UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2018/5/7)

ついにGWも終わり。休み明けで五月病にかかる人もいるかもしれませんが、GWがなければ五月病に罹患する人もだいぶ減るのではと思います。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

ペルソナ資料作成の参考に!種類別の分析事例まとめ (Workship MAGAZINE)

ペルソナ作成に関する記事です。
4種類のペルソナが紹介されていますが、日本でも広く使われているのは2番目かなと思います。
あとはやや使用方法が限定されるものの、「プラグマティックペルソナ(簡易ペルソナ)」もここに追加してよいように思います。
ユーザーマトリックスというものも紹介されていて、これは普段ペルソナに含んで書かれることが多いかもしれませんが、個人的にはこうした情報のほうが有用だと思います。

Amazonを成功に導いたユーザーを夢中にさせる4つのUXデザイン要素 (freshtrax)

Amazon のUXデザインに関する記事です。文中に「デザインがすごい」という文言が何度か出てきますが、見た目の話ではなく、安心感であったり、物流の話だったりします。
確かに私もAmazonマーケットプレイスに出店しているECショップのほうが、他のサイトに比べて安心できるような感じがしてしまいます。。

発想したアイデアを切り捨てない投票のやり方 / UXデザインの道具箱 (メンバーズ)

イデアの要素を分解し、それらについて投票することでよいアイデアを埋もれないようにする、という記事です。
個人的にはこういったことをちゃんと時間をとってやることが大事だと思っていて、ただブレストしただけで後に続くアイデアが出てこないのはその過程を疎かにするからだと考えています。
普段はワーク終了後にひとりでこうした作業を行うことが多いのですが、この記事にあるように、ブレストしつつも全員でそういった観点で考えるほうが、より良いアウトプットにつながるかもしれないと思いました。

リクルートテクノロジーズ担当役員に聞く、「UXは現場任せでないとダメ」な理由 (ビジネス+IT)

UXデザイン、サービスデザインに関するインタビュー記事です。
UXという言葉を使わなくても顧客価値にフォーカスして考えていたことや、ダサくても課題解決を最優先する、など個人的に興味深い内容が多く含まれていました。
「UXは現場任せ」という件は、うらやましいと感じる現場の人も多いのではないかと思います。

World Design Day: Is UX Experiencing an Identity Crisis? (Adobe Blog)

UXのアイデンティティの危機ということで、UX(という用語を中心とした役割)が直面している問題について記載されています。
UXデザインといいつつ実際にやっていることが偏っているという点、ビジネスについても考えていく必要があるという点など、いくつか問題点が記載されています。
特に後者については、ビジネスコンサル的な立場で業務を行ったり、そういったスキルを身に着けることが、今後UXデザイナーを名乗るうえで大切になってくるということなのでは、と思います。

3 design thinking techniques to run before a redesign (Invision Blog)

アプリやサービスを再設計する際に用いるデザイン思考の手法についての記事です。
課題抽出→解決策のアイデア出し→アイデアの収束・選定という流れになっていて、それぞれひとつずつ手法が紹介されています。
特に最後の収束フェーズの手法がいわゆる$100テストに似た手法なのですが、ゲーム感覚で楽しくできそうです。
今度機会があったときに、一通りの流れを一度やってみたいなと思いました。

UX関連記事 (2018/4/30)

いよいよGWに突入ですね。どこに出かけるにも混んでいて嫌になりますが、それでもせっかくの連休だから出かけないわけにはいかない自分に人間味を感じてしまいます。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

モバイルアプリのブーム終焉と、その次に来るもの (Adobe Creative Station)

モバイルアプリがダウンロードされない、あるいはダウンロードしてもほとんど使われないというものか大半、ということに関する記事です。
対応策として書かれているPWAは大変魅力的ですが、課題のところで言及されている「使おうと思わないこと」の本質的な改善にはならないのが難しいところです。
モバイルアプリは終わりが近づいているわけではなく、進化してきているとの記載もありますが、そういった成熟期に何をすべきか、そもそもなぜアプリを提供するのか、改めて考えるタイミングなのかもしれないと思いました。

「もっと見る」をちゃんとデザインする (gihyo.jp)

