UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2020/3/30)

新型コロナウィルスの影響が大変な規模になってきていますね。。しばらくは平時の状況に戻れないものと腹をくくらなければならなそうです。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

「要件定義」がうまく機能しない「3つの壁」 (Think IT)

ユーザーインタビューに関する記事です。
要件定義を行う際に、エンドユーザーの本質的な課題を吸い上げられない壁として、3つのポイントが挙げられています。
どれも重要な点ですが、1番目と2番目はすべてのプロダクトで注意すべきで、3番目は特にB2Bで注意すべきだと言えます。
窓口の人が考える優先度や、把握している課題は、実利用者と異なる可能性があるということを留意しておかねばと思います。

デザイナーから開発者への「引継ぎ」を改善するためのアイデア (Adobe Blog)

デザインを実装に落とし込むためのプロセスを改善するという記事です。
デザイナーと開発者との協業が大事とのことで、要は密にコミュニケーションをとる必要があるということが書かれています。
最後のほうで出てくるホットポテトプロセスは興味深いです。
デザイナーと開発者の関係をうまくしていくのは喫緊の課題ですが、本来的にはこの両者だけでなく、検証チームもマーケティングチームもカスタマーサポートチームもすべて開発チームの一員としてコミュニケーションを取っていくのが良いのだろうなと思います。

思わず文句を言いたくなる「クソアプリ」、10代・20代があげた理由1位は?【FROSK調べ】 (Web担当者Forum)

クソアプリについてのアンケート記事です。
利用頻度が考慮されてなかったり、理由が示されてなかったりと、けっこう突っ込みどころが多い内容ですが、全体の傾向としてはわかります。
課金誘導、広告については、アプリを無料で使うものという概念が浸透してしまったからと言えます。
アプリ開発も無料ではないわけですが、お金を払ったユーザーにどう楽しんでもらうか?ではなく、ユーザーにどうお金を払ってもらうか?が第一義になってしまうのは怖いなと思います。

悩まないUIは、良く出来ているUI (UX TIMES)

UI設計をする際は、直感的に理解できるものにしようという記事です。
たくさん悩んでしまう UI、つまりは認知負荷が高い UI といえると思いますが、これが 2例挙げられています。
どちらも理解するのに苦しみますが、2番目のほうは別の位置に取り付けようとしていたかもしれないので、運用の問題といえるかもしれません。
最後のまとめに大事なことがさらっと書いてありますが、直感的に理解できるというのはコンテキストとメンタルモデルに合っているということなのだろうと思います。

7 Laws of UX Design and what happens when you break them (UX Planet)

UXデザインの法則について紹介した記事です。
航空予約サイトを例にとって、7つの UXデザイン(というか心理学)の法則について解説されているのでわかりやすいです。
タイトルには「破るとどうなるか?」とありますが、そのあたりについて記載がある項目があまりありませんでした。
個人的には6番目の「オッカムの剃刀」について詳しく知りませんでしたが、要らないものを削るときにこの法則を引用すると、より納得感が出そうです。

4 Step Process for Testing New Product Ideas with Landing Pages (Designmodo)

ランディングページを使って新しいプロダクトのアイデアをテストする方法を解説した記事です。
プロダクトが出来上がる前にプレゼンテーションを提示してユーザーの反応を得るというのは「逆行法」と呼ばれる手法で、先にプレスリリースを作ってしまうとか、広告を作ってしまうといったかたちで使えます。
この記事ではランディングページがすぐに作れることに着目して、これを有効利用するための作成のノウハウまで詳しく書かれています。
ただ、コンバージョン率が低かった原因が、プロダクトのアイデアが悪かったからなのか、ランディングページの作りが悪かったからなのか、は判断に困りそうだなと思いました。