UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2018/3/5)

急に花粉がすごくなりましたね。今まで特に医者へは行かず、薬も飲まず、気合で乗り切っていたのですが、歳のせいかそろそろ限界のようです。。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

ユーザー調査における5つのファシリテーションスタイル (UX MILK)

ユーザー調査や評価に関してファシリテーター(この場合はモデレーターと呼ぶほうが的確かもしれませんが)のスタイルを5つに分けて解説しています。
それぞれのスタイルの名前が面白いですが、その違いを大まかにいうと、被験者への介入の程度の違いだったり、課題発見型か仮説検証型かの違いにより分けられています。
要は何を確認したいか?によって、このスタイルも変わってくるのだと思いますが、それぞれのスタイルを上手にこなせるようになるには場数が必要なように思います。

iOSの「マップ」アプリの目的地までの所要時間が他社よりも長めに設定されている? (iPhone Mania)

Googleマップなどに比べてiOSのマップアプリが所要時間が長めに出るということですが、こちらのほうがユーザーの満足度が高いように思います。
これはドン・ノーマンが少し前の著作で「待つことのデザイン原則」として挙げていることのひとつでもあり、大切な要素だと思います。
この結論からなぜ「 目的地に早く到着したい場合はGoogle マップ」となるのかはちょっとわかりませんが、例えば回転寿司の予約アプリなどは、予想よりも早く順番が来てしまうと困ることが多いので、より正確な所要時間の表示が必要そうです。

物語から始めるUXデザイン: ストーリーテリングと魅力的な製品デザインの関係を学ぶ (Adobe Creative Station)

『ストーリーマッピングをはじめよう』の著者のインタビュー記事です。
UXデザインにはストーリーが大事、ということで、結構長文のインタビューになっていますが、全体のイメージを把握するのには記事中の挿絵が(英語ではあるものの)優れていると思います。
UXが脚光を浴びてから、「モノではなくコト」という言い回しが用いられて久しいですが、今後は「プロダクトではなくストーリー」という言い回しのほうがよいのかも、と思いました。

ロックの歴史で理解する「カスタマー・エクスペリエンス」(顧客体験)の変化 (ajike)

ロックの変遷と、そこで得られていた顧客体験についての記事です。
どちらかというとただのロック史の紹介のようになってしまっていますが、ここで出てくるアーティストを全て聴いたことがある私としては、この内容で満足だったりします。
ひとつ思うのは、音楽で必要なのはやはりオーディエンスの共感であり、「自分たちのやりたいことをやる」と宣言していた、スレたバンドも、実際には聴く人の姿を想像しながら曲作りをしていたのではないかということです。
その意味では、彼らも優秀なUXデザイナーだと思います。

Designing for Intentionality (UX Planet)

意訳になってしまいますが、「手がかりのデザイン」についての記事です。
必要だと思われるところにちゃんと手がかりを作っておいて、それにユーザーが気づけるようなデザインが、提供者側の意図が伝わるという点で良いデザインだと言える、とのことです。
確かに手がかりに気づけるかどうかは重要ですが、本人が意識して気づいていなくても、知らぬ間に手がかりをもとに行動を起こしてもらえていれば十分かもしれません。
それはそうと、冒頭の「トイレのドアロックがかからない」という事例は、手がかり以前の問題のようにも思います。

The UX Of A Public Robot (Co.Design)

カフェのロボットについての記事です。
ただコーヒーを淹れるだけではなく、人間らしいふるまいを取り入れて親しみやすくしているようです。
記事に書かれているように、ロボットが自動販売機と同じになる必要はないと思いますが、ではなぜロボットであるべきなのか、という議論も必要です。
この記事を読んで私が思ったのは「自分のためにコーヒーを淹れてくれている」というUXなのではないかというものです。
その意味で、よりパーソナライズ化されたサービスだったり、温かみのあるサービスが提供できる羽陽デザインしていくべきなのかもしれません。