より多くのコンテンツを読み込むときの「もっと見る」ボタンについてです。
aとbの2つの使い方が出てきますが、aの使い方で私が良く気になるのは、「もっと見る」を推す前にいくつか出ているコンテンツについてです。
というのも、押す前に出ているコンテンツは、押して遷移した後ではリストアップされていない(ことが多い)ので、両方を合わせて比較検討がしづらいと思うことがあるからです。
遷移先にすべての項目を表示して、「もっと見る」ではなく「すべて見る」的なボタン名にするのもよいと思います。

サービスデザイン事例:エフコープ生協『コープのれいちゃん』 (テックファーム)

サービスデザインの実践事例に関する記事です。
普段こういった事例は守秘義務の関係でなかなかお目にかかることがないので、興味深く拝見しました。
ここで書かれている「サービス仮設ツリー」というのは初めて見ましたが、これは今後記事として公開するであろう、STEP2やSTEP3の内容も記載しないと埋まらないように思います。 いったんSTEP1で仮置きして進めて都度修正したのか、あるいはこれをSTEP2や3へのインプットとしてどう活かしたのかなど、今後の記事で確認できることを楽しみにしたいと思います。

ピクトグラム標準化とWebデザインについて (CJコラム)

ピクトグラムの標準化に関する記事です。
トイレのピクトグラムに代表されるような、似て非なるものが増えるのは逆効果なので、なるべく統一できると良さそうです。
今後isoの規定に従うものも増えていくのかもしれませんが、少なくともここで紹介されているものについてはisoに倣ったほうが良さそうです。
それにしても温泉マークは、人物が入るとどうしても釜茹でに見えてしまいます。。

Users Don’t Hate Change. They Hate Our Design Choices. (UIE Brain Sparks)

https://articles.uie.com/users-dont-hate-change-they-hate-our-design-choices/

システムを変更するときに、ユーザーに受け入れやすいようにするにはどうしたらよいか?という記事です。
今まで使い慣れているものがガラッと変わると、既存ユーザーからは必ず不満が出てきます。
この記事では、ユーザーは変更を望んでいないわけではない、我々の変更の仕方がまずいのだ、ということで、ソフトランディングのためのアドバイスなどが記載されています。
中ほどに登場する「デザインの良し悪しは空調のようなものだ」という件は、私の考えに近くてとても共感できました。

Font Psychology: What The Marketing Posters For Netflix's Top 50 Shows Can Teach Us (Venngage)

フォントの心理学、ということで、Netflixのポスターを分析してどういう効果を与えようとしているのか、詳細に説明されています。
かなり長いですが、実際のポスターを見ながら読み進められるのでわかりやすいです。
特に少し下がったときに載っている "感情ごとに適しているフォントTOP3" はとても参考になりそうです。
日本語フォントの場合でもこういった調査があるとよいですね。

UX関連記事 (2018/4/23)

こちらのブログを始めたせいか、個人ブログのほうの更新がだいぶ疎かになってきてしまいました。まぁひとりの人間ができることは限られていますね。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

Webの読み方のF字型パターン: 誤解もあるが、今も(そしてモバイルでも)重要 (U-Site)

Webページの読み進め方に関する記事です。
上部から横に読んで、少し下がって横に読んで・・・というのを繰り返す「F字型パターン」について、その背景となるユーザーの意図などを含めて詳しく記載されています。
対応策についても記載されていますが、見出し以外にキーとなりそうなビジュアル要素(図やイラストなど)の効果についても知りたいところです。
私もここで紹介するWeb記事を見つけるために、普段から膨大な量のフィードを読んでいるのですが、この記事で紹介されているような読み方をしていることに気づかされました。

効果が実証されている7つのUXリサーチ手法まとめ (UX MILK)

UXデザインに関する手法が7つ紹介されています。
入門的な内容で、一通りご存知の方も多いと思いますが、個人的に気になったのが「調査」と「評価」の境界線です。
一般的には 1, 4 が調査のための手法(7 もどちらかというとこちら)で、2, 3, 5, 6 が評価のための手法と分類されますが、ここで一緒くたに取り扱っているのが興味深かったです。
短いスパンでUXデザインを回していくには、あまりそうした分類は必要ないのかもしれないと思いました。

