UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2021/2/22)

先週から始まった大河ドラマ、主人公の渋沢栄一は私と同郷です。さすがに観ないと、と思いつつ、まだ録画したまま10分くらいしか観ていません。。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

音声UXの可能性 (in-Pocket)

Clubhouse を端緒とした音声UX についての記事です。
日本でなかなかスマートスピーカーの普及が進まない話が書かれていますが、確かに認識精度がまだまだなので、うまく伝わらないと恥ずかしいから話すに話せない、というケースも多そうです。
なお、スマートスピーカーの音声UI と、Clubhouse などの音声サービスは同じ括りで議論されがちですが、現時点ではこれらを分けて、それぞれのベストプラクティスを考えていくと良いのでは、と個人的には思います。

画面単位ではなく,画面遷移を意識した改善 (gihyo.jp)

アプリや Webサイトを改善するとき、ひとつの画面だけでなく、画面フローを考慮して改善を検討する必要がある、という話です。
ユーザーのストーリーを意識する、ということで、具体的な手順が説明されています。
課題を感じている画面の改善だけでは不十分だったり、他の画面に影響が出たりすることを考えると、一度全体の画面を解体して再構築する中で、個別の画面について考えるというスタンスが良さそうに思います。

【悪い悪いUI・良いUI】発想の転換から打開したアイデアまで【デザイン思考】 (Angry Breakfa$t)

良い UI、悪い UI を紹介したまとめ記事です。
大量に紹介されているので、時間がある時にリンク先まで含めて一通り見てみるとおもしろいかもしれません。
有名なものも多いですが、初めて知るものもあり、勉強になります。
悪い UI の紹介のところで、デザインの失敗とか敗北とか言われがちですが、これはデザイナーだけの責任ではないはずです。
企画の失敗、プロジェクトの失敗として、誰もがこうした事例を学んでいく必要があると思います。

CXデザイン・UXデザインの違い|それぞれの役割も合わせて解説 (UX JUMP)

UX と CX の違いについての記事です。
それぞれのフォーカスしている領域や、両者が連携していく必要性について、詳しくまとめられています。 こうしてみると、UXデザインは製品開発、CXデザインはマーケティングがベースとなっていることがよくわかります。
利用者と購入決定者が異なる場合にはそれぞれ考慮していく必要があると思いますが、両社が同じケースでは、より連携して、ひとつのカスタマージャーニーを見ていけるとよいのかもしれません。

Dangerous UX: Consequential Options Close to Benign Options (Nielsen Norman Group)

危険な UX ということで、正反対の選択肢が近くにあることで間違えて選択してしまうような例について説明されています。
いわゆるヒューマンエラーを誘発しやすい UI が例示されていて参考になります。
中でも間違えてアーカイブしてしまうという例は、スリップ(押し間違い)したときにかなり困るものですが、その理由にはアーカイブしたものをどこから見られるかよくわからないこともあると思います。
あと、ユーザーがミスしてもすぐに元通りに戻せるようを考慮した設計というのは今の時代必須だと思いました。

Are workshops ruining the UX design world? (UX Collective)

UXデザインプロセスにおけるワークショップについての記事です。
ワークショップを過信しない方がよい点について、いくつかの観点から指摘されています。
確かにどの点もワークショップ実施前や実施後に考慮すべき点だと思いますが、2番目の「デザイナーに意思決定を任せるべきで、出たアイデアは検討要素にしかならない」というのは当てはまらないこともありそうです。
意思決定プロセスは計画次第だと思いますし、参加者のモチベーションにも影響するからです。
より良い巻き込み方を実現できれば、その後の開発を含めて良い影響を与えることができると思います。