UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2018/2/5)

インフルエンザが流行っているせいか、街中でもマスク姿を多く見かけます。このマスク、白や黒以外にももっとカラフルなものがあっても良いのではと思います。水玉やレインボーカラーなど、冬の街が少し華やかになる気がします。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

プロトタイプの忠実度。ローファイ・プロトタイプ(簡易版)とハイファイ・プロトタイプ(本物っぽい版)を正しく使い分ける (Adobe Creative Station)

プロトタイプに関する記事です。
ローファイ(低忠実度)とハイファイ(高忠実度)のそれぞれのプロトタイピングについて、利点と欠点が挙げられています。
肝心の「正しく使い分ける」という部分に関してはあまり触れられていませんが、最初はローファイで低コストで繰り返し、ある程度進んでいけると考えたらハイファイで進める、というのが標準的だと思います。
これ以外に、プロモーションムービーやストーリーボードも、事前にシステムやサービスのふるまいを可視化できる点でプロトタイプととらえることができます。
こういったものを駆使して、なるべく早めのフィードバックを得られるとよいと思います。

EVの登場で “ユーザーエクスペリエンスの革命”が起きている―夏野剛氏インタビュー (BLOGOS)

EV車についてのタイトルになっていますが、今話題の自動運転やコネクテッドカーの話も含まれていて、総合的にクルマのUXの話になっています。
「ガソリン車をEVにするという発想ではもったいない」という言葉は確かに納得でき、人が移動するという上位概念で考えていく必要があると思います。
ただ、クルマの場合、人命も関わってくるので、安全や交通ルールといった観点による制約もあるのが難しいところです。

「偽ミニマリズム」に騙されないで!UXを考慮したミニマリズムの取り入れ方を再考する (SeleQt)

https://www.seleqt.net/design/stop-with-the-fake-minimalism/

フラットデザインの登場あたりからアプリUIはミニマリズムが全盛ですが、その注意点について記載した記事です。
デザインをシンプルにしすぎたり、機能を隠すなどしててわかりやすさを犠牲にしているのを「偽ミニマリズム」と呼んで、避けるようにと言及されています。
ミニマリズムというのは「必要最低限」のデザイン、という意味ですが、「必要」な部分も取ってしまってはダメで、ユーザーにとってのわかりやすさ、ユーザビリティを追及する結果としてのミニマリズムの発露を期待したいです。

デザインの敗北? ロフトのイケてる案内板、なぜかテープで補足説明 (withnews)

この案内板は以前会社の同僚から紹介されて知りました。
ターゲット層に響く表現ということですが、こうなることは目に見えていたのではと思います。
案内板が案内として機能しておらず、課題解決になっていないからです。
その意味で、これは「デザインの敗北」というより、「デザインとは呼べない」と表現したほうが的確なのではと思います。

Why the best interface is just enough of an interface (UXM)

必要十分なUIがベストだという記事です。
この中に出てくる "The Best Interface is No Interface" は、『さよなら、インタフェース -脱「画面」の思考法』という日本語訳も出ていますので、興味のある方はご覧になるとよろしいかと思います。
この記事では、No UI ではなく、必要十分なUIが良いという意見ですが、私もこの意見に賛成です。
ユーザーがタスクをこなすのに一番自然でストレスを感じないもの、それを突き詰めたうえでインターフェースの形が決まってくるのではないかと思います。

Offboarding In The Online World (Smashing Magazine)

https://www.smashingmagazine.com/2018/01/customer-offboarding/http://amzn.asia/1R2oPSC

主にECサイトでのオフボーディング体験についての記事です。
オフボーディングとはオンボーディングの反対、つまりユーザーが商品購入を取りやめたり、サイトから去ろうとしていたり、退会しようとしたりするときの体験のことで、オンボーディングに比べてないがしろになっていると指摘しています。
かなり長い記事ですが、読まれていないメルマガをどうするか、など多くの事例を織り交ぜながら具体的に記載されているので参考になります。