記事をより読みやすくする『NewsPicks』のデザイン (CAREER HACK)

ニュースアプリのUXに関する記事です。
コンテンツそのものがUIであるという点や、広告型のビジネスモデルがコンテンツに影響するといった話は参考になります。
今まで20種類近くのニュースアプリをインストールしてみた身としては、「NewsPicks」はその中でも一二を争う読みやすさだと思うのですが、それはこれらのUX要素だけでなく、すっきりとしたUIもかなり寄与しているように思います。

なぜUXという言葉は広まったのか (Tsutomu Sogitani)

UXという言葉にフォーカスしつつ、「UXとは何か?」を語る内容になっています。
ここで挙げられている3つの視点は、それぞれその通りだと思いました。
ただ、言葉だけ広がっても、記事の最後のほうに書いてあるように誤解が生じているケース、あるいは実際にはあまり重視されていなかったりされるケースも見受けられます。
UXを重視して成功した事例も多く出ている昨今、これらを有効活用し、UXデザインの浸透を目指す取り組みがもっと必要なのかもしれません。

Why Users Make More Errors with Instant Inline Validation (UX Movement)

Webサイトでのフォーム入力時、入力エリアの近く(インライン)で表示するエラーをどのタイミングで表示するかという記事です。
送信ボタンを押したときにエラー表示したほうが混乱が少なく、短い時間でタスク完了できるのことですが、確かに入力中に早々とエラーが表示されてしまうと、それほどリテラシーの高くないユーザーの場合は混乱してしまう可能性があるように思います。
これを読み進めながら「パスワードはちょっと毛色違うけどなぁ」と思っていたら、最後のほうにその件も書いてありました。

Participants at Usability Tests (Skcript)

ユーザビリティテストの参加者について、いくつかの型に分類した記事です。
どれもよく見かけるような型だと思いますが、テストの目的によってどういった型が適しているのかも変わってくるでしょう。
いずれにしてもスクリーニング(被験者の選定)が大事だということだと思います。
なお、個人的には自分が被験者になったときに Spot-light に陥りそうなので気をつけねばと思います。(意識して気を付ける、というのも良くない結果を生みそうですが。)

UX関連記事 (2018/4/16)

今朝は暴風雨の中マラソンをやってきました。会場に着くまでは、車でも外出を渋りたくなるような天候で戦々恐々としていましたが、走り始めた時は小康状態になったので助かりました。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

ユーザーの心を掴むヒントは“ハイパー・パーソナライゼーション“にあり (freshtrax)

Webサービスのパーソナライゼーションに関する記事です。
AmazonSpotifyの取り組みを「ハイパー・パーソナライゼーション」と呼んでいますが、今や広く知られてきていて、敢えて「ハイパー」を冠する必要もないくらいになっていると思います。
個人的には、知らず知らずの間に限られた選択肢の中で消費行動が行われていくことを良しとするのか?結果的に人々の自由が奪われていないのか?といったあたりが気になるところです。

『ハマる仕掛け』を作れば、習慣的にプロダクトを使ってもらえる。フック・モデルの活用事例 (Workship MAGAZINE)

私の大好きな『ハマる仕掛け』の著者による記事です。
ハマる仕掛け(フック・モデル)は、言ってみれば製品やサービスの利用の習慣化ですが、たまにしか使わない製品・サービスについてどう適用するかについて説明されています。
この「たまに」の度合いにもよっても変わってくるのかもしれませんが、この考え方はサービスデザインのアプローチに近いものを感じました。

サイト内検索の結果に商品画像を。「リッチサジェスト」でユーザビリティを向上させる (ECのミカタ)

検索候補を表示するのに画像も一緒に出すことで、ユーザーのわかりやすさやコンバージョンにつなげるという記事です。
やや宣伝的な内容ですが、これを読んで検索候補と検索結果の違いについて改めて考えさせられました。
サジェストは前者、インクリメンタルサーチは後者。ではこのリッチサジェストはどっちなのでしょうか。
そういう境界自体が無意味なのかもしれませんが、より商品訴求につなげるため個々のコンテンツを露出するなら後者の位置付けになるでしょうし、その場合はUIも検索結果的な見せ方が良いのかなと思いました。

