UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2022/2/14)

近所で古い家屋の取り壊しが行われていますが、そういえば小さいころ実家の近くで取り壊し作業があり、ショベルカーの一撃で家が一気に崩れてしまって戦慄したのを思い出しました。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

Adobeがダークパターンでユーザーをだまし12カ月間契約をさせているとして海外で話題に (GIGAZINE)

Adobeサブスクリプションがダークパターンになっているという翻訳記事です。
今だとこの手順通り誰でも確認できるようになっていますが、確かにわかりにくいですね。
デフォルトの選択肢が年間契約になっているのは、確かに意図しない契約になってしまう可能性もあるので、真摯に行くなら明示的に選択させたほうが良いように思いました。
細かい条項を読まない、というのは大半のユーザーで共通だと思いますが、そういえば最近アメリカのほうで利用規約の要約を必須とする法案が提出されたという話もあるので、徐々に良い方向に変わってくるかもしれません。

細部に宿る、UI・UXデザイン。 (セブンデックス)

細かい UIデザインについての記事です。
細部まで丁寧に考えられている事例がいくつか紹介されています。
数字キーボードの例は確かにときどき見かけますが、メールアドレス入力用キーボードが出てこないパターンもよく見かけます。
これはどうにかしてほしいなといつも思います。
最後の例はいわゆるマイクロインタラクションと呼ばれるものですが、こうしたところがちゃんとしていると、サイトやサービスに対する信頼も高まるのではと思います。

ユーザビリティの変質 (U-Site)

ユーザビリティについての記事です。
UX というキーワードが主流となり、ユーザビリティが隠れつつあるものの、その重要性は変わらないという点について説明されています。
確かに最近ユーザビリティ観点の記事は少なくなっていますが、ある程度品質の高い製品やアプリがベストプラクティスとなり、当たり前品質になってきていたり、UXデザインという枠組みでユーザビリティの向上も図られていると思われ、ユーザビリティというキーワードが聞かれなくなったのはポジティブに解釈しても良いのかなと思います。
ただ、そうした流れの中で、ユーザビリティについての理解がないまま設計するという風潮になってしまったら、それはそれでかなり危険だなと思います。

トイレの違和感に気づく? 前に戻る勇気が成功の確率を高める (日経クロストレンド)

多目的トイレを題材にインクルーシブデザインについて説明した記事です。
評価フェーズで発見された課題について、ちゃんと前のステップに戻って課題定義や設計をやり直す必要性についてまとめられています。
インクルーシブデザインに限らず、評価フェーズでの課題を場当たり的な対応で乗り切ろうとするケースはあると思うので、気をつけねばと思いました。
トイレの違和感について言えば、私が気になったのはトイレットペーパーの位置がここでだ丈夫なのか?ということですが、こうした部分もインクルーシブデザインの成果のひとつなのかもしれません。
(詳しい方がいたら教えてください。)

Using QR Codes In Your Business: Best Practices And Pitfalls (Smashing Magazine)

QRコードのデザインについての記事です。
QRコードによるアクセスはユーザーのタッチポイントとして適しているが、注意すべき点もあるということで、それらについて詳しく説明されています。
パンフレットや街中の看板など多くの実際の事例が紹介されているのですが、ロシア語の事例ばかりで理解するのがちょっと大変です。
(私は Google のリアルタイム翻訳を使いました。。)
ユーザーが見やすい位置に置くとか、リンクの説明とリンク先が合っている必要があるなど、一通り押さえておくべき点が書かれているので、QRコードの使用を検討する際のチェックリスト的に使えるなと思いました。

Making a great first impression in product design (UX Planet)

アプリの起動画面についての記事です。
起動画面での第一印象が全体の評価にも影響してくるということで、Apple の OOBE(Out-Of-Box Experience)などをはじめとした実例を引き合いに、どういう起動画面にすべきかがまとめられています。
悩ましいなと思ったのが、デザインガイドラインなどで記載されている「起動画面は極力短くする」という内容です。
筆者はこのために 2つの起動画面を用意すると良いとしていますが、開発が大変になりそうではあります。
初回利用時のオンボーディングに、良い第一印象をもたらすような表現を入れるなどして便宜上分ける、というのが現実的かもしれません。

UX関連記事 (2022/2/7)

オリンピックが始まりましたね。この間終わったと思ったらもう次か、という感じですが、やっているとつい見てしまいます。。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

