが、テストの目的によってどういった型が適しているのかも変わってくるでしょう。
いずれにしてもスクリーニング(被験者の選定)が大事だということだと思います。
なお、個人的には自分が被験者になったときに Spot-light に陥りそうなので気をつけねばと思います。(意識して気を付ける、というのも良くない結果を生みそうですが。)

UX関連記事 (2018/4/16)

今朝は暴風雨の中マラソンをやってきました。会場に着くまでは、車でも外出を渋りたくなるような天候で戦々恐々としていましたが、走り始めた時は小康状態になったので助かりました。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

ユーザーの心を掴むヒントは“ハイパー・パーソナライゼーション“にあり (freshtrax)

Webサービスのパーソナライゼーションに関する記事です。
AmazonSpotifyの取り組みを「ハイパー・パーソナライゼーション」と呼んでいますが、今や広く知られてきていて、敢えて「ハイパー」を冠する必要もないくらいになっていると思います。
個人的には、知らず知らずの間に限られた選択肢の中で消費行動が行われていくことを良しとするのか?結果的に人々の自由が奪われていないのか?といったあたりが気になるところです。

『ハマる仕掛け』を作れば、習慣的にプロダクトを使ってもらえる。フック・モデルの活用事例 (Workship MAGAZINE)

私の大好きな『ハマる仕掛け』の著者による記事です。
ハマる仕掛け(フック・モデル)は、言ってみれば製品やサービスの利用の習慣化ですが、たまにしか使わない製品・サービスについてどう適用するかについて説明されています。
この「たまに」の度合いにもよっても変わってくるのかもしれませんが、この考え方はサービスデザインのアプローチに近いものを感じました。

サイト内検索の結果に商品画像を。「リッチサジェスト」でユーザビリティを向上させる (ECのミカタ)

検索候補を表示するのに画像も一緒に出すことで、ユーザーのわかりやすさやコンバージョンにつなげるという記事です。
やや宣伝的な内容ですが、これを読んで検索候補と検索結果の違いについて改めて考えさせられました。
サジェストは前者、インクリメンタルサーチは後者。ではこのリッチサジェストはどっちなのでしょうか。
そういう境界自体が無意味なのかもしれませんが、より商品訴求につなげるため個々のコンテンツを露出するなら後者の位置付けになるでしょうし、その場合はUIも検索結果的な見せ方が良いのかなと思いました。

現代のWebナビゲーションにおける4つのルール (UX MILK)

Webサイトのナビゲーションに関する記事です。
4つのルールとして挙げられているものは基本的なものですが、それぞれの説明はかなり充実していてわかりやすいです。
特にアイコンのラベルの項と、デスクトップとモバイルのナビゲーションの項は参考になります。

The Future of UX Design Is Automation (UXmatters)

将来的にUXデザインはオートメーション化されるという記事です。
イデアを形にする(プロトタイプをつくる)のにかける時間が短縮される、といった視点だけでなく、開発プロセス全体に関わる短縮化という観点でもまとめられています。
こういった世界が実現されると、企業のIT戦略もかなり変わってきそうですが、現状としては足元の小さなところから自動化・効率化できる部分を、マシンラーニングなどの最新技術を軸にして見つけていくのが堅実かもしれません。

How To Design Emotional Interfaces For Boring Apps (Smashing Magazine)

アニメーションやキャラクターを使って、退屈なアプリを楽しくするという話です。
そもそも退屈なアプリを設計しないようにするのが先決だとは思いますが、それはさておき多くの例が記載されていて、見ているだけでも楽しい気分になります。
なお、あまり関係ありませんが、この記事を読んで高杉晋作の辞世の句を思い起こしたのは私だけではないはずです。

UX関連記事 (2018/4/9)

先日はかなりの強風で、自宅は洗濯物干しが被害を受けました。そんな中出かけて行った私は、看板など飛来してこないかおっかなびっくりでした。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

「不安」をいかに解消するか。実証実験から見る自動運転のユーザー体験 (UX MILK)

自動運転に関するインタビュー記事です。
私も一度自動運転車を体験してみたいと思いますが、いつも乗る車両で運転士がいるものといないものがあったら、前者を選んでしまうと思います。
これを「不安」だと言ってしまうのは簡単ですが、その解消というのはなかなか難しい問題です。昨今の死亡事故などの報道があると、不安ではなく現実的な危険ということになってしまうからです。
いかに不安を根拠の薄いものにしていくか、まずはそこからだと思います。

心理学的な仕組みを用いてユーザーの行動を誘導するデザイン「ダークパターン」とは? (GIGAZINE)

ダークパターンについて、具体的な事例とともに説明されている記事です。
わかりやすく書かれているので、あまりこの方面に詳しくない方にとっても理解しやすいと思います。
私もいくつかメルマガを解除しようとして諦めているものがあり、こうなると発信元への不信感も生まれてしまいます。
それだけなら個人の問題ともいえるものの、この記事に書かれている「スパムメールが送られてしまう」問題は、他への迷惑もかかるので、何としても避けるべき設計だと思います。

AndroidiOSと同じデザインで!」と言われたときの対応案 (Qiita)

iOSアプリをAndroidに移植するときにデザイン観点で気をつけるべき点についてです。
この「同じデザイン」というのが曲者で、まずは何のために同じデザインにするのか、よく確認する必要がありそうです。
この記事では各UIコントロールをどう使うのかについて詳しく書かれています。
これに基づいて適用するコントロールを決めたり、あるいは共通化せずにMaterial Designのパターンを採用したり、と考えていくと良いように思います。

Amazonダッシュ・ボタンから学ぶ!これからのサービスデザインとは… (SeleQt)

Amazonダッシュボタンに関する考察記事です。
ユーザーとの継続的な関係を構築し、注文する手間を少なくしている点が取り上げられており、個人的にも確かによくできたサービスデザインだと思います。
これをもっと突き詰めると、ユーザーが注文したいと思ったとき、つまりストックが少なくなってきたタイミングを先読みして自動で注文、というサービスが考えられますが、消費財メーカーやAmazonは、すでにそのあたりの青写真も考えているのかもしれません。

Not Now (Prototypr)

「今はやめておく」とか「後で」といった意味のボタンについての記事です。
同じような傾向があることがたくさんのスクリーンショットで説明されており、わかりやすいです。
この記事で問題としているのは、「後で」を選択したときに次回も同じポップアップが登場する煩雑さで、解決策についても書かれています。
ただ、ポップアップ以外の良い手段(ちゃんとユーザーに伝わり、かといって迷惑にならないようなもの)も考える契機にしてみたいと思いました。

What HQ Trivia Can Teach Us About UX (Usability Geek)

HQトリビアは昨年末からアメリカを中心に猛烈な勢いで利用者が増えているクイズアプリです。
これについて、主にスケーラビリティの観点からUXがイマイチである点について指摘し、それでも使い続ける中毒性について記載されている記事です。
UXとは何ぞや?の話にもなってきますが、中毒性やコンテンツの魅力もUXに含まれると考えれば、これは良いUXといえるのかもしれません。
私もまだこのアプリ(というかクイズショー)をやってみたことはないのですが、やりだすとハマりそうなので、まだ手は出さないようにしたいと思います。