現代のWebナビゲーションにおける4つのルール (UX MILK)

Webサイトのナビゲーションに関する記事です。
4つのルールとして挙げられているものは基本的なものですが、それぞれの説明はかなり充実していてわかりやすいです。
特にアイコンのラベルの項と、デスクトップとモバイルのナビゲーションの項は参考になります。

The Future of UX Design Is Automation (UXmatters)

将来的にUXデザインはオートメーション化されるという記事です。
イデアを形にする(プロトタイプをつくる)のにかける時間が短縮される、といった視点だけでなく、開発プロセス全体に関わる短縮化という観点でもまとめられています。
こういった世界が実現されると、企業のIT戦略もかなり変わってきそうですが、現状としては足元の小さなところから自動化・効率化できる部分を、マシンラーニングなどの最新技術を軸にして見つけていくのが堅実かもしれません。

How To Design Emotional Interfaces For Boring Apps (Smashing Magazine)

アニメーションやキャラクターを使って、退屈なアプリを楽しくするという話です。
そもそも退屈なアプリを設計しないようにするのが先決だとは思いますが、それはさておき多くの例が記載されていて、見ているだけでも楽しい気分になります。
なお、あまり関係ありませんが、この記事を読んで高杉晋作の辞世の句を思い起こしたのは私だけではないはずです。

UX関連記事 (2018/4/9)

先日はかなりの強風で、自宅は洗濯物干しが被害を受けました。そんな中出かけて行った私は、看板など飛来してこないかおっかなびっくりでした。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

「不安」をいかに解消するか。実証実験から見る自動運転のユーザー体験 (UX MILK)

自動運転に関するインタビュー記事です。
私も一度自動運転車を体験してみたいと思いますが、いつも乗る車両で運転士がいるものといないものがあったら、前者を選んでしまうと思います。
これを「不安」だと言ってしまうのは簡単ですが、その解消というのはなかなか難しい問題です。昨今の死亡事故などの報道があると、不安ではなく現実的な危険ということになってしまうからです。
いかに不安を根拠の薄いものにしていくか、まずはそこからだと思います。

心理学的な仕組みを用いてユーザーの行動を誘導するデザイン「ダークパターン」とは? (GIGAZINE)

ダークパターンについて、具体的な事例とともに説明されている記事です。
わかりやすく書かれているので、あまりこの方面に詳しくない方にとっても理解しやすいと思います。
私もいくつかメルマガを解除しようとして諦めているものがあり、こうなると発信元への不信感も生まれてしまいます。
それだけなら個人の問題ともいえるものの、この記事に書かれている「スパムメールが送られてしまう」問題は、他への迷惑もかかるので、何としても避けるべき設計だと思います。

AndroidiOSと同じデザインで!」と言われたときの対応案 (Qiita)

iOSアプリをAndroidに移植するときにデザイン観点で気をつけるべき点についてです。
この「同じデザイン」というのが曲者で、まずは何のために同じデザインにするのか、よく確認する必要がありそうです。
この記事では各UIコントロールをどう使うのかについて詳しく書かれています。
これに基づいて適用するコントロールを決めたり、あるいは共通化せずにMaterial Designのパターンを採用したり、と考えていくと良いように思います。

Amazonダッシュ・ボタンから学ぶ!これからのサービスデザインとは… (SeleQt)

Amazonダッシュボタンに関する考察記事です。
ユーザーとの継続的な関係を構築し、注文する手間を少なくしている点が取り上げられており、個人的にも確かによくできたサービスデザインだと思います。
これをもっと突き詰めると、ユーザーが注文したいと思ったとき、つまりストックが少なくなってきたタイミングを先読みして自動で注文、というサービスが考えられますが、消費財メーカーやAmazonは、すでにそのあたりの青写真も考えているのかもしれません。

Not Now (Prototypr)