メタバース空間を設計するポイントは? 企業が意識すべき体験設計の勘所を解説 (CreatorZine)

メタバースの UI設計についての記事です。
3D空間をどうやって設計するか、実践的な内容が説明されています。
なるほどと思ったのが「快適な空間にする」という点で、確かに非日常の中にも居心地の良い空間であることが担保されないと継続的な利用は難しいなと思いました。
UI については既視感のあるものを考えるということで、これもそのほうが利便性が高いだろうなと思います。
ただ、2D のデザインが現実を模したものからフラットデザインに変わっていったように、将来的には変化が生まれるかもしれませんね。

クルマのUXはキケンな過渡期 最近のクルマはコクピットドリルで説明しきれない問題(ITmedia NEWS)

車のコクピットなどの UX についての記事です。
コクピットドリル(UX 用語風に言うとオンボーディングかもしれません)で説明しきれない問題点や、自動運転にまつわる課題などについて説明されています。
高機能化が進んで使いこなせない、というのはスマホだけではなく車でも出てきている問題ないので、コクピットも従来の延長線ではない UI の進化が必要なのかもしれません。
(簡単ではないと思いますが。。)
そういえば私もこの前レンタカーで車線はみ出しの警告音がたまに鳴っていたのですが、なぜ鳴っているのかわからず半ドアかと思っていました。。

ビジュアルデザインにおける閉合の法則 (U-Site)

ゲシュタルトの法則の一つ、閉合の法則についての記事です。
閉合の法則の説明だけでなく、実際の事例についてもわかりやすく説明されています。
ロゴなどのビジュアルの説明だけではなく、コンテンツが見切れて表示することでユーザーにヒントを提示することについても説明されていて、勉強になる内容だと思います。
コンテンツの表示時にこうした工夫は欠かせないものですが、デバイスの表示サイズによっても変わってくる可能性があるので注意が必要ですね。

オンラインでのUXリサーチ、どう進めればいい? LINEが3つのトライで見つけた、ハイブリッドメソッド (ログミーBiz)

コロナ禍でのオンラインのUXリサーチについての記事です。 試行錯誤しながら、どのような手段が有効で、どういった課題が残るか、といった点について詳しく説明されています。
完璧でなくても動き出すことに意味がある、というのはその通りだと思います。
考えてみれば、オンラインで仕事をすべてこなすこと自体、私たち全員が手探り状態だったなと思い起こしました。

I’ve been doing buttons wrong! Have you? (UX Planet)

ボタンのデザインについての記事です。
優先度の高いボタン、中程度のボタン、低いボタンをどのように表現するべきなのが、わかりやすさやアクセシビリティの観点から説明されています。
たくさんのパターンが紹介されていますが、筆者が良いボタンとして取り上げているパターンは確かにわかりやすいと思いました。
最後のほうでこれらのボタンを 3つ載せたダイアログが出てきますが、ダイアログの選択肢は 2つくらいに絞れると良いかもしれません。

When design consistency is harmful (Designing Atlassian)

UI の一貫性がもたらす問題についての記事です。
いくつかの UI を題材に、一貫性の効果と、そこで発生しうる問題点について説明されています。
記事の中で触れられているように、見た目が似ていて紛らわしかったり、内部の一貫性を重視して全体から見るとわかりにくかったりするのは確かに避ける必要があると思います。
一貫性は目的ではなく手段である、という点を忘れずに、一部の一貫性に固執しないで、ユーザーのメンタルモデルにあった設計をしていきたいなと思いました。

UX関連記事 (2022/1/31)

歯医者に行ったところ、虫歯が2か所あるということで治療中です。虫歯って削らず治す方法ないのかな、といつも思います。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

デザイン領域が拡大する――新しいUXデザインのひとつ「VUI」の進化がもたらすユーザー体験とは (CreatorZine)

音声UI についての記事です。 Siri や Google アシスタントなどの VUI の環境が進化してきていて生活に浸透してきていること、また将来の VUI の方向性について解説されています。
VUI の話題が最近そんなに出てこなくなったのは、一般的に普及して議論が落ち着いてきているからなのか、メタバースなどの流れに押されてやや盛り上がりに欠けてきたからなのか、どちらかわかりませんが(もちろん思い過ごしなのかもしれませんが)この記事に書かれているような、人間らしい受け答えなど、まだまだ発展の可能性は大きいと思いました。

