UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2018/6/4)

久々に物置の整理をしたのですが、出てくる出てくる空箱の山。いつか使うだろう、と思いつつ取っておいたのはただの言い訳で、単に片づけるのを先延ばししたかっただけかもしれません。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

ユーザー体験を実感するドッグフーディングのメリットと実例 (UX MILK)

自分のところの製品・サービスを体験してみる手法「ドッグフーディング」についての記事です。
実際に試した流れや、その中でのコツも含めて記載されていて、興味深く読みました。
この手法の場合、使う人がターゲットユーザーではないケースも多いので、その部分を注意点として指摘する声もあります。
個人的には「自分たちのサービスはやはり自分たちで率先して使うべき」だと考えているので、そういう注意点を意識しつつ、挙がった課題やその優先度の取り扱いを考慮する必要があると思います。

大企業のUXが良くならないたった1つの原因 (ちょびっとUX)

大企業の製品やサービスのUXデザインが改善しない理由についての記事です。
この「たった1つの原因」は大企業に限らずよく見受けられるポイントだと思います。
解決策として「少数精鋭の意思決定者」が挙げられています。 これがうまく回るとかなり効果を発揮しそうですが、一方で、上層部の人たちがUXを意識しておらず、トップダウンで進みにくいケースも多くあると思います。
いかに効果的な「少数精鋭チーム」の結成を実現するか、そのための啓発活動をどうやるか、まずはこのあたりが大事な点だと感じました。

エンジニアにUIが分かりにくいと言われた - 並び替えボタン編 (ANDPAD)

モバイルアプリのソートUIに関する記事です。
エンジニアとデザイナーで思考が異なるとありますが、それよりは機能の優先度など、前提が共有されていなかったというのが原因なのかなと思います。
解決策に関しては・・・もっと良い案も期待できそうです。
例えば右側のアイコンはアコーディオンコントロールに見えるので、これを矢印に変えるだけでもだいぶわかりやすくなります。あとは、ボタンを分けずに選択肢を減らす (使わないソート順がありそう) とか。
皆さんも試しに考えてみるのはいかがでしょうか。

外国人に"やさしい日本語"とは、文節区切りを明示すること? (使いやすさ日記)

日本語がそれほど得意ではない外国人向けにはフリガナのほかにも文節で区切ったほうが伝わりやすい、という話です。
この文章自体が文節区切りになっていて面白いです。
主にアクセシビリティの観点で、文字サイズを変えられるようになっているサイトがありますが、こういった文節区切りの表示形態も選べるようになっているとさらに良いと思います。
ただ、全角スペースだとちょっと間が広いような。半角程度で入るとよさそうです。
なお、形態素解析を試すことのできるWebサービスはいくつか存在するので、実際に体験してみるのも面白いと思います。

Website Breakdown: The Five W's of User Experience (A. Bright Idea)

5W のフレームワークを使ってUXデザインのポイントを記載した記事です。
どちらかというと入門編ですが、5Wのフレームワークがわかりやすく、説明の時に使いやすそうです。
「When」については、どちらかというとローンチスケジュールの話になっていますが、UXということであればカスタマージャーニーのようなユーザー体験の時間軸にフォーカスしたほうがよいと思います。
5W以外のものも含めると6W2Hというような呼ばれ方をしますが、これで考えてみると、「誰に対して」が「Whom」になるので、「Who」は提供者側の定義になります。
そのほか、「How」で実現方法について検討し、「How meny/much」で提供レベル(ファーストローンチ時点など)について検討する、というように、より細かい議論ができそうです。

All Humans Are Motivated By Three Things (UX Collective)

こちらは短い文章なのでさくっと読めると思います。
すべての人間は3つの誘因によりモチベーションが喚起される、ということで、その3つについて掘り下げる必要性について記載されています。
UXデザインプロセスだと、あまりモチベーションそのものを掘り下げることがないケースもあると感じるのですが、一方で、グロースハックといったフレームワークを用いると、かなりそこにフォーカスするように思います。
これらを上手につないで、UXデザインプロセス、例えばカスタマージャーニーマップの各タッチポイントで、ユーザーのモチベーションについて徹底的に掘り下げる、というような取り組みが大事なのかもしれないと思いました。