UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2018/2/26)

最近立て続けに映画を観てきました。『鎌倉ものがたり』と『空海』です。どちらもおすすめですが、個人的には後者のほうが良かったかなと思います。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

ユーザーの行動をデザインする前に「リグレット・テスト」のすすめ (Goodpatch Blog)

私のお気に入りであるHooked Modelの著者の記事です。
UXデザインは倫理的であるべきで、それを確認するためのテストを推奨しています。Facebookについての記載は、たしかにそういう面もあると気付かされて、新鮮でした。
ただ、アプリに限らず、私たちは私の周りの環境やきっかけにより行動が変わることもよくあります。割引セールを見かけたり、レストランからいい匂いが漏れてくるなどのケースです。
ときには後悔することもありますが、しばらく時間が経ってからそう思うこともあるので、何をもって倫理的というかは議論を重ねる必要がありそうです。

ユーザーが嫌うオンライン広告12種を定めた「Better Ads Standards」日本語訳 (Web担当者Forum)

Googleが定めた、悪い広告の例に関する記事です。
具体的なふるまいと一緒に説明が書かれており、わかりやすいです。思わず「あるある」と思ってしまうこともあるのではないでしょうか。
ただ、こういったものはまた他のダークパターンが出てくるなど、イタチごっこの側面もあります。
ユーザーとしては、うっかり踏まないようなリテラシーを身につける必要があるわけですが、サイトを設計する立場としても、こういった要求があったら、長い目で見ればサイトの価値を下げるものだとして反対していく姿勢が大事だt思います。

デートピッカー (Website Usability Info)

デートピッカー(日付選択コントロール)について、アクセシビリティの観点で説明されている記事です。
input typeをdateで指定すべし、とのことで、OSやブラウザー側で対応していれば共通の使い勝手で操作できるので、確かにそのほうが便利そうです。
将来的には、この辺りはOSやブラウザー間でも差異のないようになっていくとよいなと思います。
そうすれば、さらなる使い勝手の向上も図れますし、開発側としても検証工数を減らすことができるからです。

UXデザイナーがユーザビリティデザイナーになってしまう残念さ (竹内 裕和)

UXデザインはプロダクト単体だけでなくUX全体をデザインする役目なのに、現状あまりそうなっていないという記事です。
間違ってはいけないのが、ユーザビリティはとても大事な視点であるということで、UXデザイナーはそのうえでサービスデザインを実践していくべきだと思います。
また、開発やマーケティングなど、幅広い知識を持つ必要はあるものの、それをひとりで全部網羅しなければならないわけではありません。
プロジェクト全体でUXデザインを考えていく体制ができていくとよいなと思います。

The Death of The Standalone App and What Comes Next (Adobe Blog)

モバイルアプリについて、現在のようなスタンドアロン型のアプリは減っていき、プログレッシブWebアプリやチャットボット型のアプリが増えていくのでは、という内容です。
記事で述べられているとおり、私たちが普段使いしているアプリの数はごく少数で、そこに食い込むのはよほどの理由が必要そうです。
AIの進化に伴い、モバイルのホーム画面もそのうち変わってくるはずなので、そういった将来を見通して、ユーザーとのタッチポイントをどう設計するのか、今のうちから考えられるとよさそうです。

What I learnt from 30 ideas in 30 days (UX Planet)

毎日ひとつずつ製品のアイデアを出していったという記事です。
著者はまだ駆け出しのデザイナーのようですが、すでに社会に出て長い年月の経っている私も、似たようなことをやろうと考えていたところなので、興味を持ちました。
常日頃からアイデアを考えていると、それが日常化し、ふと重要なアイデアを思いつく可能性も増すと思います。
この記事で書かれているアイデアの条件は「実現可能で、必要とされていて、影響力のあるもの」とのことで、毎日考えるにはけっこう敷居が高いですが、これを続けていければ、かなり力がついてくるのではないかと思います。