世界のブランドロゴに隠されたメッセージ第二弾 (ビートラックス)

ロゴについての記事です。
ロゴの成り立ちというか隠された秘密が説明されていて、言われてみればなるほどと思うものばかりです。
これは第二弾のようですが、第一弾と合わせて読み物として楽しめます。
海外のものが多く紹介されていますが、日本のものも知りたいなと思いました。
日本だと市区町村のロゴについては、(私の出身の市章もそうですが)中に市区町村の名前が隠されているところが多いように思うので、そういうのを見つけるのも楽しそうだなと思います。

リモートワークで変化した、デザインチェックのより良いコミュニケーション5選 (LIFULL CREATIVE)

リモートでのデザイン関連のチェックのしかたについての記事です。
5項目が紹介されていて、コロナ禍で大半の人がこのうちどれかを(対面は当然にしても)経験していることと思います。
1番目と2番目は私もよく活用していて、背景説明まで文書で用意するとなると余計に時間がかかり煩わしいと感じることも多いです。
ただ、チェックする側としては、チェックしたい時間にチェックできるし、すぐに何も思いつかなくてもじっくり考える時間がとれるし、記録に残るし、で意外と良いところが多いなと思います。
働き方が対面オンリーに戻るのはないかもしれませんが、双方の利点をうまく活用できると良さそうだなと思いました。

UIデザイン上の画像の扱い方を研究してみよう (Design Switch)

主に Webサイトで表示する画像が UI に与える影響について記載した記事です。
画像を使うのは単なる賑やかしではなく、サイト全体のデザインに影響するという観点で、押さえるべきポイントが記載されています。
画像の効果はここに書かれている以外にも、サイト内の視線誘導に使えたり、雰囲気を和らげたりと、いくつかありそうです。
最低限、まったく意味のない画像を入れるのは避けた方がよさそうだと思います。

Make Defaults More Effective by Harnessing These Three Factors (UX Booth)

UI 上の選択肢のデフォルト設定についての記事です。
ユーザーに選択させることなく最適なデフォルト値を予め選択しておく、ということについて、3つのポイントを元に紹介されています。
実際のところユーザーが何を選べばよいかわからないような項目であれば、デフォルト設定の効果は高いと思います。 ただ、2番目のポイントの中で紹介されている おとりの選択肢は、一歩間違えばダークパターンになってしまうので注意が必要そうです。
最後のほうに書かれているデフォルト値のパーソナライズは、今後増えていくのではないかと思いました。

Designing aha! moments for customers (UX Collective)

アハ体験をデザインしよう、という記事です。
筆者がアハ体験だと思った事例が紹介されていて、記憶に残る体験を設計する必要性が説明されています。
いくつかの例が写真つきで紹介されていますが、こうした例は普段の生活の中でも見つけられるのではと思います。
最後のテレビと自転車のパッケージの例はけっこう有名で、デザイン関連の心理学でも取り上げられる話なので、覚えておくとよいのかもしれません。

UX関連記事 (2022/1/24)

実家から古いミニカーが出てきましたが、メルカリで見るとけっこう高値で売られている様子。でも傷だらけだから難しいかな。。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

VRに適用される10ユーザビリティヒューリスティックス (U-Site)

VRユーザビリティ原則についての記事です。 通常の GUI の原則は VR でも有効だということで、実際の事例を交えて説明されています。
今まで知らなかった VR アプリも多く紹介されていて興味深いです。
10ヒューリスティクスについては、UI であればなんでも大切なポイントになってくると思いますが、個人的には VR だったりWeb3 のインターフェースの場合は、3番目の「ユーザーの主導権と自由」というのが特に重要になってくるのではと思います。

ライティングは敬意をもって - ユーザーもひとりの人間です。大切に扱いましょう (KOTOBA UX)

UXライティングについて、ユーザーへの敬意を持った文言の書き方を説明した記事です。
いくつかの項目に沿って、ユーザーを騙すことなく真摯な姿勢で向き合う言葉遣いが説明されています。
それぞれ具体例が書かれていて、適切に日本語訳されているのでわかりやすいです。
「ユーザーもひとりの人間です」のタイトル通り、文中にもユーザーを十把一絡げにして扱うことに注意が促されていますが、これはライティングに限らず UXデザインとしても大事な点だと思います。

