UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2017/10/30)

週末ごとに大雨が降りますが、ちょうど地元でハロウィンのイベントがありました。年甲斐もなくかぼちゃのフェイスペイントをして、豪雨の中お菓子をもらいに回るなど、頑張りました。 さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

なぜNetflixのトップページデザインは不親切なのか? (UX MILK)

uxmilk.jp

Netflixのトップページが他のサービスと異なり、コンテンツの一覧を出していないことに関する記事です。
理由として「ブランド感」が挙げられていますが、伝えたいことを絞っているとも言えそうです。
たくさんのコンテンツがそろっているというのはもはや当然のことで、それ以外の差異化ポイントとしては、このトップページで繰り返し出てくる「いつでもキャンセルできる」という点なのだと思います。
他のサービスもそれぞれ伝えたいことをトップページで体現しているのだと思いますが、それぞれどんな人に対して何を伝えたいのか、考えてみるのも面白そうです。

反面教師としてのダークパターン--課題解決のための UI/UX (ZDNet Japan)

japan.zdnet.com

目先の利益を優先することで、ユーザーの意図しない方向にもっていこうとすることをダークパターンと呼びますが、それに関する記事です。
実際のところ世の中にはこの類のUIが非常に多く、私も先日PCソフトのインストール時に一緒にウィルス駆除ソフトをインストールしてしまったようで、いつの間にか動いていて時々顔を出すので、お前がウィルスじゃないか、と言いたくなりました。
問題は、知ってか知らずかその仕組みを世に出してしまうと、後から変えにくいということです。
変えたら収益が落ちる可能性があるし、長期的に見れば必ず利益につながる、という言葉にも確証がないため、社内の説得が大変です。
こういったところをきちんと説明できるような証拠なり事例なりが潤沢にあるとよいなと思います。

音声アシスタントが普及すれば、「人間の脳の能力不足」が問題になってくる (WIRED.jp)

wired.jp

人の脳はマルチタスクに向いていないので、音声アシスタントによる割り込み処理があると何かが抜けてしまうという記事です。
音声アシスタントを使いこなしているという声をあまり聞かないのは、まだできることが発展途上だからという理由が大きいと思いますが、人が使いこなす能力を持っていないとも言えるのかもしれません。
中ほどにリンクのある「見えないゴリラの実験」は、タイトルを書いてしまっているのでネタバレ感がありますが、是非見てみてください。

ユーモアとクソアイデアの境目 (Goodpatch Blog)

goodpatch.com

自由な社風が伝わってきて微笑ましい記事です。
クソアイデアと言っていますが、決してそんなことはなく、枠にとらわれがちな場合に発想を広げてより良いアイデアを導くことにつながるなど、大事な役割だと言えます。
アニメーションの話が出てきますが、ここで挙げられている以上に無駄なアニメーションが世の中にはびこっているように思います。

The Magic of Flow and Why Dialogs Frustrate People (UX Planet)

uxplanet.org

「フロー」というのはとても集中している状態を表す心理学の用語です。ダイアログの表示がそれを妨げるものとして、その原因や対策について記載されています。
確認ダイアログなどで、現在行っているタスクが妨げられると、結果タスク完了時間が増大し、かつダイアログ自体に慣れることで、重要度が減っていってしまうということで、なるべく使わないほうがよさそうです。
代替策としてMaterial Designのスナックバーが挙げられていますが、個人的にはスナックバーによる通知も慣れが出てきて見逃してしまう可能性があるように思います。
こういった通知をどこかに溜めておいて、後からUndoできるようになっているとよいと思います。

13 Blank State Examples You Can Use to Improve User Experience During Onboarding (Inter Trends Blog)

blog.innertrends.com

サービス開始時に、コンテンツがない表現をどう見せるか、についてまとめた記事です。
たくさんの例が掲載されているので参考になります。
さまざま工夫されていますが、まずはコンテンツが0件であるということを明示し、どうすれば増やせるのか、次に何をすればよいか示すのが良いように思いました。
なお、この記事ではBlank Stateという表現を使っていますが、Empty Stateという表現もときどき見かけます。