UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2018/1/22)

先日、最後が意外な結末だというミステリー小説を知りました。期待して読んでみたのですが、「意外な結末だ」とわかっていると、案外楽しめないものだということも知りました。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

粗悪なUIは不機嫌な受付係に似ている (UX MILK)

uxmilk.jp

第一印象はとても大事という記事です。
この場合不機嫌というより不親切というほうが合っているかもしれませんが、いずれにしても、Webサイトなどのユーザビリティは重要だということだと思います。
他にも気をつける必要があるのは、UIトレンド、webデザイントレンドから遅れを取っているケースです。
ちゃんとメンテナンスされていないのでは?とか、いい加減なサイトじゃないの?とか思われてしまうのも大問題だと思います。

人類学者のUX研究コラム:ポストイットには危険性が潜んでいます (A.C.O. Journal)

aco-tokyo.com

ポストイットの危険性として、観察したデータを整理するときに、自分たちのわかりやすいデータのみ拾い上げてしまう点を挙げています。
どちらかというとポストイットの問題というよりは、観察やその分析プロセスの問題のような気もします。
自分たちが対象に対して理解できないことがあるということをまず自覚すること、幾分ソクラテス的ですが、そういったマインドを持ってかかることが大事なのだと思いました。

初心者にオススメ!インターネットリサーチをスムーズに行うための基礎知識 (ferret)

ferret-plus.com

インターネットリサーチ、すなわちネット経由でのアンケート調査についての記事です。
調査会社がサポートしてくれるとことなどがわかりやすく書いてあり、参考になります。
簡単に言うと、どういう人に何を聞くか?ということですが、どういう人、を適切に定義するのが一番重要だと思います。
また、聞く内容も、被験者の負担にならないよう設問数を抑えつつ、必要なことをしっかりと聞くというのがポイントかなと思います。

What the Erroneous Hawaiian Missile Alert Can Teach Us About Error Prevention (Nielsen Norman Group)

www.nngroup.com

ハワイで弾道ミサイルが飛んでくるというアラートを間違えて送信してしまった問題についてです。
訓練のつもりが本番の選択肢を選択してしまい、それが間違いだと気づかなかった、ということで、UX界隈ではかなり話題になっています。
この記事ではユーザーのスリップ、確認メッセージの形骸化、フェールセーフがない、など、この問題が内包するひとつひとつの課題が詳しく解説されています。
この記事だけでなく、ほかにも多くの記事がこのテーマについて扱っていますが、一貫しているのは、この問題はヒューマンエラーというよりもデザインの課題、ユーザビリティの課題である、としている点です。

Understanding the Value of Workarounds (boxes and arrows)

boxesandarrows.com

ユーザーが行っている回避策を見つめることの重要性についての記事です。
ここでの回避策というのは、ユーザーがアプリやシステムを使うときに少し変わった使い方をしているということで、なぜそうしているのか、何が原因となっているのかを考えることで、今まで見えていなかった改善や、本質的な改善につながるとしています。
PCのWebカメラを例にとって回避策の特定・分析手順がまとめられていますが、これがとてもわかりやすいです。

A Designer in Japan — Advertising, Service Design, and Culture Shock? (Prototypr)

blog.prototypr.io

オーストラリア人による日本のUX関連の発見についての記事です。
鉄道網の発達は日本の良い点だと思いますが、それが良くない点(主に駅のわかりにくさ)に挙げられていたのは意外でした。
テレビ番組でも外国人から見た日本の良いところ、良くないところを取り扱ったものが人気ですが、UI/UXという観点でも、同じように自分では見えないものに気づかされ、有意義だと思います。