UX入門から上級者向けの各論まで!しっかり学ぶ UX DEGIN特集! (丸善出版)

UXデザインの本の紹介記事です。
出版社のフェアに関連して、有名どころの本を中心に何冊か紹介されています。
『UXデザインの教科書』以外はけっこう内容の難しめなものが多い印象です。
少し残念なのは、この記事のタイトルでデザインの綴りが間違えていることでしょうか。。
今回はリサーチ系の本をまとめた以下の記事もあったので、併せて紹介しておきます。
本から学ぶデザインリサーチ〜おすすめ書籍6選【入門編】 | Service Design Blog by Neuromagic

Webデザイナーにおすすめするインプット方法。【街はデザインで溢れている!】 (HIGH-FIVEクリエイター転職エージェント)

デザインセンスを磨くのに適した学習方法についての記事です。
本屋や街中で見かけるデザインなど、日常の中でデザインのインプットになる場が紹介されています。
居酒屋とか予想外のものもありますが、考えてみればあらゆるものがインプットになりえて、自分が意識してそこから得られるものを見つけようとするかどうかにかかっているように思います。
あと、記事でも書かれているように、「肌で感じる」というのはコロナ禍で忘れがちだけど大事なポイントだと思いました。

The importance of product first impressions (UXM)

製品の第一印象が大事という記事です。
最初のほうは自分の経験談(というか愚痴)になっていますが、それを元に、アプリやサービスも含めた製品の第一印象を良くするにはどうしたらいいか、いくつかのポイントが紹介されています。
良いデザインより良いオンボーディングが重要、とか、ユーザーに段階的な成功体験を促す、など、役に立つポイントが多いと思います。
その中でも、ユーザーの期待値を設定する、というのはかなり重要ではあるものの、同時に非常に難しいポイントだと思いました。

Which UI is better? The importance of contextual design (UX Collective)

良い UI を考える際に、ユーザーのコンテキストを考える必要があるという記事です。
UI の投票みたいなサイトは海外だとけっこう多く見られますが、日本だとそこまで多くないかもしれません。
ただ、一般的な UI を語る時とか、社内などでのレビューの際は、背景を深く理解せずにユーザビリティの観点だけで評価してしまうケースもあると思います。
それはそれで大事で、結果として的を得ていることが多いのですが、現状のままでも問題がなかったり、むしろそのほうが良い状況があったり、という可能性も意識していくのも必要だなと思いました。

UX関連記事 (2022/1/17)

週末緊急警報で寝られなかった人が大勢いるみたいですね。私も爆音に悩まされ、7回目くらいから消音にしました。。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

Netflixはいかにして、優れたデザインとUXをもって没入感のある体験を生み出しているのか? (SEO Japan)

Netflix のユーザー体験についての翻訳記事です。
使われている日本語がやや難しいですが、Netflix がどういう UX戦略でサービス提供しているか、詳しく説明されています。
主にオンボーディングとパーソナライズ、そしてコンテンツについて説明されていて、私もこれらの 3項目が肝になっていると思いました。
その中でもコンテンツについては、オリジナルのコンテンツで魅力的なものを作るというのは、Netflixくらいの規模だからこそできると言えそうです。

【テンプレート付き】共感マップの作り方と使い方を徹底解説 (DESIGN α Knowledge)

共感マップについての記事です。
マップの作成方法や使い方についてまとめられていて、ここまで共感マップにフォーカスした記事はあまりないので助かります。
マップのテンプレートもダウンロードできるので便利です。
ペルソナとの比較も書かれていますが、これは裏返せばペルソナ作成時に気をつけるべきポイントだと言えそうです。
共感マップを使う上で難しいと感じるのが、一つの事象に対しての気づきがバラけて配置される点や、そのために時系列で追体験しにくい点です。
これらを踏まえて使いこなすには、冒頭で説明されている共感力が大事だなと思います。

UI/UXデザインにおける8つの黄金法則【ベン・シュナイダーマン氏に学ぶ】 (Workship MAGAZINE)

UI の法則についての記事です。
8つのポイントが紹介されていて、それぞれわかりやすくまとまっています。
10ヒューリスティクスにも似ている項目がけっこうありますが、こちらは主に Webサイトの UI にフォーカスされている感じです。
3番目に紹介されているフィードバックのところで、機能の使用頻度とフィードバックの関係について説明されているのが、個人的にはなるほどなと思いました。

