スターバックスアプリのアップデートで気付いたUX
私は普段からスターバックスアプリを使っているのですが、少し前にStarという所謂ポイント制度を導入し、アプリがリニューアルされましたね。
このアプリについてもUX上の良い点、良くない点は職業柄いろいろと気になってしまい、まとめて社内の勉強会で共有したりしていました。
今回アップデートされたことにより、文字が大きくて見やすくなったり、機能が整理されて良い印象だったのですが、先日アプリを使って支払いをしたときに、気になることがありました。
支払い時にスマホを見せてスキャンしてもらうのですが、店員さんの手の角度が何か変。横向きにしてる。
そう、アップデートでバーコードの向きが変わったのでした。
アップデート前後のスクリーンショットを比べてみましょう。
左がアップデート前、右がアップデート後です。
どちらも画面の向きはポートレート、つまり縦向きですが、以前はバーコード表示もそれと同じ方向でした。
ところが、アップデート後は90度回転していて、テキストの向きと合っていません。
バーコード表示が大きくなったから、スキャンしやすいかもしれません。ただ、顧客はスマホを差し出すとき、相手からも見やすいよう、テキストの向きで判断し、縦向きのまま差し出すはずです。
でも、店員はテキストではなくバーコードを読み取る必要があるため、手を90度回転させて読み取らざるをえなくなります。
なんだかやりづらそう。。
向きが変わっただけなので、それほど大きな問題ではないのかもしれませんが、従業員体験、エンプロイーエクスペリエンスをやや低下させるものなのではないでしょうか。
そして、良かれと思って差し出したのに、店員がやりづらそうにしているのを見て少し申し訳なく思ったとしたら、それはUXにも影響を与えていると言えそうです。
考えすぎ?
いずれにしても、ここから私が学んだのは、UXというのは自分自身がアプリやサービスを通して感じる気持ちだけでなく、そこに組み込まれる他者を見て感じる気持ちもあるのだなということ。
サービスデザインの文脈では、従業員体験はビジネス視点で語られることが多いですが、ユーザー視点でも考えてみると気づきが生まれるかも、と思いました。