UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2017/10/16)

ここ数日は傘が手放せないのですが、そういえば傘は随分昔から形が変わっていませんね。そろそろブレイクスルーが起こって「まったく濡れない未来の傘」的なものがほしいところです。 さて、先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

「まず人々のことを考える」:UXの開拓者ドン・ノーマンからのアドバイス (Adobe Creative Station)

blogs.adobe.com

大御所のインタビュー記事です。
『誰のためのデザイン?』の頃から一貫して謳ってきた「デザインの民主化」のエッセンスが節々に感じられます。
「システム全体をデザインする」「優れたデザインは不可視である」など、なるほどと思わせるコメントがあるので、一通り読んでみることをお勧めします。

AI活用が進めばスクリーンは不要に?--未来のインターフェースを考える (ZDNet Japan)

japan.zdnet.com

数年後には会話主体のUIになるという記事です。
今現在でもスマートスピーカーが急速に普及していることを考えると、スマホでもそのうち画面を見ずにAIが機能提供してくれる時代が来るのは、そう遠くないのかもしれません。
一方で、人との会話でも、空中戦にならないようにホワイトボードを使ったりしますが、そういったビジュアライズを通じた理解はこの先も大切なように思います。

分かっていることを新たに分かり直す (DESIGN IT! w/LOVE)

gitanez.seesaa.net

デザインリサーチに関する記事です。
リサーチをするとき、「やらなくても分かっていたことなのでは」という反応はけっこう多いです。
意思決定に関わってくる場合は「それはそれ」と割り切るわけにもいかないので、記事で言及されている通り、リサーチする側は伝え方をしっかり考えていく必要がありそうです。
それには、分かっていたことの裏付けが取れたと捉えて、その部分を強調して伝えるだけでもずいぶん違ってくると思います。

人の命を救うグラフィックデザインあれこれ (GIGAZINE)

gigazine.net

人の生死にかかわるデザインについて紹介されている記事です。
危険を促したり、緊張を緩和したりと、デザインにできることはたくさんあることを感じます。
通常のアプリやサービスではこうした機会は少ないかもしれませんが、医療やヘルスケアの分野では、誤操作や誤認識を避けるためのデザインが求められると思います。
この記事で取り上げられているのはなぜかタバコ関連のものが多く、どれも吸う気がなくなります。

Dead-End UX: The Big Problem That Facebook, Twitter, And Others Need To Solve (Co.Design)

www.fastcodesign.com

SNSにおける問題として、好みを学習する中で、提供される選択肢の幅が狭められていくという点について記載した記事です。
記事中では「デッドエンドUX」と呼ばれていますが、解決する方法として提案されている2案のうち、学習のリセットボタンを用意するというのが、現時点では現実的な解のように思います。
私もここ数年でパーソナライズに対する揺り戻しが来ると考えていましたが、その波はいまだ来ず、やはり人は居心地のいい環境にとどまる傾向があるのかなと思います。
今後AIが深く生活に入ってくる中で、その傾向に歯止めをかけるようなソリューションがあるとよいのですが。

10 Non UX Books That Will Help You To Become A Better UX Designer (UX Planet)

uxplanet.org

UXデザインをする上で役立つ「ノンUX」の本が紹介されています。
ノンUXと言いつつ、コンテンツ設計や認知心理学など、それもUXに含まれるのでは、という本が大半です。
訳本が出ていないものもありますが、出ているもの(特に1番目と2番目の本)は読んでおいたほうが良さそうです。