UX探訪記

UIデザインやUXデザインに関する記事を集めたり書いたりしています。

UX関連記事 (2017/6/19)

先週一週間くらいで私の気になったUX関連の記事を紹介します。

無限スクロール vs ページネーション vs もっと見るボタン — ECサイトにおける考察 (L'OREM)

l-orem.com

ECサイトの商品検索結果一覧ページなどのスクロールに関する記事です。
各スクロール形式についての説明や、利点や懸念点が詳細に書かれているので、大変参考になります。
無限スクロールだとフッターにアクセスしにくいという問題点については、そもそもあまりフッターを当てにするべきではないと言えるのかもしれません。

雑誌FUJITSU 2017-5月号 (Fujitsu Japan)

www.fujitsu.com

ユーザーエクスペリエンスデザイン特集ということで、たくさんの論文が載っています。
アカデミックなものが多いかと思いきや、具体的な事例も多く、またサービスデザインに言及したものなどバリエーションも豊富で、どれも興味深いです。

アウトプットの質を高める方法 (DENDESIGN)

dendesign.jp

アウトプットの質を高める方法が3つほど紹介されています。
3つ目の「他人の意見を聞く」というのが興味深く、ただ単にほかの人の意見を参考にするというわけではなく、ペルソナなどのターゲットを共有したうえでフィードバックをもらうということで、確かにそのほうが有効な意見が多く出てきそうな気がします。
なお、私が行っているアウトプットの質を高める方法は、2の「視点を変える」ですが、個人でリフレーミングのできるアイデア発想法を使ったりしています。

セキュリティとユーザーエクスペリエンスは本当にトレードオフなのか (ScanNetSecurity)

scan.netsecurity.ne.jp

セキュリティとUXに関するセミナーレポートです。
トレードオフという表現が使われていますが、確かに素直に両立しにくいとは思います。
使う人あってのWebサービスなので、セキュリティといえどもUXは軽視すべきではないと思います。もちろん、逆も然りですが。
ただ、セキュリティが堅固であることによる安心感と、それだからこそできる自由な行動は、とても重要なUXだと思います。

8 terms to call your users – Which one fits your mind-set? (Interaction Design Foundation)

www.interaction-design.org

ユーザーの呼び方の変遷についてです。
記事の一番上にある画像に呼び方がまとめられていますが、開発やデザインを行う上での”ユーザー” の捉え方の変遷だったり、開発者やデザイナーのミッションの変遷だとも言えそうです。
私がカスタマーエクスペリエンスという言葉に違和感を覚えるのはこういう理由からだったのかも、と少しすっきりしました。
他方で、ProsumerとかMakerという呼び方も出てきますが、ここまで行くとちょっと行き過ぎ感もあるような。
「ユーザー」をリスペクトしつつ、同じ目線でアプリやサービスを考えていけるといいのかなと思いました。

A guide to sketch storming - a design game for ideation

www.uxforthemasses.com

スケッチストーミングというアイディエーション手法についてです。
課題に対するアイデアを絵で表現し、それを他の人が推測しつつ便乗したアイデアを絵で描いていく、というルールで、とても単純です。
推測せず説明を加えたほうが正しく伝わり、それを基にした発想も質が高まりそうな気もするのですが、どうも推測要素があることが参加者を熱中させるポイントのようです。
そういえばちょっと前にこの記事の冒頭で出てくるラスコー壁画展に行ってきたのを思い出しました。