UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2019/9/2)

実家から送られてきた大量のジャガイモを消費するため、様々な料理を作っています。週末ポテトチップスに挑戦しましたが、労力がかかるばかりで、これは市販のものを買ったほうがよいという結論に達しました。
さて、ここ一週間くらいで私の気になった記事を紹介します。

[議論]UXデザインの考え方で商品を生み出そう (日経ビジネス電子版)

日経ビジネスでは UXデザインに近い話はよく出てきますが、直接触れた記事は今までそれほどなかったのでピックアップしてみます。
製品のコモディティ化が進む中で、差異化をしていくためという観点で語られていて、次のページ(有料会員でなくても会員登録すれば見られます)で自分でも考えてみるケーススタディが紹介されています。
「UXデザイン思考」という表現が出てきますが、UXデザインの手法よりも考え方に力点が置かれていて、実際に UXデザインを導入する際も、こうしたやり方が自然と入ってきやすいかもしれないと思いました。

想定外のターゲットに売れた商品・サービスの事例まとめ (ferret)

ターゲットユーザー以外に売れたプロダクトの紹介です。
どれも面白い内容ですが、同じ使い方で違うターゲットに受けたというパターンと、まったく違う使い方をしたパターン(冒頭のアイシングの例とか)という大きく2つに分けられそうです。
前者は、ターゲットを絞って開発することで、価値のぶれないプロダクトになり、別のターゲットにも価値を感じてもらえた、という例なのかなと思います。
後者はライフハックネタですね。

破壊的なアクションをどうデザインすべきか (UX MILK)

データ削除などの破壊的アクションに関する記事です。
このような場合の確認メッセージについて、色の使い方やレイアウトのしかたなど、詳しく解説されています。
こうしたメッセージは狼少年的になってしまうことも多いので、記事に記載されているポイントを押さえておくとよさそうです。
また、記事の中でも出てきますが、最近は事前確認よりも、あとで元に戻すボタンを配置するケースが増えていると思います。

日本企業のアプリには「おもてなし」の心が足りない (ダイヤモンド・オンライン)

アプリのUXデザインに関する記事です。
「おもてなし」について、ここではユーザーのジャーニーに即して優れた体験を実現すべきとしています。
アプリ単体ではなく全体で、という視点とか、優れたアプリにするために注意するポイントも説明されていて、確かにその通りだと思います。
最初のほうに「技術とおもてなしは対立軸ではない」と書かれているのは個人的に大切だと考えていて、日本だとおもてなしはサービス提供者側の機転、として捉えられることの多いのですが、ちゃんとその要素を抽出して、システムとして再現性のあるものにしていかなければならないと思います。

Bottom Navigation Pattern On Mobile Web Pages: A Better Alternative? (Smashing Magazine)

モバイルの Webサイトやアプリについて、ナビゲーションコントロールを最下部に配置することに関する記事です。
スマホのサイズが大きくなっているため、下部に置くことの重要性は高まっているということで、様々な事例や、ボトムナビゲーションに言及した記事を引用して説明されています。
iOS ユーザーだとタブバーとして慣れ親しんだパターンですが、近々ほとんどのモバイル用Webサイトやアプリが下にナビゲーションを持つ UIパターンになっていくような気がしています。

How Prevalent is Dark UX? (Webdesigner Depot)

ダークUXに関する記事です。
いわゆる意地悪な UIパターンについてですが、具体的な事例についてまとめられています。
あるあると思ったのが、メルマガのオプトアウト。
要はユーザー登録時、いつのまにか「購読する」にチェックがついていて、そのまま登録しちゃうケースです。
これだと確かに購読者数は増えそうですが、ただ単にメルマガを解除するのが面倒なだけで、読まれているとは思えません。
こうした設計改めよ、と口で言うのは簡単ですが、提供者側としても不本意ながらやらざるを得ないケースもあるかもしれません。 ただ、それに麻痺せず、ユーザーを向く姿勢を都度リセットしていく必要があると思います。