UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2018/5/28)

週末に公園に遊びに行きましたが、家族がみんな蚊に刺されているのに、自分は刺されず。歳のせいであまり血がおいしくなくなったのか、実は刺されているけどそれに気づきにくくなったのか、どちらかだろうと考えていますが、どちらにしてもあまりよろしくないですね。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

カスタマージャーニーマップはどう使う?「幸せハンス」と「わらしべ長者」で考えるマップの役割 (A.C.O. Journal)

よく知られた物語からカスタマージャーニーマップを作って気づきを得るという記事です。
流れを可視化することで得られた気づきが2つほど考察されていますが、特に「気づき1」についてはなるほどと思い、これほど知られているストーリーであっても改めて気づかされることはあるのだなと感じました。
通常の製品やサービスの開発では、あらかじめこういったストーリーになっていないわけなので、マップ化してみることで見えてくる気づきはもっと多いのだと思います。

UXからCXへ - 理想と現実の狭間で奮闘するサービスデザイナーの本音(1) CX(カスタマー・エクスペリエンス)デザインって何だろう? (マイナビニュース)

カスタマーエクスペリエンスに関する記事です。
最近UXを単体のプロダクトとしての対象範囲に狭めて、CXを上位概念として位置付けるケースが出てきていますが、個人的には賛同できず、何か特別の意図(例えばマーケティング会社の戦略)などが入っているのでは、と疑ってしまいます。
この記事はそうした趣旨ではありませんが、文中の「CX」を「マーケティング」に置き換えても通じるように思います。
なるほどと思ったのが、成果がない時点で無理に売り込まず、まずは共感してくれるところを探して実績づくり、という流れです。
UXデザイン、サービスデザインもこうした流れが一番受け入れられやすいのではと思います。

モバイルにおけるスクロールの使いにくさを改善、「双方向スクロール」を取り入れよう! (SeleQt)

コンテンツ表示のUIについて、スクロール方向に関する記事です。
通常の縦スクロールだけだと、特にモバイルの場合にスクロール量が多くなってしまうので、横スクロールも併用しましょう、とされています。
注意が必要なのが、文中でも書かれている通り、横スクロールは個別のセクションごとにスクロールする、という点です。
その意味では、双方向スクロールというよりは、通常の縦スクロールに加えてコンテンツ種別ごとにカルーセルで横スクロールする、ということになります。
ここを間違えると、モバイルのガイドラインでもアンチパターンとされているUIになってしまうと思います。

ファストファッションスマホECサイトはなぜ使い勝手の評価が低い? (ネットショップ担当者フォーラム)

スマホサイトの使い勝手のランキングを元に、ファストファッションのサイトの評価が低い点についてまとめられています。
こういったランキングはひとつの目安になりますし、評価の高いサイトはやはりとてもわかりやすい作りになっていると思います。
ただ、ファストファッションで言及されている「世界観の表現」は使い勝手を阻害するという悪い点だけではなく、良い点もあると思います。
例えばどんな商品があるのかイメージがわきやすいとか、目立つ入り口になっているとか。
使い勝手、すなわちユーザビリティは「指定されたユーザーにとっての」使いやすさであることを忘れてはならないと思いました。

What can museum-exhibit design teach us about UX design? (InVision Blog)

美術館のUXデザインから得られる知見に関する記事です。
美術館コンサルタント?という、その道のプロの方へのインタビュー形式になっていて、いくつかUXデザインとして大事な要素も語られています。
考えてみれば、美術館の鑑賞体験のデザインもかなり考えられていて、ひとつの作品の配置や説明だけでなく、他の作品も含めた全体の流れで来場者にどう感じてもらうのか、それをどうやって演出するのか、日々検討を重ねているのだと思います。
ちなみに私は以前入場と同時に一目散に目当ての絵を観に行ったことがありますが、その絵を独り占めできたのが素晴らしい体験でした。
鑑賞順路をガン無視してすみません。

95% of users rely on reviews. And now what?! (UX Collective)

たくさんのユーザーがECサイトでのレビュー(口コミ)を参考にしている、という記事です。
実際どの程度参考にされているのかの指標や、いくつかの参考になる(というかちょっとおもしろめの)レビュー例が記載されています。
私もほぼ必ずレビューには目を通してしまいますが、宣伝文句や説明では十分にわからない「実際に体験したらどうなのか、その結果どうなるのか」を知りたいと考えていて、同じような理由で見る人は多いだろうと思います。
提供者側としては、そのあたりを製品・サービス説明にあらかじめ入れるというより、レビューで書かれることを想定しつつ情報デザインをしていくほうが現実的なのかもしれません。