UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2020/5/4)

家の水槽が汚れていたのですが、近所で取ってきたヌマエビを放ったらすごくきれいにしてくれました。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。 (来週はたぶんお休みします。)

トイレットペーパー買い溜めをデザイナーとして分析してみた (berax)

トイレットペーパーの買いだめ現象や、ロックダウン下での自宅待機などについて、人間心理などの観点で説明した記事です。
フェルミ推定まで持ち出して細かく分析されており、なるほどと思います。
最後のポイントで、STAY HOMEが有意義だと思えず無駄な行動をしてしまう、というのは、その効果が実感できないのが一番の課題だと思います。
環境問題への関心が高まらなかったり、投票に行かない人がいたりというのは、自分の行動の無力感から来るものも多く、そこでいかに効果を実感してもらえるかのデザインが大事だと思います。

【ダメなUI ✖ 良いUI】イライラするデザインを改善してみた! (TRYM Laboratory)

UI 改善に関する記事です。4つのケースでダメなUI と良いUI について、実際の挙動をムービーにして紹介されているのでわかりやすいです。
1番目や2番目の項目についてはダメなUI の例がイマイチ過ぎるような気もしますが、最後の項目は普通に目にするので、ここでの良いUI のような表示になっていってくれると良いなと思います。

危機の時代に必要な「良いサービス」をデザインするために (Adobe Blog)

https://blogs.adobe.com/japan/cc-web-designing-services-times-of-crisis/

良いサービスを提供するためのポイントを 10項目の原則にまとめた記事です。
この人の行動力と、そこから得られた知見をこうしたかたちですぐにまとめたのは素晴らしいと思います。
最近新型コロナウィルスに関して、いろいろなアプリやサービスからサポートのメールや通知を受け取ることが多くなりました。
こうした状況で、ユーザーに寄り添い、どう向き合っていくのか、急ぎ考えて行動していく必要がありそうです。

わかりにくい「UX設計」の理解を深めるサービス事例11選 (LISKUL)

UXを重視しているアプリやサービスについてまとめた記事です。
最初の 7例がアプリや Webサイト、後の 4例が製品やサービスとなっていますが、前者のほうは UX というより「よくできたアプリや Webサイト」という感じの説明になっていて、UX設計の理解がさらに混沌としてしまいそうです。
どちらかというと後者のほうが UX設計として理解しやすいと感じました。
身近なアプリやサービスなど多く出てきますが、UXデザインプロセスをいかに適用したかよりも、いかにユーザー視点に立っているかが重要だと改めて思いました。

Salience: The psychology of an experience you can’t ignore (UX Magazine)

ユーザーに気づいてもらえることの大切さについて記載した記事です。
Salience というのは日本語でいうと「サリエンシー(顕著性)」という脳科学の用語ですが、平たく言えば目立つものに注意をひかれるということです。
どうやったら目立たせることができるかについて記載されていて、代表的な例が紹介されていますが、ユーザーに取ってもらいたい行動を考える時に役立ちそうです。
Apple がシンプルにすることで目立たせていると紹介されているのは興味深く、これはジャムの法則にもつながるのですが、選択肢を絞ることでユーザーにとってわかりやすくなっていると言えそうです。

10 Soft Skills for UI & UX Designers (UX Collective)

UIデザイナーや UXデザイナー向けのソフトスキルについてまとめた記事です。
10項目紹介されていますが、大半の項目で実際にどのように発言や回答をすればよいか、模範例と良くない例を対比させながら説明されているのでわかりやすいです。
こうしたスキルを磨くことは大事ですが、最後の Adaptation は知識をつけることで対応できそうなものの、それ以外の項目はどうやって磨くかと言われるとなかなか難しいです。
プレゼンテーションスキルやファシリテーションスキルがそれに当たるのかもしれませんが、ひとまずユーザーを念頭に置いて発言・回答するというだけでかなり改善されそうな気もしました。