「今はやめておく」とか「後で」といった意味のボタンについての記事です。
同じような傾向があることがたくさんのスクリーンショットで説明されており、わかりやすいです。
この記事で問題としているのは、「後で」を選択したときに次回も同じポップアップが登場する煩雑さで、解決策についても書かれています。
ただ、ポップアップ以外の良い手段(ちゃんとユーザーに伝わり、かといって迷惑にならないようなもの)も考える契機にしてみたいと思いました。

What HQ Trivia Can Teach Us About UX (Usability Geek)

HQトリビアは昨年末からアメリカを中心に猛烈な勢いで利用者が増えているクイズアプリです。
これについて、主にスケーラビリティの観点からUXがイマイチである点について指摘し、それでも使い続ける中毒性について記載されている記事です。
UXとは何ぞや?の話にもなってきますが、中毒性やコンテンツの魅力もUXに含まれると考えれば、これは良いUXといえるのかもしれません。
私もまだこのアプリ(というかクイズショー)をやってみたことはないのですが、やりだすとハマりそうなので、まだ手は出さないようにしたいと思います。

UX関連記事 (2018/4/2)

そろそろ桜も散りはじめてしまいましたね。大量に桜の花びらが舞っている姿を見かけますが、あの花びらはいったいどこへ消えていくのか気になります。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

メールアドレスの確認フィールドをなくすべき理由 (UX MILK)

メールの確認フィールドは間違い防止になっていないのでやめたほうがよい、という記事です。
6割の人がコピペしている、という調査結果など、興味深いデータが引用されていて参考になります。
このような、何となく必要だと考えているのを見つめなおすというのは大事だと思います。
ただ、代替案として提示されているものが、それほど良案とは思えません。
OpenIDを使って入力自体をなくしたり、ドメイン部分の入力補助をしたほうがより良いと思います。
そもそも何のためにメールアドレスを収集するのか、メールアドレス以外の連絡手段ではだめなのか、考えていく契機にしたいです。

人気のモバイルアプリに共通する11の画面 (Adobe Creative Station)

11種類の画面パターンについて記載された記事です。
「人気のモバイルアプリ」とありますが、元々が海外記事のため、あまりなじみのないものもありますが、これを見ると、多くのアプリが同じような画面パターンで成り立っていることに気づきます。
どれも重要ですが、5番目の「ユーザーの進捗」はしっかり対応できるとよいように思いました。
自分がどこまでやったか、ということが可視化されるので、ユーザーが今の立ち位置を客観的にわかるという点だけでなく、ユーザーが今までかけたコストもわかるので、それを無駄にしたくないというモチベーションにもつながると思います。

アマゾンのAIスピーカーで生活は変わったか? (日経ビジネスオンライン)

AIスピーカーに関する入門的な記事です。
私が注目したのは「生活が変わったかどうか」という観点で、結論としては、変わらないけど今後できることが増えて、使う側も使いこなしていければ変わっていくかも、という具合でしょうか。
「できることはスマホでもできる」というところが現状だと思いますが、個人のデバイスではない「家族のデバイス」として今後成長していくとおもしろくなりそうです。

ユーザーテストで一番大事なのは“観察”だと思う。 (Shusaku Umemoto)

ユーザーテストに関する記事です。
この中で記載されている「ユーザーテストに感じている疑問」の5項目はどれもありがちなものばかりです。
観察が大事という点については、ユーザーの声ではなく直面している事実に着目しようという意味で、ユーザーテストの基本的な考え方になります。
これはもうひとつのユーザーテストに対する疑問、「お客さんの言うことを聞いていたら、革新的な製品など出来ないのでは?」というものの答えになると思います。

7 UX Deliverables: What will I be making as a UX designer? (Interaction Design Foundation)

UXデザイナーが作る成果物についてです。
ペルソナやストーリーボードなど手法としてもよく登場するものだけでなく、ユーザーフローやユーザビリティレポートなども含めて成果物ベースでまとめられています。
最後のほうによく作られている成果物のランキングが出ていますが、1位の静的なワイヤーフレームを始めとして、Web上でよく話題となっている成果物とは隔たりがあるように感じます。
ごく一般的に作られているものにも、もう少しスポットライトが当たってもよいように思いました。

Best 5 UX Books Released In Q1 2018 (Sherif Amin)

