UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2018/6/25)

ワールドカップが始まり、最初はそれほど興味がなかったものの、やはり日本代表戦は観てしまいます。そういう人は私以外にも多いと思いますが、これは周りが騒いでいるからそうなるのか、実は根源的に応援したいという気持ちがあるのか、どっちなのかと考え込んでしまいました。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

高齢者に必要な次世代モビリティとは? 共感インタビューで見えた衝撃の事実 (Forbes JAPAN)

デザイン思考の実践、その中でも共感フェーズでインタビューを行ったことについての記事です。
かなりのインタビューをこなしたようですが、それ以外にもイベント参加や店頭のボランティアなど、エスノグラフィー調査とも呼ぶべきタスクをこなしています。
ここでの気づきは私もなるほどと思い、文章のわかりやすさも相まって、続きが読みたくなりましたが、この記事自体もそうした「共感」が意識されているのかもしれません。

無人タクシーで日本が失うものとは? (WEDGE Infinity)

モビリティ系でもうひとつ、無人タクシーに関する記事です。
自動運転車にまつわる海外のトレンドが説明されており、日本が遅れを取りそうということで、是非頑張ってもらいたいところです。
言われてみれば確かにその通りかも、と思ったのが、既存の自動車産業が破壊されるという件で、都市部に住んで平日はほとんどクルマに乗らない人々は、大半が無人タクシーに流れてしまいそうです。

「いいね!」の効果的な使い方―ボタン設計,複数リアクション,ブックマークとの違い (gihyo.jp)

「いいね!」に代表される簡単なフィードバック(ここではライトフィードバックと呼ばれています)に関する記事です。
いくつかのバリエーションが具体的な事例とともに紹介されています。
「いいね!」と保存(ブックマーク)は分けるべきというのはなるほどと思いましたが、一方で、読み手が明確に「いいね!」とフィードバックしなくても、読んだかどうかや、どのくらいの分量・時間をかけているかがわかるだけで、書き手にとってはモチベーションにつながるフィードバックになりえると思いました。

【インタビュー調査】ZOZOSUIT&おまかせ定期便でファッションの顧客体験 (CX)はどう変わるのか? (BACKYARD)

話題のZOZOSUITに関するユーザー調査・分析の記事です。
2人のユーザーについてインタビュー結果や、ジャーニーマップによる分析が丁寧にまとめられていて、参考になります。
このZOZOSUITは、通販だと実際に試着してサイズ感を見ることができないというペインを解消した素晴らしいUXデザイン事例だと思うものの、これを着てサイズを測るときの恥ずかしさや情けなさという問題はあると思うので、次はそのようなペインを解消してもらいたいなと思います。

Is the Future of UX Design Super Minimal? (ICS)

IoT関連で、UX(というかインターフェース)が超ミニマルな方向へ進んでいくだろうという話です。
確かにIoTデバイスは画面サイズがとても小さいか、まったくなくて音声UIで代替する形になって普及しそうです。
記事では、そうなることによってUXがより自然となるとのことですが、これは実世界のメタファーを取り入れた時はよいものの、スマホなどデジタルな世界のお作法を取り入れてしまうと、逆に手がかりが少なくなって、ある程度高リテラシーでないと使いこなすまで時間がかかってしまう可能性もあるので、注意すべき点だと思います。

Stop Pushing “UX Designer” as a Job Title (Prototypr)

肩書に「UXデザイナー」と入れるのをやめよ、という記事で、私も「UXデザイナー」を名乗っているので耳の痛い話です。
確かにUXデザインはとても広い分野で、この記事で取り上げられている役割でどれを担うか(担えるか)を明確にしておかないと、クライアントからの期待値とずれているのに気づかず進んでしまうことになりかねません。
そういえば国内唯一といってもよいUX関連の認定資格「人間中心設計専門家」についても、認定者がみんな均質なスキルを持っているかというとそういうわけでもなく、デザインやリサーチ、評価など、バックグラウンドや役割に応じて様々です。
これからはそういった部分も可視化していく必要があるのかもしれないと思いました。