UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2017/12/25)

メリークリスマス!
クリスマスといえばプレゼント、ということで子供のニッチーな願いに応えるべく夜中まで奮闘した自称サンタです。
さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

ペルソナかJobs-to-Be-Doneか (U-Site)

u-site.jp

ジョブ理論として有名なJobs-to Be-Doneがペルソナに取って代わるのではないか、ということに関する記事です。
結論からいうと、これらは両立し、さらによくできたペルソナであればJobs-to Be-Doneの要素を含んでいるということです。
私はジョブ理論についてあまり詳しくないので、その観点で本記事は勉強になったのですが、ペルソナに代わるものかと言われると、この筆者と同様に疑問に思いました。
ただ、ペルソナがうまく機能しないケースも現実のプロジェクトとして多い印象があり、そういった場合は、リサーチ結果から導かれたユーザーゴールがユーザーの本質的要求を満たしていないのかもしれない、と疑ってみるのがよいと思いました。

2018年に流行るバーチャルリアリティ(VR)10のトレンド (Adobe Creative Station)

blogs.adobe.com

VRに関するUXの拡がりについての記事です。
先日私もVRを体験してきたので興味深く読みました。
まずはゲームの分野で先行していますが、今後はそれ以外の分野も含めて、より多くの人がVRに触れる機会が増えていくのではないかと思います。
そのためには、一番の課題としてVRデバイスがあると思います。記事でもはじめに取り上げられていますが、値段が高いという点もさることながら、着脱が大変だったり、重かったり、ハイパフォーマンスを要求されたりと、手軽に楽しめないのが最も大きな課題だと思います。
これをどう解決していくのかがVRのさらなる普及に関係してきそうです。

失敗するアプリが陥りがちな、モバイルUXの悪デザイン4パターン (Workship MAGAZINE)

goworkship.com

モバイルアプリの良くないUXについて記載した記事です。
4パターンとなっていますが、なぜか5つ紹介されています。
これを読むと感じるのが、モバイルのUIやジェスチャーなどのインタラクションは、多くの人が使いやすくなる方向で進化しているわけではなく、すでに使っている人のためのものなのでは、ということです。
押してみないとわからないボタンや気づかない操作方法など、ミニマルなデザインの負の要素(というか履き違え)は極力避けるような設計をする必要性を感じます。

UXクイズに挑戦! (WD ONLINE)

book.mynavi.jp

UXクイズ(という表現もなんだか変ですが)ということで、webサイトをユーザー視点でデザインするためのクイズをいくつかトライできます。
比較的簡単なものが多いですが、こういったクイズ形式で理解度を測るというのはUXデザインやHCD界隈でもっとあっても良いように思います。
答えがすぐに見えてしまうのが難点で、ちゃんとトライしたい人は書籍を買うのが良さそうです。

Net Promoter Score Considered Harmful (and What UX Professionals Can Do About It) (UIE)

articles.uie.com

NPS(ネットプロモータースコア)の課題についてまとめた記事です。 かなりの長文で、非科学的で役に立たない、といったような散々な言われようになっています。
確かに様々な要因で成り立つべきオススメ度を11段階の指標ひとつに丸めてしまうのはさすがに無理やり感があるとは思います。
簡単に定量的な評価ができるので人気の理由もわかりますし、うまく使えば有効だと思います。ただ、数字だけが独り歩きしてしまうのは避けなければなりません。
NPSがなぜその値となるのか、定性調査も含めてしっかりキャッチアップしつつ、バランスを取っていく必要がありそうです。

Your Design Ikigai (UXmas)

www.uxmas.com

最近は日本でもいくつかアドベントカレンダーを見かけます。その中にはUXに関する記事について書かれたものもありますが、こちらはその元祖のようなUXmasからの記事を紹介します。
「Ikigai」とは日本語の「生きがい」ですが、最近は英語にもなっているようですね。Wikipediaでの英語版で「Ikigai」も載っています。
もっとも、Google翻訳で「生きがい」と入れると "Reason to live" とそれっぽい英訳が出てきますが。
次のデザインのキャリアはIkigaiを求めていけるとよいのでは、ということで、自分の情熱、社会的使命、専門性、能力を活かせるようなものが何か、年末年始じっくり考えてみたいと思います。