2018年の現時点までに出版されたUX関連の書籍の紹介です。
海外記事なので当然全て英書です。
リンクもAmazon.comのリンクになっていますが、現時点でもAmazon.jpで買えるので、英語の得意な人は挑戦してみてもよさそうです。
英語がそれほど得意ではない私は、早く翻訳が出るといいなぁと思っています。
どれも興味深いものが紹介されていますが、特に3番目の「This Is Service Design Doing」は、サービスデザインの新しい教科書になりそうな予感もします。

UX関連記事 (2018/3/26)

この週末1泊で旅行に行ってきましたが、あろうことか着替えを丸々忘れてしまいました。脳内に先に春が来てしまったようです。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

デザインの主要トレンドとその未来―フラットデザイン、スキューモーフィズム、マテリアルデザインミニマリズム (Adobe Creative Station)

UIデザインのトレンドに関する記事です。
スキューモーフィズムからフラットデザインといった流れが一通り記載されていて、あまりこのあたりに詳しくない方にとってはわかりやすくまとまっていると思います。
スキューモーフィズムについては、この記事では「過去のもの」と言っていますが、海外の記事では多少見直される記事も散見されるので、良い点(現実社会と同じように理解でき、操作できる点など)は押さえておくとよいと思います。
いずれにしても、最後に書かれているミニマリズムの潮流については今後も継続するトレンドだと思います。

モチベーションを考える--課題解決のためのUI/UX (ZDNet Japan)

モチベーションとUXに関する記事です。
「棚の奥にある器具」という表現は言い得て妙で、いかに利用開始までのハードルを低くするかが大切です。
後半に予期的UXの話も出てきていますが、ハードルがいくら低くても、後で事前の期待とずれた内容であると知る、というのは良いUXとはいいがたいです。
その意味で、使い始めようとするときにいかに適切にバリューを伝えられるかも大事だと思います。

ネットワーク接続状況とUIデザイン (CrowdWorks Designer Blog)

ネットワークの接続が悪いときのUIに関する記事です。
状況をどう伝えるかについて、全画面でわかりやすく表示するものとか、メッセージを少しだけ表示するものが紹介されています。
個人的に困るのは、こういう状態から復帰するときにコンテンツが読み直しになってしまうケースです。
仕方ない部分もあると思いますが、どこまで見たかがわからず不便です。
それにしても、この記事の著者は日本語を勉強中にしてはとても上手で、自分ももっと英語を頑張らないと、と思えてきます。

Retty流 User Happyのつくりかたvol.2 デザイナーによるiOS版アプリのUI/UX改善事例 (CREATIVE VILLAGE)

アイコンを変更してわかりやすくしたことに関する記事です。
こうしたアイコンは独自のものを作りたくなりがちで、このケースでも元々はそうだったのかもしれません。
それを標準的なものにするという決断をするのは内部の説得が難しい場合も多く、その意味で素晴らしいと思います。
事後の評価も上々のようですが、これ以外の施策の影響がどの程度あるのか気になるところです。
うまく本件の成果だけを分離したり、定性評価で確認したりできると良さそうです。

5 steps to a hypothesis-driven design process (InVision Blog)

仮説ドリブンのデザインプロセスの紹介です。
けっこう長い記事ですが、プロセス全体がわかりやすく解説されています。
赤い字のところ「アイデアを思いつくのは簡単だが、正しい問題を解決するのは難しい」というのが大事で、このプロセスを実施する理由にもなるものだろうと思います。
最後のほうにある「私たちは『知らない』ということを知らない」という言葉も大事で、自分の業務もちょっと振り返って考えてみる必要があると感じました。

4 Most Hated UI Tricks (Webdesigner Depot)

主にWebサイトにおけるUIコントロールで、避けるべきものについて記載されている記事です。
初めの3つの項目はダメなものもよく見る一方で、使い方を間違わなければ良いUXを提供できるものだと思います。
ただ、一番最後のスクロールハイジャック(ブラウザー標準のスクロールバーではなく、自前のスクロールバー(的なもの)に置き換えれているもの)については、なかなか良い使い方は難しいと思います。
どちらかというと提供者側の自己満足になってしまいがちなので、使うこと自体を避けたほうがよさそうです。