哲学からビジネスまでの57種の思考方法を一挙リスト化 (ITエンジニアとデザイン:エンジニアライフ)

様々な「思考」について紹介した記事です。
広く分野をまたいで使われている思考が紹介されていて、一言説明も添えられていたり、関係図が載せられていたりして、わかりやすいです。
みんな「思考」とついているものの、中身はマインドセットだったりプロセスだったりとまちまちのような感じがします。
デザイン思考などは個人的に馴染みがありますが、よくわからないものもあるので調べてみたいなと思いました。

User flow VS user journey: Similarities & differences of two UX design essentials (Overflow Storybook)

ユーザーフローとユーザージャーニーの比較記事です。
大雑把にいうと前者は画面のフローで後者は体験のフローですが、ここではその両者についてどういう場面で使うか、どういうツールを使うかについて説明されています。
ユーザーフローは、詳細な画面フローを記載したものなど、いくつか粒度の異なるパターンがありますが、ここで説明されている目的であれば、メインユースケースなどがわかるインタラクションシナリオ、といった粒度にとどめるのがよいと思います。

10 Articles about Trust and Design (Bootcamp)

信頼を得るためのデザインについての記事です。
10個の記事をピックアップして、どうやって Webサイトやサービスに対する信頼を得ていくのか、あるいは安全性を担保していくのか説明されています。
それぞれの記事の重要な部分がまとめられているので、詳しく読まなくても良いのが助かります。
いくつかの記事では内容が被っているものもありますが、そうした箇所に出てくるキーワード(例えば透明性とか誠実さといったもの)は、とくに大切なものだと言えそうです。

UX関連記事 (2022/1/10)

新年早々寒さが厳しいですね。雪の降った日は特に寒く、冬ってこんなに寒かったっけ・・・と思ってしまいます。
さて、先週お休みしたので、ここ二週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

2022年 UXデザインに訪れる変化予測 (ビートラックス)

今年の UXデザインの変化についての記事です。
いくつかの項目がわかりやすく紹介されており、毎度のことながら質の高い内容になっています。
一番初めに出てきた UXデザインの再定義については、こうした解釈がより一般認知されていくのではと思います。
最後のほうの Web3 については、Webデザインがそれっぽく見えることよりも、Web3 として位置付けられる概念や機能をいかにわかりやすくユーザーに届けるかがカギになってきそうです。

あなたのプロダクトはユーザーに向き合えてますか?――UXリサーチを導入してユーザー目線のプロダクトマネジメントを実現する (ProductZine)

UXリサーチについての記事です。
入門的な内容ではありますが、中身が濃く、実際の始め方がわかりやすく説明されています。
小さく始めて少しずつ理解を得る、というあたりはその通りかなと思います。
最初のほうで出てくる「ユーザー不在」といつ考え方は大事で、いくつか例が挙げられていますが、ここに記載のないタイプで一番厄介なのが、「自分たちはユーザーのことを理解している」と思っているケースだと思います。

【総まとめ】2021年話題になった世界のベストWebデザイン厳選50個 (PhotoshopVIP)

Webデザインの紹介記事です。
厳選と言いつつかなりたくさん紹介されていますが、ゲームがあったり、これはやりすぎではというものもあったりと、結構楽しめます。
3D だったりリアルなものが多いのは、ある程度 VRメタバースといったトレンドとの親和性も感じさせられます。
Webデザインが画一的になっていく、という予測もありますが、これらを見ている限り、そういうことは当面ないのかもなと思いました。

Cheatsheet of 50+ Commonly Confused UX Design Terms (Bootcamp)

混乱しやすい UXデザイン用語についての記事です。
たとえばユニバーサルデザインとインクルーシブデザインとアクセシブルデザインというように、似ているが異なる用語について、画像付きで詳しく解説されています。
色についての用語や、パディングとマージンなど、細かいところまでたくさん説明されているので、用語の区別について説明を求められたとき用の保存版として取っておくと良いかもしれません。
個人的には最後のハイフンとダッシュなどの使い分けが勉強になりました。

Positive Friction: How You Can Use It to Create Better Experiences (Interaction Design Foundation)

