UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2018/10/1)

iPhone XS を購入しましたが、最近まで使っていた iPhone 6s とそれほど変わらず。使い慣れていた通りに使えて安心しつつ、新しさを感じられず残念に思っている自分もいて、いったいどっちを望んでいたんだろうと考えてしまいました。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

3人の専門家が語る、2018年のUXデザインにおける変化 (UX MILK)

今年のUXデザインにおける変化という記事です。 すでに2018年も残すところ3か月ですが、原文は今年の1月に出ているようです。
おもにアクセシビリティに関する記事が取り上げられているのですが、個人的に気になったのは2番目、アクセシビリティのカスタマイズの話です。
どちらかというと「誰にでも使いやすいアプリやサービスを」という文脈でアクセシビリティユニバーサルデザインについて捉えていた節がありますが、「その人にとって使いやすいアプリやサービスを誰にでも」というほうが理にかなっていて、これからはそれを目指すべきだと思い直しました。

わからないことを理解することが第一歩。 (UX TIMES)

UXデザインでわかったつもりになっていることに関する記事で、記事自体はとても短いです。 ソクラテスの「無知の知」という言葉が引用されていて、確かにこれはUXを考えるうえで大事な要素だと思います。
この記事ではUXやUIに関する知見を指しているようですが、それ以外にも、例えばユーザーテストを行ってはじめて気づかされるものとか、自分ではない他者をわかったつもりになっているケースも多いと思います。
ユーザーのことがわかっていると思うのが一番危険で、わかっていない可能性を意識することは大切にしていきたいと思います。

UIデザインは人の好奇心に依存している (@Mister_K)

機械音痴とか、UIを上手に使えない人は好奇心が不足しているのではないか、という記事です。
この記事で引用されている「機械音痴の正体」は確かになるほどと思えます。
これらを手当てしてあげればよいわけですが、好奇心を持つように仕向けるのもなかなか難しいもの。
ユーザビリティの視点で考えれば、なるべくユーザーのメンタルモデルと合致するものにして、学習コストを減らすのが良いのだと思います。
最後の行に書かれた叫びには、3D Touch も付け加えてほしいところです。

よりスマートへ、より高いカスタマー・エクスペリエンス提供へ。空港の飽くなき挑戦 (wisdom)

空港のCXの取り組みに関する記事です。
いくつかのキーポイントと、取り組み事例について紹介されています。
空港はやはり行列とか待たされることが課題で、その取り組みについても書かれていますが、これらはそのうちAIが予測することで最適化されていくのかもしれません。
なお、5番目のバゲージロストはまだ経験ありませんが、なったら泣けると思います。

Is Your Freemium Strategy Harming Your App's UX? (Usability Geek)

基本的な機能を無料で提供し、もっと多くの機能を使う場合に課金するモデルをフリーミアムと呼びますが、これがアプリのUXを阻害しているという記事です。
フリーミアムや無料トライアル(こちらは一定期間など制限を設けてフル機能が使えるモデル)についていくつかのパターンを紹介しつつ、問題点などについて記載されています。
最後の方に書かれている「無料の機能の中でユーザーの行動を把握することが大事」というのは確かにその通りだと思うのですが、一方で無料慣れしているユーザーが増えてきている状況でどこまで有効なのかも気になってしまいます。

What Origami Can Teach UI/UX Designers? (Decklaration)

パッと見、プロトタイピングツールの "Origami Studio" とか、発想共有ツールの "Business Origami" の記事かなと思いましたが、そうではなく、純粋に折り紙に関する記事で、UI/UXデザイナーが折り紙から学べることが記載されています。
「最終形を意識して折り始めるようにプロジェクトを進める」とか「最初に折り目を付けておくように準備が肝心」など、確かにそういわれればもっともな話、と思えるような内容になっています。
個人的にはこれを機に、折り紙の哲学や歴史に詳しくなろうかなと思いました。