ポジティブなフリクションということで、あえてユーザーが操作しにくくしたり、目的を達成しにくくするデザインについての記事です。
すぐに目的を達成できる(フリクションレスな)機能、アプリ、サービスが求められるケースが通常は多いですが、ユーザーに確認を促すなど、フェールセーフ的な観点も含めて、フリクションを効果的に使うケースが説明されています。
有名なヒューストン空港の待ち時間短縮の話も出てきます。
デジタルウェルビーイングの話も出てきますが、確かにあれもフリクションの一種なんだなと妙に納得しました。

The best UX of 2021 was all about this one word (Fast Company)

2021年の UX の総括を一語で、ということで、「衛生」について記載された記事です。
確かに新型コロナウィルスによる脅威が日常化してしまっているところもあり、衛生についての UX もどんどん良くなっているように思います。
ここではマスクのイノベーションについて取り上げられていますが、様々な取り組みを通して、人類も少しずつ前に進んでいるように感じます。
早く思い切り空気が吸えるようになるといいなと願いつつ。

UX関連記事 (2021/12/27)

今年も残り僅かになりましたね。相変わらずの世情ですが、来年は好転するといいですね。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。 (来週はたぶんお休みします。)

UXデザイナーになるために不可欠な10のスキル (ビートラックス)

UXデザイナーのスキルについての記事です。
10項目のスキルが紹介されていて、幅広いスキルが必要なのがわかります。
とはいえ、製品やサービスとの関わり方や役割により、全部を一人でこなす必要はなかったりしますし、世の中で UXデザイナーと名乗っていても、この中で得手不得手はあるのではと思います。
共通して大事そうなのはコラボレーションや共感力といったソフトスキルで、その裏付けとなるマインドセットや、製品やサービスの分野でのドメイン知識はかなり大切だと思います。

体験価値がユーザーに与える影響を探る「価値検証」とは (Goodpatch Blog)

まだリリースされていない製品やサービスがユーザーに受け入れられるか確認する、価値検証についての記事です。
具体的な方法や、気をつけるべきポイントについて詳しく記載されています。
コンセプトより価値と呼ぶといつのはなるほどと思いました。
一方で価値と言う言葉もブレやすいところがあるので、その辺は注意が必要だと思います。
バイアスの話も出てきていましたが、ユーザーがまだ見ぬ製品やサービスをイメージできる範囲にも限界があるので、テストのときは注意して見ていく必要がありそうです。

デザインチームを支える毎日のナレッジシェア&小話タイムとは? (スパイスファクトリー株式会社)

毎朝デザインに関する情報や、興味のあることをシェアしているという話です。
確かに自分一人で情報を集めるのは限界があるので、こうした取り組みはかなり有意義かつ楽しそうです。
人となりがわかってくるのも業務で好影響を与えそうだなと思いました。
担当が回ってくる頻度が多いとそれはそれで大変になるかもしれず、どのくらいの人数でやっているのかが気になりました。

数値の入力・選択に適したUI (gihyo.jp)

数値を入力する UI のコントロールについての記事です。
いくつかのパターンが紹介されていて、それぞれどういうふうに使うとよいのか、図を交えて説明されています。
生年月日のプルダウンはここで説明されているようにたくさんの中から選ぶ必要があるので、一番多そうなあたりがデフォルトになるとよさそうです。
スライダーの説明で、円形を使うことでより正確に値を設定できるというのはなるほどと思ったものの、連続的になぞるのは意外と難しいのでソフトウェアでサポートできると良さそうです。

22 Places to Find Design Inspiration When You Are Stuck (Design Shack)

デザインのインスピレーションを得るための方法についてたくさん紹介されています。
旅行に行くとか、美術館に行くとか、環境を変えることがクリエイティブな発想につながりそうです。
なかなか外出しにくい状況が続いていますが、他の人のポートフォリオを見るというのも紹介されていました。
私も先日東京国立博物館に行ってきましたが、何か仕事に活かせるかな、と思って観ると意外と得られるものが多かったです。

Useful UX Guidelines, Tools And Resources (Smashing Magazine)

UXガイドラインを紹介した記事です。
主に Webサイトや Webアプリ向けに、役に立ちそうなサイトが多く紹介されています。
UXリサーチや UX戦略といった観点から、ボタンの状態をどうするかといった細かいものまで、かなり広範囲にわたる内容で、保存版になりそうです。
AndroidiOS はアプリのガイドラインがありますが、Web はこれといった決まったものがないので、ここで紹介されているものを参考にするのが良いと思いました。